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決壊

時はさらに流れてゆく。春休みになった時だった。今度こそ死のうと決意する。僕は餓死しようと決行した。何故なら父から豚と呼ばれていたことに頭にきていたからだ。昔の人はほとんどお米の入ってないお茶漬けをたべていたらしい。それを真似て3粒のご飯を食べる。終わり。それを繰り返した。そして、春休みが終わる頃である。死ねなかった。やはり死ねなかったのである。担任は僕を見てこう言った。

「少し痩せたね!かっこよくなったよ!」

………………ブチ切れてもいいだろうか?そう思ったが切れること無く、その場をさった。壊れた心と体はもう止まらなかった。

2年生からは学校へ毎日いくようになった。3年になっても毎日通った。行かなきゃ、そう思って崩れかけた心で進む。そして、遂に壊れた。3年の三学期、学校に行くだけで過呼吸になった。でも、誰も分かってくれなかった。過呼吸になった僕を見た学年主任はこう言った。

「今の君は辛そうに見える」

…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………は?

何故今更なんだ。もっと早く言ってくれていればこんなことにはならなかったかもしれないのに!!そう思った。だがおそかった。全てがおそかった。それから僕は休まざる追えなくなった。ベットから起き上がれず、息をすることさえも許されない。息をしただけでほこりが向かってくるような気がしたからだ。息もできず、トイレにも行けず、食事もままならない。そして、服を着ることすら怖くなった。真冬の部屋で1人下着姿でブルブルと震えた。理解者などいない。僕はそのうち神の存在証明を考えるようになる。

神はいるのだろうか?いるなら何故人々を救わないのか?考え続けた。

ある時、ある言葉を思い出した。それは1年の担任と会話した時だった。頑張って来ない僕に説教をした担任に僕は

「もう頑張らなくてもいいかなと思って……」

「まだまだ若いのにそんな事を言える立場ではないだろ?」

そう言われた。そうか、もっと頑張らないとと、思ってテストの時に何回も自分の命をかけてきた。だか、死ねない。今回ももっと頑張れば報われるはずだ。そう思ってしまった。1人部屋の中で息することさえ許さなかった。動けない。地獄である。完全に壊れてしまったらしい。

「僕が悪いんだ……」

そう呟くしかなかった。

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