パンター活躍の巻(2)
やはりパンターは多数の群がる敵を倒すのが似合う
何故かって?
こんな時に限って、イヤ〜なデカイほうの蟻、オオアリの出現である。
同軸機銃のMG34ではびくともしない強さがあるから、機銃掃射でなぎ倒す訳にも行かず、ひどい時には、近接防御装備のSマインでぶっ飛ばしてようやく防ぐ始末。
榴弾撃ちまくり、ようやくバスがエンコしたところに着いた。バスのそばに寄せ状況を確認したら、護身用のショットガンやらで何とか守ってきたが、弾薬も乏しくなったとのこと。ヘリコプターでのピックアップなども考えたが、山が近くヘリコプターが寄れないのと、オオアリの群れが近すぎることから、開けた地点に移動もできない。
周りを見渡すと、バス、その向こうに小さな橋、橋の向こうには何やら小さなトラックが放棄されている。
バスの連中に聞くと、ガソリンを積んできた車だそうな。
逃げてきた車両にはガソリン車も結構あったらしい。
さらにその向こうには、見たくもない何波めかのオオアリの群れ。
「とりあえずあの蟻の先頭集団をぶっ飛ばしてくれ!」
「了解〜」
「てぇー」
もう至近距離なんで詳細な命令なくても、砲手のじい様は蟻の群れの先頭に的確な射撃を送る。
着発信管つきの榴弾の炸裂で道路上にでかい穴が開き、粉砕された蟻が飛び散る。
そのため、蟻の群れは少し混乱する。
「しめた、こっち来ねーかな?」と
期待するも、どうやらこちらに来られる模様。
「アノ〜、多分弾よりお客様のほうが多くなってきたんですが?」
気がつくと、もう徹甲榴弾数発のみ。定数より無理やり積んでこのザマだそうな。「この弾って、遅発を切れますか?」 日本語も堪能な孫の武官に通訳してもらって、車長が聞くとニコっと頷く砲手のじいさん。
どうやらすぐピンときたようだ。
「目標 1時の方向、タンクローリーのタンク部。弾種 徹甲榴弾、着発にて 撃て」
多分10倍以上の距離からでも当てる腕だ。見事に直撃し、期待通りの効果を生む。
本来厚い装甲をぶち抜いてから作動する信管を着発にして、普通の榴弾代わりにしたのだ。
タンクローリーは見事な爆発。
周りは火の海。蟻も前進どころではない。
このチャンスに、バスの連中に声をかけてこちらに走らせる。 合わせて数少ない支援車両のトラックを呼び寄せ、避難民を分乗させ急速後退、支援を要請する。
かくして、まるで大戦末期のパンターの如く孤軍奮闘した、このパンターは辛くも収容され帰還するのであった。
このエンコしたバスには55人、10ヶ国の民間人が乗っていたこともあり、この戦いは国際的にも喧伝されたのである。
そしてこの時にパンターの砲塔にお守りとして飾られていた蹄鉄は今もその場所に飾られているのである。
やっこらさと無事帰れて何よりでした




