ふぉーりん♡らぶ in space
わたしは宇宙人だ
廻李の夢がついに叶う!
廻李は小さなころからママとお散歩するとき、繋いでいるママのお手てを振り払い、両手を空に掲げていた。
「ふわふわぁ、ほしいっ!」
ママに編んでもらった三つ編みの女の子は空のま白い雲に手を伸ばし、「さわりたい!」と言った。
夢はもうすぐ叶うのだ、とおもった。
廻李は、宇宙人と結婚したのだ。
突如として枕元に彼はやって来た。見た目、人間と何ら変わらない。しかし
「オレ、宇宙人なの」
みるとクールでちょっぴり男臭く、廻李好みの男性が立っているではないか。彼はステキなフロックコートを着ている。
なんとなく廻李は自分のネグリジェに目をやった……。あれ?
これって? ……彼女はいつの間にやらエンパイアラインのやわらかなウェディングドレスを纏っていた!
「ふわふわほしいんだろ?」
「え……」
「オレ、ずっと見てたの。君が少女の頃からね!雲を欲しがっていた」
なんで……宇宙人に自分は狙われたのかしら?
(少女のあたしに恋してたの? え! その時この人、じゃなく宇宙人何歳だったんだろぉ)
「あのぉ……」
「オレの名は信二だ」
(え!? 宇宙人なのに!『銀河』とか『ガイヤ』でもなく……『しんじ?!』)
「ぃえあの、信二さん、信二さん幾つの時にあたしを見つけたの? まさか……」
「ッフ……」決して嫌味な笑い方ではなかった。
「廻李」(ぁ呼び捨てだ)「……オレに年齢は、ない」
「じゃあさ、お話によくありがちな『永遠の命』?」
「そうだ、これはお話だからな」(ぇ……ま、いいわ)
「と、とにかく! あたしさ! 大人が少女を好きになるロリコンの人を悪とは思ってない。こころは自由だわ! でも……行為に及ぶ人嫌い」
「今、君の年齢は?」
「あ、あたしは……28よ?」
「少女なの?」
「ちがうわ」
「オレは24年前、君を心底愛しく思った。でもなにもしなかったでしょ」……。
「ハイ」
どうやって現れたのかもよく分かんないけど、廻李は、ただ、ただ、雲を触りたい、乗ってみたいと思った。でも……「あたしだってもう子どもじゃないんですからね、雲は水滴の粒だってことぐらい知ってる。だのに……し、信二さん、ひどくない? だまそうだなんて」
腕組みをし穏やかに信二は言った。
「言いたいことはそれだけか?」
「ううん、ねぇ答えてよ、信二さん。それで何で勝手にお嫁さんにされちゃうわけ? 強引すぎるぅ」
ガバ! ぁ。
急に信二に抱きしめられる廻李……ス・テ・キ!
宇宙旅行、しちゃおっかな~。
「綺麗なものを……みせてあげるよ、廻李」
廻李はマンションの屋上へ連れて行かれた。すると……金平糖みたいな小さなお星さまが溢れんばかりに落ちてきた。パラパラパラ……。
それでも黒い夜空からなくならない輝き。落ちた星は煌々と瞬き息を潜めそこにある。
美しい……星の絨毯が出来上がった。
UFOでもどこかに停まっているのかしら。キョロキョロ……あ!
ロ、ロケットぉ~!? 信二さんてほんとに宇宙人? ……なんかヘンテコな感じするから、まぁ、きっとそうだよな。
言われるままに自動で開いた扉からロケットに二人で乗り込んだ。
花嫁衣裳の廻李と花婿姿の信二。
「あ……あれッ! あ、あぁれぇーれ・れ?」なんだろ。
「あれ? あれぇ~? おっかしいなー」
朝陽が昇り始めた。
ロケットは発射しないまま朝を迎えた。
……あれ? あれれれ? ぁ、あれ~?
廻李は気づくとベッドの上。
「な~んだ! ヘンな夢だったなー。あはは♪」
ベッドの下にはちっちゃな宝石のような星が1つ落ちていた。廻李は気づいていないようだけど。
ツィンクル ツィンクル……。
どこ行った?




