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僕と親友と委員長とその他もろもろ  作者: 進路希望書忘れて自宅に取りに帰るだるさ
7/7

初戦闘はスライムでお願いします!後編


 なぜだ?目の前のおっさんスライムは直接触れた訳でもないのに、何故か地面へ叩きつけられ、埋まっている。


 そして、ケータイの画面に表示された文字。どうやらおっさんスライムは倒したらしいのだが、肉眼で確認出来る所から、ゲームのように消滅はしないらしいな。


 すると今度はケータイに電話がかかってきた。相手はレフィーナだ。


 「あ、コウスケ様!  初戦闘を終えたのですねっ!お疲れ様です。少しですがポイントが溜まってる筈ですよ」


 そうだ。この世界に来た主旨は女神相手に童貞卒……生き返る為だったな。うん。


 確かに10000Pointと表示されている。こんな感じで溜まるんだな。RPGみたいだ。


 「良ければポイント管理のアプリを開いてみて下さいー!  ポイントを使って自身を強化したり、アイテムを入手出来たりするのでコウスケ様のご自由に使って下さいね!ではっ!」


 そう言うとレフィーナは一方的に電話を切ってしまった。忙しいのかな。やっぱ神だし。


 とりあえずレフィーナの言う通り、ポイント管理アプリを開く。


 アプリの中は簡単な作りで、現在の自分の所持ポイントが書いてあり、ジャンル別に交換出来るアイテムや、手に入るスキルが乗っている。


 試しに幾つか調べてみる事にした。


 先ずは神になれる、神化の項目を全力で探す!  すると職業の欄で検索すると一件ヒットした。


 あった!これだっ!


『神化  100000000Point


 スキル  神  


 世界の創造と破壊を行えるほどの力を手に入れる事が出来る。スキルレベルによっては神に攻撃を通す事が可能。


 ステータスボーナス


 物理ダメージ80%カット、魔法攻撃半減、全ステータス+100000、全白魔法習得、全黒魔法習得、自動回復、神霊化、(スキルレベルにより更に上昇)


 い、1億だと……


 覚悟はしていたが、それでもやはり遠すぎる。見た感じ意味はよく分からないのもあったが、とりあえずチートすぎる能力なのは分かった。


 その他にも魔法使いなどの基本職もしっかりあったのだが、規定レベルまで上げないと職業を変更出来ないらしい。


 規定レベルは基本職が20なのでそこまで上げなきゃならない。俺のレベルは3だからまだまだ足りない。


 「なるほど。ここで自分を強化出来るんだな。ちなみに生き返るのは100万ポイント必要だ」


 足が治ったマツモトがいきなり喋り出した。お前ポイント持ってないだろ。


 100万ポイントか。神化を見た後だと少なく感じる。神にならなければ何回生き返れるんだろうか。


 そんな事を考えていると、ズルズルと音を立て、地面に埋まっていたおっさんスライムが起き上がってきた。相変わらず青いヌルヌルを纏っている。キモい!


 まだ来るのかっ?  と思いきや、おっさんスライムは全くその場から動こうとしない。


 俺とマツモトが疑問を頭に浮かべていると、俺とマツモトのケータイに文字が表示された。

         

 『おっさんスライムが仲間になりたそうにこちらを見つめている。仲間にしますか?  はい/いいえ』


 速攻で俺はいいえを押した。


 「そんなぁー自分ここら辺納めてる魔族にクビにされたんで、行く宛て無いんですよー勘弁してくださいよー」


 おっさんスライムが喋った。


 40代のおっさんの低い声で、ふてぶてしい態度ながらにブリーフのゴムをいじりながら喋るおっさんスライムのせいでまた選択肢が浮かぶ。


 『おっさんスライムが仲間になりたそうにこちらを見つめている。


仲間にしてくださいよー  はい/いいえ』


 今度はマツモトがいいえを押した。


 「いや、だからー自分もうこれしないと消滅しちゃうんでー。頑張って働くんで、どうかお願いしますー」


 ブリーフのヒモをいじるのをやめて、おっさんスライムが頭を下げて頼み込んで来る。


 『おっさんスライムが仲間になりたそうにこちらを見つめている。


宜しくお願いします  はい/宜しく』


 「しつこいんだよっ!!  お前どんだけ粘るんだっ!  しかもはい/宜しくってどっち選んでもダメだろうがっ!」



 「いや、営業の基本は粘れと上司に教わったんで」


 「しらねぇよっ!」


 これ、まさかのはい選ぶまで永遠ループパターンなのかっ?  絶対に嫌だっ!  こんな変な奴と共に異世界を回るなんて。


 マツモトもいいえを押した所、今回ばかりは嫌らしいな。珍しく意見が合っている。


 すると、マツモトが口を開いた。


 「一ついいか?  おっさんスライム。そのヌルヌルは何とかならないのか?」


 「なりますよ。はい。ヌルヌル気にされてるなら大丈夫です」


 「あ、そうなの。じゃあ、いいや」


 

 マツモトが宜しくのほうのボタンを押した。


 「何してんのぉぉぉおぁ!!」


 効果音が鳴り響き、ケータイ画面には『おっさんスライムが仲間になった』と表記された。



 



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