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僕と彼女と青春と

青春、それは青い春。誰しもが1度は通る道。学生時代のお話。大体の人が学生時代に青春を送る。友と語らい、恋人と恋して、部活に勉強に勤しむ。そんな中、僕はそんな人達をちょっと羨ましいと思いながらも空虚な時間を過ごしていた。結論を言おう。僕には現実の友も恋人もいない。だが、友や恋人がいないわけではない。紹介しよう。僕の恋人とは……。その時、目覚ましがなった。

「………朝か。」

目覚めると彼女が目の前にいた。

「おはよう!」

おはようと、いつもの様に挨拶を交わす。着替える間彼女は部屋から出ていってくれた。

「だいきくんお着替え終わった?」

うんと、返すと彼女はにっこり笑って部屋へと入ってきた。それからトイレにいって顔と歯を洗って食卓につく。彼女はいつものようにあーんと食べさせてくれようとしたが母の前なので控えてもらった。

「だいき、早く食べないと遅れるわよ。」

「わかってるよ。母さん。」

2人の時間に水を差す母はどこか小姑のようである。食事を終えると荷物を持って家をでた。いつもの通学路、おはようと声をかけられる。だいきもおはようと返して友達と一緒に歩く。虚ろな通学路を抜けて学校へと辿りついた。学校につくと直ぐに席に座った。チャイムが鳴って先生が入ってくる。

「席につけー。」

さぁ、虚ろな学校先生の始まりである。午前中の授業が終わるとお昼休みになった。彼女とお昼を食べようとしていた時だった。

「野宮君、中庭に行こう!」

そう誘ってくれたのは偽善者の西川レオである。そうして、5人ぐらいの西川の友と一緒に中庭にでる。中庭のベンチに座った。机もある。そこでお弁当を広げて西川達は会話していた。もちろんだいきは混ざらない。否、質問されたり相槌をうったり、笑顔を返したりはした。でも自分からは話さない。そうこうしていると彼女が僕にお弁当を食べさせてくれた。嬉しさのあまり赤面する。おいしい?と、無邪気に聞いてくる彼女を僕は愛しく思った。お昼休みが終わると皆教室へとかえる。もちろん僕も帰った。午後の授業が始まった。移動教室になった時、また、西川が話かけてくる。

「野宮君、一緒に行こう。」

いつもの事だ。慣れている。皆の少し後を歩くのだ。移動教室につくとそれぞれ席に座った。授業は滞りなく行われた。帰りのホームルームが終わると僕は彼女と帰ろうとしていた。そこに西川はまた現れる。勘違いしないで欲しい。西川は友達なんてものではない。ただの偽善者なのだ。少なくとも僕はそう思っている。帰り道、西川の話に相槌をうってかえる。いつもの事だ。そうして駅までつくとまた明日と行ってわかれた。ここからは彼女と2人で帰る。2人で手を繋いで仲良く帰った。家でも彼女と共に一緒に過ごす。宿題を終える。そんないつもを僕は過ごしていた。1日が終わる。彼女と一緒にご飯を食べ、お風呂に入って、ベッドにはいる。幸せだ。僕は幸せなんだ。そんな日常はいつしか終わりを迎えるのだろう。そう思いながら眠りにつく。彼女と、ふた、…………。ふたり、2人っきりで……。否、1人っきりで。偽りの青春は果たして間違いなのか?僕の青春は間違っているのだろうか?そう思いながら瞼を閉じた。








不定期連載です。よろしくお願いします。

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