表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
114/114

新たな助っ人

「……はぁ」


 部屋に戻った時にはすでに深夜を回っていた。


 結局、散々振り回された揚句、一条はダークネクロムをやめてしまった。


 明日からはまたホーリーセイバー三人との戦い、ということになるのだろう。


 しかし、一度は裏切ったホーリーブルーを、残りのホーリーセイバー二人は簡単に許すのだろうか?


 それは少し疑問である。


「……仲たがいしてくれると、こっちとしては楽なんだけどな」


 しかし、それはそれで、奈緒や赤沢が大変そうで可愛そうではあるが……って、どうして俺は敵の心配をしているんだ……


「……そんなことより、次の作戦を考えないとなぁ……」


「いいえ。考える必要なんてないわ」


「……え? うわっ!?」


 と、思わず俺はそれまで寝転がっていたベッドから飛び起きた。


「なっ……なんだよ。真奈」


 部屋のベッドの傍に、真奈が立っていたのである。


 その瞳はいつものように冷たさを感じさせるものであったが、どこか悲しそうにも見えた。


「助っ人、来るそうよ」


「……え? 助っ人?」


「ええ。明日、お爺様が直々に紹介してくれるそうよ」


「何? 爺様が?」


 それを聞いて俺は思わず真奈に近づいて行ってしまった。真奈は煙たそうな顔で俺を見る。


「ええ、片岡にさっき聞いたわ」


「助っ人って……誰だよ?」


「さぁ? ネクロムUSAの首領だって聞いたけど」


「……ネクロムUSA?」


 それを聞いてピンと来た。


 ダークネクロムの表の顔である大企業ネクロム社。


 その本社があるアメリカにはネクロムの支部というか……そういうのがあるのである。


「しかし……首領?」


「ええ。支部の首領……支店長みたいなものかしらね?」


「初耳だぞ……なんでそんな急に……」


 すると、真奈はキッと俺を睨みつけた。


「……いい加減、お爺様もしびれを切らせたんじゃないかしら?」


「え……しびれ?」


「ええ。いつまでたっても世界征服をすることができない、不甲斐ない誰かさんに」


 そういって俺を睨みつけてから、真奈はそのまま出て行ってしまった。


「アイツ……また怒っている……」


 残された俺は間抜けに部屋に突っ立ったままなのであった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ