永久記憶保存 01
少し間が開きましたが次話を投稿しました!
あぁ、今回はここか。今回も人に産まれることができてよかった...
そう思いながらもオーストラリアのマンションの一室で目をやっと開いた赤子の姿をした私だが、中身は347歳の男性だ。と、言われても誰も信じようとはしないだろう。
しかし、一応説明はしときたい。
私は死んでも記憶だけは残して来世を送ってしまっている。未だに理由は分からないが何故かこのような生き方をしているが私的には気持悪くて仕方がない。
さて、とりあえず独り立ちできるようになるまでごく普通の男の子として生活していこうか。
18年後・・・
はぁ、やっと一人暮らしができるようになった。アパートに引っ越ししてきて少し古臭い部屋の匂いを感じつつ荷物を解きつつ考えた。
とりあえず前世の私の墓に行きたい。
これについては毎回思っていることなのだが、どういう事か墓は見つからない。前の記憶はしっかりの覚えているのに。
話変わって、彼女もできた。就職先も決まった。貯金も多く貯まった。このように5回も死んでると上手くやってく方法も身にしみつく。
さて私の就職先についてだが、もう慣れになれた弁護士をするようになった。
やっと、初めての仕事が来た。あくまでもこの人生での初めての仕事が来たんだが。
さて、今回弁護するのは、とある殺人事件の容疑者なのだが、その名前は...。いや、やはりこれはプライバシーに関わるから容疑者Aとでもしておこう。しかし、資料を見た結果ここからの挽回は難しいと見た。とりあえずやり過ごすか...。
ついに初公判の日が来た。とりあえず真剣そうにやろう。
やはり無理だ、ついに判決が言い渡される。
「判決を下す...」
予想通りだ。容疑者Aは懲役11年となってしまうことになった。
おい、ちょっとまて、何故容疑者Aは私にナイフを向けているんだ???
うっ...やられた。このタイミングで見事に肺を刺されるとは。アイツは手慣れているなぁ...
意識が遠のいていく。まぁ、いいだろう。きっと来世も記憶が残ったまま人として生きるのだろう。