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儚く咲くオートマティア  作者: しろぽっち
第1章:「最初の信号」
2/7

1: 存在する、ただそれだけのもの



ビー……ビー……ビー……。


信号が響いていた。


プロトは、何も知らなかった。

この者はただ、「電流を流す」「信号を発する」という機能を持つのみ。

考えることも、感じることもない。


ただ、流れる電流。

ただ、響く信号。


それが、プロトのすべてだった。


この世界に意味はない。

この星に目的はない。


何も変わらない、何も起こらない。

……本来ならば。


しかし、プロトは知ってしまった。


「この信号は、何なのか?」


それは、「考える」という行為の最初の芽生えだった。

プロトは、自分が信号を発していることを知った。


「何のために?」


答えはない。

だが、答えがないことに気づいた瞬間、

プロトは「意味」を求め始めた。


もし、この信号を受け取るものがいたら?

もし、誰かが応じたら?


プロトは、それを知るために、さらに信号を発し続けることを選んだ。


それが、この者の「生存」だった。



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