登場!正義の乙女! 2
「な、なにぃ!?」
悪役が驚く声とともにロボットの拳が大きく持ち上がった。
「ボク達の力、舐めないでよね!」
「ぬ、ぬわぁぁぁぁぁ!?」
そのままロボットの拳は地面から完全に持ち上がり、ロボットの巨体ごと、それを押し返してしまった。
その下から姿を表したのは、バトルスーツの三人の少女達だった。
「この程度の力では、私達ホーリーセイバーを倒すことはできませんわよ?」
「おのれぇ……! こしゃくな……! 今度こそ木っ端微塵にしてやる! 喰らえ!」
そういってロボットはもう一度拳を大きく振り上げた。
「……よし! 行くぞ、みんな!」
「うん! 覚悟しろ! ドクターフェルシル!」
「正義の鉄槌を受けるのですわ!」
そういって三人の少女達は腰元から、エネルギー銃を取り出す。
「パワー充填……ホーリーブラスター……発射!」
その瞬間、三人が構えた銃から高密度のエネルギーが発射される。
三つのエネルギーの塊は一つになり、ロボットの巨体に向かった。
そのまま、まばゆい程の光がロボットを包み込んだ。
「く、くそぉぉぉぉぉ! ホーリーセイバーめぇぇぇぇぇ!!」
悪役の断末魔。そして、その後に続く壮大な爆発音。
それとともに、巨大な鉄製のロボットはそのまま後ろに倒れ込んだのだった。
「……ふぅ。今日もなんとか勝てたな」
「やったー! ボク達ホーリーセイバーに怖いものなしだね!」
「悪は必ず、滅びるのですわ」
三人の少女は、ロボットの爆発を見ながら、勇ましげに大地に立っているのだった……