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無残!敗北の悪の首領! 1

「……うぅ、また負けたか」


 俺は、機能停止したロボット『サイコカオスマークⅡ401号型』の中で呟いた。


『ご主人様~! 機能停止ですよ! 機能停止です! 甚大なダメージを受けたため機能を停止しています~! ご主人様は緊急ハッチを開けて、外に出てください!』


 けたたましく操作室に響く警報音と、場にそぐわない可愛らしい声。


「……ああ。そんなに泣きそうに言われなくても、わかってるよ」


 俺は、狭い操作室でなんとか立ち上がると、そのまま操作室後方の緊急ハッチを足で思いっきり蹴飛ばした。


 大きな音がして緊急ハッチが開く。


「イタタ……衝撃で腰を痛めたな……」


 外に出ると腰に激痛が走った。


 今度からは耐衝撃性能にもうちょっと力を入れるよう開発班に言っておかなくてはいけないようだ。


 俺はそう思って後ろをふり返る。


 そこには完全に仰向けに引っくり返った鉄の巨人の姿があった。


 銀色のボディに、アクセントとして紫色のストライプが走っている。やはり、悪役のロボットとしてはいささかスタイリッシュにも思える。


「……はぁ」


 思わず俺はため息をついてしまった。


 そして、ロボットから、今度は反対の方向に振り返った。俺のいる地点、そこから少し離れた場所には――


「う~ん……はぁー!  今日も楽しかったなぁ!」


 バトルスーツのヘルメットを縫いで大きく伸びをする、短髪の健康そうな少女の姿があった。


「……イエロー。もう少し緊張感を持ったらどうだ? 仮にも世界の平和がかかっているんだぞ?」


 その隣でその女の子に説教をする、凛とした雰囲気の女の子。


 正義の味方としては少し目つきが悪く、凛としたというよりも近付きがたいといった感じである。


「うふふ。そうですわね。イエローさんは少し戦いを楽しみすぎているかもしれませんわね」


 そのさらに隣でニッコリと微笑む、おしとやかな少女。


 長い髪でいかにもお嬢様って感じの女の子だ。


 そう……奴らこそ、正義の味方『機動乙女隊ホーリーセイバー』の三人なのである。

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