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ハロー,異世界! ~進路指導課異世界転移係~  作者: クリスパー
僕たちの終着点
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0_プロローグ

 今日も今日とて進路指導室に呼び出された。進路指導室といっても今は使われなくなった南館の1階の廊下の突き当りにある教室だ。殺風景で机と数種類の資料以外何もない。


 今日は日直で進路指導室に行くのにいつもより遅れて入った。

扉に手をかける瞬間、すりガラスに映るシルエットに少しの違和感を感じながらも引き戸の扉を開けた。

ガラっ、その扉はいつもより軽く感じた。日直の仕事をやった後だからなのか…。


「やぁ、たくちゃん!」

「なんで美香ちゃんが……」


 そこにいたのは僕の担任の教師だった。秤美香(はかりみか)、僕とは()()()()()の関係だ。

「いいからこっちにきて……」


 9年前、両親を仕事中の事故で失ってから僕は父さんの弟で叔父の家庭に引き取られた。あ、いとこ同士って言っても一緒に住んでるわけじゃないんだ。美香ちゃんは母さんの妹の娘さん。当時まだ5歳だった僕の遊び相手によくなってくれてた。僕よりも9つも上で今は23だ。


 一昨年この市立中学へ赴任してきたときは驚いた。よく遊んでくれたといってもそれも小学校3年まで、それ以降はほとんど顔も合わせてなかったからだ。


 「私はあなたの担任です……あと、誰もいないからってその呼び方はやめて。」


「なおさらなんでここにいるんですか。」

一応敬語も使って言い直した。先週までは進路指導課の真壁って先生だった。


 例年のごとく毎年進学率が低くなってて忙しくてね、と締め切った進路指導室の窓を開けながら言った。僕はその意味を理解できなかった。


 「それとこれと何か関係があるんだ……」

頭にはてなを浮かべながら言ったがその途中で気が付いた。何を意味するかを。


「だって私?()()()()()()()()()()()()だもん。」


 教室の窓から入ってきた風が僕を打つのと同時に“異世界”というフレーズが脳みその中の(はこ)に隠れてた記憶を呼び起しだす。しかし脊髄反射でその函をとじ、我へと帰る。


ご清覧感謝します!

少しでも続きが気になればブックマークしていただけると幸いです。


今後も不定期で更新していきますのでよろしくお願いします。

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