憂鬱!若き首領の苦悩! 3
「確かに、随分と出すぎた真似よね。片岡」
扉の前に立っている片岡の後ろから声がした。片岡は慌ててふり返る。
「なっ……ま、真奈……」
そこにいたのは、黒いパジャマ姿の真奈だった。
確かに爺様の言ったとおりその姿は年を経るごとに妖艶で美しくなっていくように思える。
「お、お嬢様……も、申し訳ございません……!」
片岡は土下座せん勢いで頭を深く下げた。
真奈はそんな片岡を侮蔑するような瞳で見下す。
「さっさと出て行きなさい。でないと、片岡が余計なことを聖治に吹き込んでいた、ってお爺様に告げ口してやるんだから」
「そ、そんな……お、お嬢様! どうか、それだけは……」
「そんなことをされたくなかったら、さっさと出て行きなさい」
冷静な真奈にしては珍しく、厳しい口調で片岡を怒鳴りつけた。
俺も片岡もびっくりして真奈を見ていた。
片岡はそのまま呆けてしまったように、ドアを開き、俺の部屋から出て行った。
「……全く、余計なことをしてほしくないものね」
片岡がドアから出て行ったのを見届けてから、今度は俺の方に視線を移す。
冷たい瞳が責めるように俺を見つめていた。
「な……なんだ?」
「何? アナタの未来の奥さんがアナタの寝室に入っちゃダメなのかしら?」
「そ、そういうわけじゃないが……いや、しかし……み、未来の奥さんといってもな……」
「あら。間違ったことは言ってないはずだけど」
そういって真奈はそのままベッドに腰を降ろし、俺の方に体を寄せてきた。ほのかに黒い髪の毛から香る甘い匂いが俺の頭を麻痺させてくるようだ。
おまけに真奈の身体は、発育もいい。身体のラインが一目でわかるくらいに、出るところは出ていて、締まるところは締まっている。
俺はベッドの上ということもあり、少し変な気分になってしまった。