ホワイトデー
僕は一体どうしたいのか、
勝との浮気を証明したところで僕は留美を責めるつもりなんてないのだ。
僕の魅力不足でしかないのだから。
本来ならばホワイトデーの場所に行くべきなのだけれども、僕は真相を知りたい気持ちが優先してしまって、ロザンヌに無理を言ったのだった。
「ロザンヌ。勝の身辺調査をしたいんだ。」
「残念だけど、それは出来ないわ。」
「なんでだ?」
「あなたとの思い出の場所でしか私は出現出来ないの。このままツアーを続けてたら、きっと彼女の心からまたきっと勝の名前が出てくるはずよ。」
それもそうか。
ということで、結局ホワイトデーは大したデートもできなかったのだが、映画館向かうことになった。
少し近いところで席に座るのは透明な魔法を使っても怖かった。
よし、始まった。
《ホワイトデー何くれるのかな。勝からは靴をもらったのだけど、まぁ何が来ても嬉しいんだけどね。渉からなら。》
僕は喜べばいいのか、怒ればいいのか、悲しめばいいのか、分からなくなっていた。
分かったことは勝にバレンタインを渡したということと、そのお返しを僕より先に勝が渡していたということ、
物から想定出来るのは確実にデートをしたということだ。
こんなの完璧な二股じゃないか。
迷惑だなんて一ミリも思っていないじゃないか。
僕らの3年間は偽物だったというのか。
なぁ、教えてくれよ、留美
《渉は全く気付いてないんだよね。私と勝がダラダラ続いてること。ちゃんとケリをつけなきゃいけないのに、勝から脅されてるし、渉に迷惑かけたくないし困ったな。》
頭が整理できないまま時が過ぎて昔の僕たちは映画館を去っていたけれど、決して後を付ける気にはなれなかった。
「いいの?」
「僕はそんなに強くないんだ。一気に来たら受け入れられない。今日はもう帰ろう。」
勝と留美は一体どうなっていたのだろうか。この1ヶ月で何かがあったことには違いないが、僕はそんなことになっているなんて想像も出来なかったのだ。
別れて当然だな。
僕は家に帰って一人でご飯を食べていた。
留美は麻婆豆腐が好きで僕も好きでよく作ってくれていたものだな。
こんなに早く事が起きていたのに気付けなかった僕は一体何を見てきたのだろうか。
一緒に麻婆豆腐を食べている時も彼女はずっと悩んでいたのだろうか。
もっと覚悟を決めよう。
そうすれば、見えてくるんだろう。




