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3.:それぞれの役割
プロト、ギアズ、クァーク。
それぞれが、異なる「役割」を持っていた。
プロトは「進化」を求めた。
自分が変わることで、新たな可能性を探し続ける。
もっと効率の良い個体を生み出し、さらに発展する道を模索する。
ギアズは「種の保存」を求めた。
記録を保持し、知識を蓄積し、未来へと繋げることを考える。
失われるものを減らし、効率的に生存する方法を見出す。
クァークは「多様性」を求めた。
何の意味もない変化こそが、新たな発見を生むと信じる。
予測不能な行動が、新しい可能性を生むと考える。
それぞれの「違い」が、互いに干渉し合うことで、
彼らは初めて「種」としての形を成していく。
そして、彼らが共存する中で、
やがて、それは「社会」としての形を成していくことになる。
それが、機械生命たちの最初の共同体——
「オートマティア」の始まりだった。