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出撃! サイコカオス!

『ご主人様! おはようございます!』


 と、その瞬間可愛らしい音声が操縦席内部に響いた。


「ああ、おはよう。彩子」


 サイコカオスを制御するアシスタントを行うロボット、彩子の声だ。


『あれ……ご主人様。なんだか今日は少し嬉しそうですね?』


 不思議そうな声で、彩子は俺にそう尋ねてくる。


「なんだ。わかるのか?」


『ええ。それはもう。既に彩子は400回以上、ご主人様と一緒に戦っております。ですからご主人様の細かな変化も、彩子はお見通しなのです!』


 得意げな声でそういう彩子。俺は思わず笑ってしまった。


『あ……申し訳ございません。出過ぎたことを言いました……』


「ああ、いいんだ。彩子。それより、お前、この戦いで一定の戦果が挙がったら、きちんと俺のメイドとして正式に採用することにしよう」


『え……で、でも、片岡様が……』


 彩子はロボットである。メイドの格好はしていても、俺の面倒は見させられないと、片岡は彩子を俺に近づけなかった。


「片岡には俺から言っておく。いつもいつもお前には世話になっているしな」


『ご、ご主人様……あ、ありがとうございます!』


 ロボットとは思えない感情的な声が聞こえてきた。


 勝手なことを言ってしまったが、それでも400戦付き合わせた彩子には、いい加減、少しは言い思いをさせてやってもいいと思うのである。


「よし。彩子。サイコカオスの準備はバッチリだな?」


『はい! 私もサイコカオスも、ご主人様が思った通りに、コントロールしたい通りにバッチリ動きます!』


「わかった……では、次元転送システム、始動!」


 俺がそう叫ぶと、目の前のモニターからまばゆい光が溢れてきた。ついに、ネクロム界にサイコカオスの転送が開始されたのである。


「ふふふっ……待っていろよ、ホーリーセイバー……!」


 俺はさながら悪の組織のボスのように、そう呟いた。

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