帰還者達のお仕事風景
体調壊して放置してたのでリハビリ的な? お目を通して頂ければ幸いです。
〝異世界帰還者〟といえば如何聞こえるだろうか? 二次元好きならば〝羨ましい〟だとか〝妬ましい〟だと思われるが、世間一般からみれば〝イミガワカラナイ〟〝怖い〟〝距離を置きたい〟等のマイナス面が強い印象になる。
そんな扱いが困る彼等を政府は一括で管理しようとするが、帰還した者達は当然反対する。結果、一般人が認識できない所で両者がガチバトルしたのだが、異世界という非日常において最前線で常に命の取り合いをしてきた猛者共の非常識な力にOHANASIAIは話し合いに移行する。
最初の帰還者(現在に置いて、確実に帰還した者と判断できる相手)の代表と国の代表で長い時間を使い折り合いをつける。
両者の合意によって作られた組織〝対異世界調査室〟政府にとってワカラナイモノが一箇所に集まっておいてくれ情報も収集できる。帰還者達からすれば働きにくい社会に属さずに生活の安定が図れる等、お互いに納得できる物となった。
業務内容は所謂〝神隠し〟〝集団失踪〟において、原因が解らない現象が起きた時の調査。又は、行き成り現れた謎の人及び物体等の調査や帰還した者の対処。
ここ数年世界中でこの手の事件が多発し(全くおきてない場所もある)その対処に困っていたので丁度良い組織が誕生した。
――ある調査員――
「っと、まぁ帰還して居場所がないからいいんですけどね? 先輩……訓練きつくないっすかあああああああああ!」
「黙れルーキー! 勇者(笑)していたからと言って何処でも通用する力だと思うな! 異世界の管理者から受けていたギフトだけで〝俺TUEEEEEEEEE〟してたみたいだが、基礎が全くできてないじゃないか。ソレだと違う世界じゃ盗賊にすら勝てんぞ!」
実に微笑ましい訓練風景である。実際、帰還した場合において基本スペックは高いのに力の使い方が全くなってないのは多い。所謂〝勇者様、ギフトがなければただの人〟というヤツだ。
そんな天狗になってる帰還者の鼻を叩……教導しながら居場所を作るごく普通の風景である。
「だめ、ソレだめっす! 触手は嫌ああああああああああああああああああああああ!」
……うん、実に一般的な環境のはずだ。きっと新人も喜んでいるに違いない。
――ピンポンパンポーーーン、○○県××市の△△高校において集団失踪事件発生。現場にて高濃度の魔力を探知、現時刻ヒトゴーサンマルにて異世界事案と判断。各員~~~~~
出動命令のようだ。さてはて今度は一体どんな世界なのか……まずは地球の管理者に連絡だな。っとその前に。
「そこの新人君と教導員はそのまま訓練してるように!」
「えーーーーー、俺も実践いきたいっす!」
「馬鹿か! お前が言っても足手まといだ! 今は俺とタップリアソボウジャナイカ、という事で自己分析が出来ないやつには触手さんの追加だーーーーーーー!」
「やめてええええええええええええええええええええええ」
実に楽しそうである。おっと、此方も確りと職務を全うせねば。私の可愛い隊員ちゃん達を集めを、あーやることがいっぱいだ。今度の世界は美味しい物があるといいなぁ……
――現場周辺――
△△高校の周辺には野次馬が……集まっては居なかった。高濃度の魔力が発生したとは言え、一般の人にとっては何か雰囲気が違う? 程度にしか感じない。とは言え、現代人にとっては感知できないだけであり、何かしら不具合が起きないわけではない。実際、高校生達が跡形も無く姿を消したのだから。
「しかし、奴等が帰ってきてからこの手の事件が増えているな」
学校周辺で進入する者を防ぐ為に、警戒している警官がその様な事を自らの後輩に言う。
「増えてると言うよりも、今までは隠されてたんじゃないですかね? 年間の行方不明者の数と生活していた土地からしても、明らかになんで? と言う場所でも起きてた例が昔からも確認されてますし」
「そうは言うが、こうも多発されるとなぁ……」
「彼等のお陰で事件が公になって対処できるって考えましょうよ」
「その〝対処〟も彼等しか出来ないのが歯がゆいな」
そんな会話をしつつも周囲を封鎖しつつ、彼等が来るのを待つしかなかった。
まぁ、コンナ現場に来る人など、初期ならまだしも現状では肝試し感覚かオカルトスキーぐらいしか居ない。野生動物は? 彼等は本能で感知しているのか、危険を避けて現われすらしないので放置だ。
――国家運営な方々――
「今年は既に四件目か……」
「はい、三件目までは一人かニ人だったのですが、今回は一気に増えて一クラス丸々だそうです」
「困ったものだな、彼等は防ぐ方法を探していると言っていたが……地球には無い物質が必要と言ってたな」
「そのようで……後、B国から異世界への拉致がB国でもあったから、人員を派遣しろと要請がありましたがどうされますか?」
「数ヶ月以内に日本国内以外で、人が転移するほどの魔力変動は無かったはずだが?」
データの事言われ調べると、やはりその様な現象が起きる可能性は皆無であり、其の事を告げる。
「やはりアリエナイか、B国の嘘だろうな。恐らくだが彼等を確保して、モルモットにでもする心算なのだろう。拒否しておいてくれたまえ」
「はい、ですが拒否した結果B国と険悪になったり、野党やマスコミに人権家が騒ぐかと思われますが?」
「明確なデータを公開しておけばいい。そもそも国内問題で手一杯だ、他国まではどうにも出来んよ」
魔力なんて計測が出来るのは帰還者達ぐらいしか居ないのだが、其の事は横に置いてデータだと押し切る心算である。根拠が帰還者達が作った魔力探知機だが、魔力を計測した結果その場所で異世界関連の問題が起きている。である以上データは正しいと押し通せるだろう。
「彼等には早く必要な物資を手に入れて欲しいものだな……」
「できる事が少ないのは何とも虚しい話ですね」
奇しくも、同時刻に同じような気持ちになっている警官が居る事は別の話である。
――地球管理局日本支部高天原――
「また次元に穴を開けたお莫迦が……」
「おおひめ如何いたしますか?」
「とりあえず……つっくんに連絡、すーくんは……自分が行って暴れるとか言い出すから連絡は無しで」
「他の方々については?」
「そうだね……別天と七世の方々には後から報告書上げておくとして、他の管理者達にも一応連絡しておいてくれる? くれぐれも、すーくんには話がいかない様にって念押ししてね。後は彼等から連絡が来ると思うから対処しておいてね」
「ではその様に、行って参ります」
おおひめと呼ばれた女性、名をアマテラス。皆大好きもふもふのおおk……じゃないよ。
異世界から穴を開ける行為に右往左往しつつも、日夜ブラックな仕事をこなしている。そんな日々に疲れてお隠れしたい気分が……決して知合いのストリップを見たいわけじゃないはず。
「まったく……次元の穴が酷くなっていってるかな? 塞ごうにもあっちこっちから壁に攻撃してくれるお陰で手がたらないよ。兎にも角にも、今回の世界の管理者と壁をつんつんしてる管理者の所に抗議を出して、あーこっちから拉致された子達を向かえに行く人が居る事も話つけておかなきゃ」
今日も今日とて維持管理に大忙しのもふもふであった。
間違えた、女神であった。
もふもふなアマちゃんは良いものである(異論はry)
まぁこの作品のアマちゃんは只のブラックワークな女神ですが(ぁ