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陸上自衛隊 統合介護団  作者: 通りすがりの野良猫
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ヒヤリングを続けていくうちに

精力的に情報を集め、介護施設建築の段取りに邁進する田中1尉です

防衛省と伊丹駐屯地を往復し、ヒヤリングを重ねてくる中、田中1尉は腹回りを気にしだした。

制服のズボンがきつい。最近はデスクジョッキーだったのと、栄養状態が若干改善された為である。

単身赴任当初は、久しぶりの東京暮らし、行きたいバーもある、趣味の店には事欠かずと喜び勇んだものの、在日米軍より強力な友軍の、うちの家内から「こずかい月額1万3千円」と言う無慈悲な通告を受けた為、ほぼ計画は壊滅的打撃を受ける。

母の介護等から家内に通帳を預けたのが運のツキ、補給を後方司令部に押さえられた出先で何ほどのことができようか?


大体、今の時代35分の1スケールの戦車模型が平気で4〜5千円な時代にである。資料の洋書を買ったりしたらたちまち、消し飛ぶ金額である。

そのため最近、家内の目を盗んで買ったりするキットは、資料が身近にある自衛隊車両ばかり(泣)。

タ○ヤから安く「陸上自衛隊旧迷彩歩哨セット4体入り」とか出るのを心待にする次第。

また趣味のものになけなしの資金を投入するために、食事等が貧相になってしまう。


幸い最近は伊丹駐屯地にくる都度、家に帰っては家内の料理を腹一杯食うので、若干補給が改善できている。他国の大尉でもこんな暮らししてるやついるかね。


さて、田中1尉を肥やすために伊丹駐屯地に行かせるほど自衛隊は優しくない。

伊丹駐屯地は駐屯地に介護施設を建設、運営するためのモデルケースに選ばれたのである。


近くに中部方面総監部があり、さらには阪神地区病院もある上、周辺には実習等で協力を得るべき介護施設も多数ある。

また東京周辺よりは時給の相場も安いのも魅力であった。


こうしてある1尉の思惑と自衛隊の方針が合致したことで、1尉が肥える原因となったのである。

ただ、1尉にしたら今の東京暮らしでの怠惰な生活も、独身時代に戻れての気楽さから未だに転属願は出さないのである。

「亭主元気で留守がいい」のは亭主にも若干都合いいこともあるのである


さてさて伊丹駐屯地に介護施設の第1号が作られようとしています。さあどうなりますやら

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