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相談すべきは誰に 1

 そして、昼休み。


 俺は、授業が終わると同時に教室を出ることにした。


「ちょっと」


 俺がそのまま教室を出ようとすると、そんな俺を呼びとめる声。


「……なんだ?」


 声の主は、真奈だった。怪訝そうな顔で俺を見ている。


「どこへ行くの? 昼休みじゃない」


「……昼休みだから、俺がどこへ行こうと勝ってだろうが」


 そう言うと真奈は呆れたように俺を見た。俺も構わずにそのまま教室を出る。


 そして、そのまま向かったのは、屋上だった。


 屋上には誰もいなかった。この学校で一番青い空に近い場所……なんだか解放的な気分になれた。


「……はぁ」


 フェンスから校庭を見下ろしながら、俺はため息をついた。


 屋上になぜ来たかといえば……相談がしたかったのだ。


 しかし、生憎俺の相談したいと思っていた相手はいないようだった。


 そもそもヤツは今日は学校にさえ来ていない。


 屋上にいる可能性を考えての行動であったが、いるわけもないのである。


「……戻るか」


「おいおい、悪の首領がそんな元気がなくて大丈夫か?」


 そんな折に声が聞こえてきた。俺は振り返る。


 見ると、そこに立っていたの目つきの鋭い少女だった。


「あ……赤沢」


 俺が戸惑っていると、赤沢はスタスタとこちらにやってくる。


「なんだ。横井のことか?」


 赤沢にさえわかっていたようで、俺は思わずそんなわかりやすい表情をしていた自分は恥ずかしくなってしまった。


「……まぁ、そうだな」


「ハハッ。だと思ったよ。でもまぁ、悪の首領役としては中々良い作戦だったんじゃないか」


「お前……笑いながら言うことなのか?」


「ああ。お前が私の言った通り、戦いに変化をくわえてきたからな。私としても新鮮だった」


 なぜかそういう赤沢は少し嬉しそうだった。正義の味方のくせにコンなことを言うのはなんだか不思議である。


「ただ……横井としては、やっぱりショックだったのかもな」


 赤沢の声の調子が変わった。俺もそう言われて何も言えなくなってしまう。

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