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惨めな姿を見たかっただけ

※今回はかなり過激な描写がありますので

ご注意ください。


そして予想以上に長くなってしまい

次の話にも続きます。

申し訳ありません。

ガチャ

「な、なんなの!?」

「今、私達がいる部屋の出入り口を全部塞いだ。

この部屋に誰も入れないし、出れない」

私は今、手に握っていた糸を引っ張る事により

全部の部屋の鍵をかけた。

中から開ける方法は無いし、外の鍵穴は全て

潰して鍵が入らないようにした。

「そ、それでどうするつもりよ!?」

「そんなの簡単さ。

ーー私と一緒に燃えてもらうよ」

と言い、私はポケットからライターを取り出した。

「はっ? 貴方は何を言っているの?

そんな市販のライター程度でここが燃えるのに

どれぐらいかかると思っているの!?」

「私もライター程度で燃えるなんて思ってないよ

だから燃えやすい物を使うよ」

「そんな物、この中にあるはずが無い!!」

「これだよ」

と私は部屋にある本棚にカーテンに手をかけた。

「まさか本でもいうつもり?

笑わせないでもらえるかしら?」

「まさか〜本じゃ無いよ

ーーそもそも固体じゃないし」

と私はカーテンを一気に引っ張った。

「はっ?」

そこには沢山のペットボトルとポリタンクがあった。

「ねぇ、これで想像つくよね?」

「ま、まさか貴方……中身は!?」

「そう、中身は全部灯油だよ

これだけの量があればこの建物ぐらいは

簡単に燃えるよね?」

と言いながら私はペットボトルの中身を撒き始めた。

「貴方、正気なの!?」

「正気? そんなのだいぶ前に捨てたよ!!

お前達に復讐を決めた時点でねぇ!!」

1本目が終わったので、もう1本取り出し

またばら撒き始めた。

「や、やめなさい!!

こんな事しても何も変わらないわよ!?」

担任はかなり狼狽え始めた。

「そんなの知ってるよ? だから何?」

「だから何って貴方、これからの人生

どうするつもりよ!?」

「これから?私は興味無いね

ーーだって広樹いないもん」


私にとって1番大事な人が近くにいない。


それだけで私はこれからの人生に興味が無くなる。


だからこれからなんて興味無い。


「やめなさい!!」

担任は私に向かって突進してきた。

どうやら私を力ずくでも止めるみたいだ。

だけど……

「ほいっと」

私は向かってきた担任の足に自分の足を引っ掛けて

灯油溜まりに派手に転んだ。

「ほらほらまだ足りないよねぇ!

まだまだあげるよ〜!!」

私は担任に向けて灯油を更にかけた。

「や、やめて!! 今すぐやめなさい!!」

「ねぇこの建物さ、私とどういう関係があるか

お前知ってる?」

「そんなの知るはずないじゃない!!

それより早く」

「ここ、昔広樹に連れてきてもらった場所なんだ

よく秘密基地って言って遊んでいたんだよね〜」

「だからどうしたの!?」

「簡単だよ。

ーー広樹の思い出と共に私は死ぬよ」

最後のペットボトルの中身を出し切った私は

次にポリタンクに手をかけた。

「もうやめて!!」

「なら私に土下座したら?

そうしたら許してあげるかもしれないよ?

さぁどうぞ?」

「ど、どうかゆ、許してください……

命だけは助けてください」

担任は私の前で土下座をしていた。

(なんだ、全然気分晴れないや……

そうか私はもう狂っているのか。

なら最後までやらないとね)

「大丈夫、貴方だけで死なせないよ?

私も一緒に死ねから大丈夫」

「今、土下座したじゃない!?

許してくれたんじゃないの!?」

「お前は何を言っているんだ?

元々許すつもりなんて皆無に決まっているじゃん?

ただ死ぬ前にお前の無様な姿を見たかっただけだ。

ーーまぁ最悪な気分だけどね」

「嫌だ!!わ、私はまだ死にたくない!!

お願い助けてよ!!」

「なら何で私から広樹を奪った!?

私にとって命よりも大切な広樹を!!」

「それは謝るから!!

い、命はた、助けて……」

担任の惨めな姿を見ていると、更に憎しみが

増大してくる。

(あぁ憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い

もう許せない!!いや許せるはずが無い!!)

私はポケットからライターを取り出した。

「じゃあね、広樹」

「嫌ぁぁぁぁーー!!」



ーーねぇ、広樹。


ーーごめん私、戻れないぐらい変わっちゃったよ。


ーー初めて広樹の約束破っちゃった。


ーーもう広樹に合わせる顔が無いよ。


ーー広樹は知らないだろうけど私はずっと昔から

広樹の事が大好きだったんだ。


ーー私は告白する勇気が無かったんだ。


ーーどうせ、フラれるって分かっていたからね。


ーーでも最後に言わせて欲しいな


「私は広樹の事が大好きです」

次回、復讐完了・・・

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