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四十世紀末物語  作者: HP1
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プロローグ


「ガァウゥヴヴヴヴーー」


 鳴り響く轟音は、およそ生物の咆哮とは思えなかった。

 ほんの数分前まで、綺麗に整理されていた室内は、瓦礫の山となり、壁には大きな穴まで空いている始末である。

 破壊音や、悲鳴が段々と近づいてくる管理室。モニターに顔を貼り付け、興奮している男がいた。

 酷く痩せており、健康とは程遠い容姿であったが、瞳だけは夢見る少年のようにキラキラとしていた。


「やれぇっ!やれぇっ!」


 男は壊れたように、何度も同じ言葉を叫んでいる。


 ゴンッ!!


 物凄い音共に、彼のいる部屋の壁が砕け落ちた。

 何かが、打ち付ける音と共に、空いた穴は大きさを増していく。

 先程まで叫んでいた男は一転、唾を呑み静かに目の前の事柄を眺めていた。

 壁は原型を失い、その先の景色を映す。

 立っていたのは、巨大な青い化け物であった。

 目が合う……刹那、男の顔があった場所は大きな青い拳に代わっていた。


「ガァウゥヴヴヴヴーー」


 それはまた叫ぶと、何処かを目指して走り始める。

 そしてまた、何かが壊れる音と悲鳴が建内に響き渡った。


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