ロボット実戦テスト
この冬の掃討作戦に全力をあげる自衛隊は介護ロボット改造のロボット兵器を蟻退治に投入する
田中1尉は、とりあえず試作機をつるかめ戦闘団本部管理中隊に持ち込み、メーカーからの支援員とともに韓国中部の小さいショッピングモールに来た。
電気のない薄暗い1階は、幸いにも利用されてない夜間に放棄されたようで、遺骸などもなくほっとした。
入った場所は洋服売り場だったようである。
ハンガー類がならび服はそのままに放棄されていたが、ところどころに、30センチメートルの蟻がうろうろ。
10センチメートルくらいの卵をあちこちに運ぶ蟻もいれば、蛹を運ぶもの、孵化した幼虫に餌を運ぶものもいる。
幼虫もサイズごとに分けられている。
ここは地下の食品売り場からの餌を運んできていたようで、切り裂かれた食品のパッケージが床のあちこちに散乱している。
メーカーの支援員は薄気味悪い場所にはあまり居たくない様子で(当然だろ)「試験始めますか」と言ってくる。
「ここなら目標も視認しやすいからいいね」と同意してロボットを展開する。
大型の電動車いすくらいの大きさであり、電源を入れコントロールパネルにケーブルを接続、本体にもつなぐ。
セルフチェックが終わり、遠隔操作開始。
ラジコンの戦車の操作に似ている。
武器は蟻も小さいから89式で十分だろう。
銃口の向きに注意しつつ、たま込めし、レバーを引き装填確認した。コントロールパネルには、現在の銃の向きによる射撃範囲が示されている。
進行開始。
赤外線カメラを使う。服の影のも捕捉できる。支援員はカメラマンとして記録。
射撃範囲のボックスに蟻の群れを捕捉し、スイッチ入れては撃つ。30発入れた弾倉だから10回単連射した計算。
まずまずの制圧能力だ。弾薬補給しまた前進を繰り返しようやく終了した。
「なんとか使えそうだね。」と言うと支援員も頷く。
では帰ろうとすると、向こうのフロアーから天井板の落ちる音。どうやら手抜き施工の上に、蟻が乗っかり落ちたみたい。
落ちたのは他の巣の連中のようで格闘がはじまるのを尻目に撤退。
シンプルなシステム構成だから使い方は簡単、これなら行ける。実用化に確かに手応えを感じた田中1尉だった
実用化近い。後は量産と配備だ




