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ある男

ここまででわかったことをまとめてみようと思う。

まず、2017年の僕の誕生日に付き合い始めた僕らは2020年に何かの理由があって別れたのだが、詳しい理由は不明。それから別れた理由探しにデートをしていた場所を巡ろうとしたらロザンヌという妖精がついてくることになったのだが最近、勝という男とキスをしたらしいという事実が判明した。でもそれは、留美がつきまとわれていたらしいがバレンタインとホワイトデーの交換までしているので実際のところよくわからないというのが本当のところだったのだが、昨日の留美の誕生日にことは動いたのだった。当時の僕は動いたことに全く気づいていなかったのだけれどもね。



「はぁはぁ。渉は電話出ないし、どうしよう。」


そこにやってきたのは、あの勝だった。


「なんで逃げるんだよ。お前は、俺の女だろ。」


「何を言っているのかしら、それは少し前の話でしょう。この前のバレンタインもあなたがあんなこと言うから渡しただけで。」


こいつは一体どんな脅しをしていると言うのか。


「さすがにここでは恥ずかしくて言えないんだろ、代わりに俺が言ってやるよ。お前の見られたくないような写真をたくさんあいつに見せつけるんだよ、どうせあいつの前では普通の美女を演じてるんだろ。」


もう最悪の状況だ、絶対に僕は助けに来ない。それは僕が知っている。


そして、もっと最悪な状況になってしまったのである。

それは紛れもなく僕が電話に出なかったせいで、自業自得なのだった。


なぜなら彼女にとってこの最悪な状況を救ったのは僕ではなかったのだから。


「勝、これ以上脅すならことの全てを上司に話すぞ。」


「お前に何がわかる。」


「わかるさ、脅している話は録音済みだ。全てな。その写真のデータを今この場で消せ。」


一応、それでこの場は収まったがまだこの段階ではどうなったかわからない。

「湊くん、ありがとう。いつでも僕を呼んでください、僕はいつでも助けます。」


僕は本当にどうしようもないな。

これは、完全に2人が付き合うフラグじゃないか。


別れるまで2年もの間やはり浮気していたのだろうか。


「今、聞くべきなんじゃないの。」


「そうだね、頼む。」


《渉は出てくれなかったし、一旦このことは落ち着いたみたいだし言わないでおこう》


彼女のその判断が正しかったかどうかはわからない。

でも、僕はまだ呑気なのだろうか。こんな最悪な状況に来れなかったのに彼女の頭はまだ僕のことで埋めつくされていたことが嬉しかった。

こんなことだから僕は振られたのだろうな。


「渉、もう良くない。だいたいわかったじゃん。」


「わかったけど、僕はまだ理由があると思うんだ。」


こうして僕たちはその場を去った。

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