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第12話 親友

 「...。」

 「...あれ、ソラっち?なんか呆然というか...呆れてる様な。」

 「いや、ポッと出で親友が実は神様でしたなんていきなりされたら。」

 「リアルな事言わないで?」

 「あと髪色のせいで巫女服似合ってるないよ。さっきのダボダボパーカーに戻れっての。」

 「ぶーぶー。」


 変な神様オーラはそのままにパーカーに着替えた。ってかさっきはヒーロー変身してたくせにわざわざ普通の着替えやってる。


 …胸大きいなー。


 「で、何?ユイユイは神様?」

 「そ、輪廻転生。生まれ変わりを司る神様。」

 「あ、じゃあ今の私はユイユイの仕業?」

 「お、当たり。アーシがやったの。」

 「え、なんで。」

 「ん、だってソラっち。前世あんま謳歌してなかったでしょ?」


 うわ心当たりある。

 さっき考え変わったけど両親や周りの過保護は変わらず良く思っていない。


 そんな中でユイユイと何も考えず遊ぶのだけが本当に楽しかった。


 「ソラっちはさ、本能的な自己犠牲精神が強いっていうかさ。神様であるアーシだって心配だったんだよ?」

 「...ユイユイは何で現世に?」

 「そうだね...ちょっと長くなるから先にこれを話すね、世界がいくつもあるのは転生したソラっちならわかる?」

 「ん?うん。複数あってもおかしくないじゃん。」

 「元々転生は人間の魂だけじゃない、虫とか動物とかも対象。なぜそうするのかというと、簡単に言えば換気の様なもの。」

 「換気?」

 「また浄化作業、魂ってあの世に留まったり同じ世界に記憶を失くして転生するけどそれを繰り返してるとさ、不純物っていうかそういうのが蓄積していくんだ。」

 「...溜まりすぎると悪人だの怪物だのなる系?」

 「卓球!!」

 「それをいうならピンポンね。」ピンポーン

 「もっと言えば周りに不幸が及んだりね。」

 「!」

 「...ソラっちは悪人になる程では無かったよ。でも...不幸は。」

 「いっぱいあるね。」

 「...その度にソラっちは自分を犠牲に誰かを救ってる。アーシがしソラっちを初めて会った時はビックリしたよ、小さな世界と小さな体に悲しい未来が待ち受ける魂があるってのを。そんなのお構いなしにアーシやみんなの注目の的。知ってる?ソラっち陰では王子様って呼ばれてたの。」

 「え、あれ私だったの?」

 「気づいてなかったか...(哀れなりファンクラブよ)。」


 いやまぁ当時からショートボブ髪型だったからボーイッシュに見えなくもない...?


 「数多の世界の魂の浄化作業をしてたけど、丁度ソラっちが生まれた頃にその作業が落ち着いたの。」

 「数字で言うと?」

 「通常が100なら今は...5かな?」

 「そりゃ落ち着いたね。逆に心配だわ。」

 「いや、たまにこういうのはあるよ。今回この状態が続くのはまぁ400年は余裕であるね。何千年ぶりかなぁ...。」

 「お勤めご苦労様です。」

 「この状況なら、こうやって話す程度なら同時並行で作業しても1フェムトメートル(1000兆分の1m)も問題ないからさ、休暇も兼ねて一度地球で人間として活動してみようと思ったの。」

 「それで今目の前にいるって訳?」

 「うん。」

 「そっか...じゃあまだまだ一緒にいられるのかな。」

 「うん。精神世界っていうか別次元っていうか...まぁソラっちならいつでも遊びに来られるよ。」


 ユイユイは立ち上がる。


 「...アーシはソラっちの事が好きだよ。幼稚園の時から、高校を卒業してもアーシに何かあったら助けようとしてくれた。自分の身も考えず。初めて人という体を持って生きたアーシに人の世界と心を見せてくれた。その時からソラっちはアーシの王子様だよ。」

 「...。」

 「だから今度はアーシがソラっちを助ける番。神様だからソラっちの境遇も知ってる。今生きている世界では幸せになってほしいな?」

 「じゃあ何でヤゴ?」

 「ソラっち昔からトンボ好きじゃん?一応こっちの世界の神をおどs...色々お願いして生きやすくはしているし、刺激的だったでしょ?まぁ何かあったらアーシがサポートする。」

 

 ユイユイは私を立ち上がらせて、抱く。


 「ありがとうソラっち、また会えて良かった。生まれ変わった魂は私の力をもってしても完全に記憶が残ってる訳じゃないんだ。でも思い出してくれた。」

 「ユイユイ...私もまた会えて良かった。」


 私もユイユイにハグをした。


 「せっかくだしさ、頑張ったご褒美に欲しいスキルとかある?」

 「え、いいの?」

 「さっき言った通りこの世界の神には色々言ってあるからさ。」

 「えー...まぁそうだなぁ...あ、そうだ。」

 「お、お?何かな?」

 


ーーーーー


 「...。」


 自宅の窓から夜空を眺める狐っ娘。

 その目はとても寂しげなものだ。


 横には水いっぱいの桶に浸かる、眠るソラ。

 側に水生生物用の水の循環魔法道具が入っている。


 「ソラ、もし起きていたらこの流星群を見えてたっすかね。」


 その夜空にはいくつもの流れ星。


 「ウロボロス座流星群、昔から人々は誰かの魂の輪廻に安寧を願ってたっす。まぁソラには必要ないっすね...。」


 

 「そうだね、私はまだ死んでないから。」



 「...え?」

 「おはよう、アイ。驚いた?」


 瞬間、ダムが決壊したかの様に顔が崩れボロボロに涙を溢すアイ。


 「ソラ...ソラああああああ!!!」

 「よしよし、頑張ったね。」

 「ぐず...ぇぐ...な...あれ、喋っでる..ず?」

 「うん、新しいスキル。」


 [全言語理解]

 [会話]


 ユイユイめ、会話とそれが出来るよう言語理解がしたいと言ったらこの世の言語全部はやり過ぎでしょうが。


 絶対向こう側で「テヘッ⭐︎」ってやってるわ。


 次会ったらありがとう言ってやる。

 胸に顔を埋めながら。


 「...色々苦労と心配かけてごめん。」

 「ううん、ううん!!良がっだ、生ぎでで良がっだ!!」

 「こらこら、綺麗な顔が台無しだ。何か拭くものは...。」

 「ほれ。」

 「ああ、ありがと....って村長!」

 「ほほう、喋れる様になったか!回復祝いと森荒らし討伐の英雄として宴をせねばな!おーいみんなー!!」

 「ぅええ!?そんな大袈裟な。」

 「なーにいうとる、森荒らしはお主が思ってるよりも強い個体じゃ。お主らが対峙した不良冒険者達よりもずーっとな。」

 「え、そうだったの?」

 「ああそうじゃ。ほれ、ギルドからお主らへ。」


 そこには袋にたんまりと入った金貨。


 「150G、それと革とか素材となる部位の損傷が少なかったからの合わせて200G。はは、ワシも“友人”が評価を受けて鼻が高いぞ!」

 「ななな....すっげぇ。」


 ユイユイ曰く金貨は日本円で1万円。

 つまり200万円。

 どうやら想像以上に恐れられていた様だ。


 「...これだけあればアイの欲しいものいっぱい買えそうじゃない?」

 「ええ!?あ、アタイだけには勿体無いっすよ!?」

 「でも私ヤーグだよ。」

 「ソラにだって色々あるっすよきっと!」

 「だーっはっはっは!!」

 「...あれ、金が届いてるって事は...待ってあれから何日?」

 「ああ、2週間は経ったぞ。」

 「なぬぅ!!?」


 するとドアからノック音。


 「どうしたアイ?何かあったのか?」

 「あ、フレ兄!!」

 「フレムよ、英雄が目覚めたぞ!」

 「え!?」


 ドアを開け、現れたのはアイとよく似た髪と狐耳尻尾の男性。


 「ああ...初めましてソラさん。俺はケイリューという街でギルド副長を務めるフレムって言います。」

 

 どひゃあ、整ってる顔だなぁ。

 流石異世界。


 「こちらこそ初めまして、ヤーグのソラです。よろしくお願いします...あれ。」

 「どうしました?」

 「...なんかまた体大きくなった?」


 [18cm→25cm]


 滅茶苦茶デカくなってるーーー!?

 なのに体が更に動きやすい感覚がある。

 加えてなんか桶から出ても時間に迫られる感覚もない?


 [地上活動:Max]

 ・陸上での活動時間が無限化。

  水陸両用、やったねソラっち!

  ちなみに成虫になると...ナイショ♪

 

 ユイユイの仕業かー!!

 サプライズ入れやがって、お菓子奢らせろ。


 「あー、アイ。」

 「なんすか?」

 「もう地上でずっと活動出来るみたいだ。」

 「こぉん!?本当っすか!!やったっす!!」

 「はは、昨日までが嘘みたいにはしゃいでるな。」

 「そりゃそうっすよ!ソラが目覚めたっすから!」

 「大袈裟な...。」

 「ほれフレムよ、祝いの準備をするぞ!」

 「ああジッちゃん待って。俺の仲間達とも挨拶させないとな、だから少々待っててくれますか?」

 「勿論。目覚めたばかりだからゆっくりしておくよ。」

 「じゃあソラ、アタイに乗るっす。」

 

 ?、アイに頭に乗せられる。


 「もうちょっと流星群見よっす。」

 「いいね、見よう。」


 狐娘と昆虫は祝宴が始まるまでの間、ずっと夜空を眺めていた。

ユイユイ

「テヘッ⭐︎かと思ったかなソラっち。...残念、

 答えはテヘペロッ⭐︎でした!」


ソラっち

「なんだ、何かを外した感覚がするぞ...!?」

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