こちらのクリスマス
久々の更新となりました!!
今回も甘々となっています笑
国木田達がそれぞれのカップルでイチャイチャしている頃
こちらでは……
「メリークリスマス翔子」
「……メリークリスマス……広樹」
と言うと私達はグラスを合わせて乾杯した。
世間では今日はクリスマスという日である。
私達は同棲している部屋で2人きりのクリスマスパーティーを
静かに楽しんでいた。
私と広樹が結婚してから数週間、色々と立て込んでいて
やっと落ち着けたと思ったら既に年末だった。
……時が経つの早すぎませんかね神様?
だってせっかく広樹とイチャイチャ出来ると思ったら
戸籍とか役所に出す書類とかでゴタゴタするし
更に同棲する際の手続きであたふたしていたらもう年末
もうクリスマス!?
いくらなんでも時が経つのが早いって!!
「……むぅ!!」
「ど、どうした翔子?」
私がいきなり声に出して怒ったからか隣にいた広樹が
驚いた様に言ってきた。
「別に……文句を……言っただけ」
「あれ? 俺なんか悪い事したか……?」
「広樹……悪くない……国木田に怒っていただけ」
「そうか……というか拓海は何をしたんだ……?」
ごめんね広樹、国木田は何もしてないよ。
ただ八つ当たりに相手で丁度良かったのが国木田だっただけ。
……えっ? 国木田に謝罪はないのかって?
そんなのするはずないじゃん〜。
「というか翔子」
「…ん? 何……広樹?」
「本当にそれ着てくれたんだな、ミニスカサンタ」
「広樹の頼み……断る筈がない……恥ずかしいけど……
広樹なら見ても……大丈夫……だよ」
今、私が着ているのはミニスカサンタの衣装だ。
上はサンタが本当に来てそうなコートを羽織っているけど
下はかなり短いスカートだ。
正直かなり恥ずかしいけど広樹に着て欲しいと言われたら
断る理由が無いので着てみる事にした。
……本当なら上は肩を完全に出すタイプのを着ようとしたけど
それを着ると自分の貧乳具合が良く見えて悲しくなり
着るのをやめた。
森の彼女までとは言わないけどせめて与謝野ぐらいの
サイズがあったら迷わず着ていたと思う。
おのれ巨乳勢め……!! そしてそんな彼女達の胸を合法的に
触れる国木田達が羨ましい……!!
「俺のためにか……」
「うん……広樹のために……頑張ったよ」
「ありがとうな翔子。
ーーとても可愛いよ俺の奥さん」
「……ッ!!」
広樹にそう言われた瞬間、身体中が一気に熱くなるのが
分かった。だってこの世で1番好きな人に言われたのだから
嬉しくないはずがない。
「広樹……ズルイ……ズルイ!!」
「あ、あれ俺変な事言ったか……?」
「い、いきなり……可愛い……言うのが……ズルイ。
卑怯……臆病者……ヘタレ……でも……好き」
「最後のは嬉しいけど、途中のは酷くないか?」
「好き」
「はい、“好き”って言う言葉で誤魔化さない」
「……むぅ……広樹の……いじわる……」
「はいはい意地悪な旦那ですよ。まぁでも可愛いのは
本当だからな嘘は言っていない」
「……ッ!! それが……卑怯……なの!!」
「えぇ!? 今なんか間違った事言ったのか!?」
「広樹の……ばーか……ばーか……?」
「何故疑問形……?」
そして2人でゆっくりとパーティーを過ごしていきそろそろ
日付が変わる頃……
「なぁ翔子」
「……何?」
「来年はどうしたい?」
「来年……?」
「そう来年」
「広樹と一緒」
「即答かよ……クスッ」
「むっ……広樹……笑った」
「悪い悪い、俺も一緒だったからついな」
「じゃあ……広樹も?」
「あぁ俺も来年は翔子と一緒にいる。
例え翔子が拒否してもな」
「私……拒否しないよ……むしろ広樹が……私に……愛想を
つかさないか……心配……」
こんなカッコいい男性を世間の女性達がほっとくはずが無い。
正直私はいつ広樹に愛想を尽かされるか心配だ。
「心配すんなって」
と言うと広樹は私の頭の上に優しく手を置いた。
「広樹……?」
「俺は何があっても翔子に愛想を尽かさない。
それは絶対約束出来る」
「……本当?」
「あぁ本当だ」
「本当に本当?」
私はつい心配になってしまう。
広樹がまたあの時の様に私の前からいなくなってしまうかも
また私は置いてきぼりにされてしまうのかもしれないと。
だけど広樹はそんな私の感情を読み取ったのか
「翔子は心配性だな。もう俺は翔子の前から絶対に
いなくならない。何があってもだ」
「……うん……分かった……信じる」
「よかった翔子が信じてくれて」
「ねぇ……広樹」
「なんだ?」
「今なら……サンタな奥さんを……襲い放題……だよ?」
「……奇遇だな、俺も我慢の限界が来ていたところだ。
ーーなあ翔子、襲っていいか?」
「うん……良いよ……来て……広樹なら……激しく……
されても……大丈夫」
「出来る限り優しくする……けど……もしもの時は……」
「問題無い……むしろ……どんと……こい」
「分かった、じゃあいくな翔子」
「うん……来て……広樹」
と私達はそのまま朝まで愛し合った。
そしてそんな行為をしている中でも
やっぱり私は広樹が大好きなんだと改めて思った。




