表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

11匹    感謝


「で、あたしは何をすればいいの?神様」


夏流は、堂々と居間でうつぶせになってねっころがっている神様に、不機嫌そうに言った。


「別になにもしなくていんだけど。ただ今日から俺もこの家の住人になるってだけだしな」


神様は体勢を変えずにそう言うと、ひらめいたようにアホ毛(みたいなもの)みたいなものをぴょんと動かす。

そして、ごろんと体を夏流のいる方向に向け、ねっころがったまま目を細めて妖艶な笑みを浮かべた。




「しいていうなら、『巫女のご奉仕』?」



――神様が、めっちゃエロかった件ww



「な!!??」


夏流はよからぬことを想像してしまい、頭がボンと爆発してしまった。

神様はそんな様子を見てクスクス笑うと「冗談だっつの」と言ってもとの体勢にもどった。



そういえば。

最初会ったときもセクハラしてきたし。



「・・・神様にも、性的欲求不満ってあるのかなぁ」



夏流がそんなことをぼやくと、神様はきっちりと聞いていたらしく、眉間にしわのよった表情で夏流の近くによってきた。


「お前・・・変な勘違いしてねぇか・・・?」


「別に、なんもしてないよ」


「嘘つくんじゃねぇよ」


「ついてないよー神様ー」




夏流は、なぜか心が温かかった。


なんというバカみたいな会話。

でも、だかかこそ。

そんな会話がしたかったから。

とても久しぶりだったから。



素直には言えないけど。


神様はやっぱりいい人だなぁと夏流は思う。


おばあちゃんが死んじゃって、お父さんにも全然会えなくて。

寂しがってたあたしのために、神様はここ(・・)にきてくれたんじゃないのかな。



夏流は、神様の存在に感謝した。



「ありがと。神様」


「お、おう・・・?」



いきなり言われて戸惑っている神様。

意外にも照れているらしく、そっぽを向いてしまった。



そんな神様が、とてもかわいかった。







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ