特訓と共感
「皆もう知っていると思うが1週間後に、パーティーテストが控えているそれぞれのパーティー中を深め合って万全の準備で務めてくれ!」
不安である、私や涼は良いとして、滝君やアリスさんは大丈夫であろうか?
アリスさんの瞬間魔力量は500に満たないし、これでは使えたとしても、子供だましレベル…
と、私が神妙な顔で考えながら舞踏家講義室へ歩いていると、後ろから聞き覚えのある優しい声が聞こえた
「不知火さーん」
「わっ!滝君、どうしたの?」
「えっと、明日は、僕がみんなを守るから心配しないでね。」
「うん。じゃあ、よろしく頼むよ滝君」
なんだろうあのオーラは、近くにいると不思議と落ち着く…不思議な人だ。
そして私は、舞踏家講義室のドアを開けた、今日から本格的なダンスの練習だ。ドアのむこうには真っ白な空間が広がっている。
「やぁ、不知火ちゃん早速だが君には今日、共感の練習をしてもらう。」
「共感ってどのようにして養うのですか?」
「それは、今から説明するよ、まず不知火ちゃんには、この子たちと鬼ごっこをしてもらう。」
と言って、先生は小さなかごを開けた、数は4つ
「この子たち?って!これドラゴンじゃないですか!捕獲禁止生物ですよ!」
「いやいや、これは、コドモオオトカゲだよ密猟じゃないよ?」
「いやいや、紛らわしくしないでください!それただの子供ドラゴンですから!」
て言うか、コモドオオトカゲも捕獲禁止生物だし!
「あーーうるさいっ!いけーお前たちよ不知火ちゃんを黙らせよ!」
そう言って先生は、子供ドラゴンをかごから出し、ドラゴン(4匹)は私めがけて一斉に飛んできた。
「きゃあーー」
「因みに、不知火ちゃん、ヒール以外の魔法を使ったら成績落とすよ。」
この鬼畜教師がっ
「今、この鬼畜教師がって思ったでしょ?まったく、これも明日からのダンジョン探索のためなんだからね!」
「そんなこと言ってただrつぇうあ!」
一匹だけ早い子供ドラゴンが私の腹部を突進し、無様に床を転がる、子供と言ってもやはりドラゴン一発が重い、私は体勢を整え次の一撃に備えつつヒールを唱えた、
――――― 1時間後 ――――
「逃げていても、一匹だけすごく早い、かといって早いのだけ集中して避けると他のやつがおろそかになる」
もう、ヒールを唱えたのが何回になったのかはわからない、あれからずっと先生は寝てるし、このままじゃ体力が持たない、もう動くのもキツイこうなったら最小限の動きでかわし切るしかないだろう。
「ふっ、そろそろだな。」
そう言って先生がニタっと笑ったのに私は気づかなっかった。
昨日の先生を思い出せ。
「風を感じ、地を感じ、味方を感じ、敵を感じる。」
目をつぶり深呼吸…目の前のドラゴンに集中
不思議と、目は冴えている…ドラゴンから逃げるのではなくかわす、動かなくなった私をめがけて4匹のドラゴンが突っ込んでくる
「そこまで、よくやったよ不知火ちゃん。こんな直ぐに共感のコツを理解しちゃうなんて。思って無かった。それと、これからこの子達のお世話係はしらぬいちゃんだからね!そこんとこよろしく」
「はぁ?私がですか?」
なんやかんやで子供ドラゴンを押し付けられた…名前考えなきゃ
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「今日は、パーティーテストの日だ各パーティー通知した資料を基に1~4の区域に散らばれその後の説明は全体で行う。Eクラスだからと言って必ずしも他のクラスに勝てないわけじゃない、最善を尽くせ。」
「はいっ」
「私たちのパーティーは第2エリアかー、緊張してきた、お腹痛い。」
「お前、緊張に弱いタイプか?」
「僕も緊張してきた。」
「お前もか!」
第二エリアの広さは直径2キロのジャングルそこに各クラス3つのパーティー、計15パーティーを詰め込んだサバイバル戦、勝敗はパーティーの代表を王としてその王を戦闘不能もしくはパーティー全員を戦闘不能にすること。
そうして残った3パーティが本選に出場する切符を手に入れることが出来る。
過去には、全生き残りパーティがAクラスである事も有ったが、E組が本選に出場したことは1度もない。それほど力量差は有る。EクラスのパーティがAクラスのパーティを奇襲で倒した例ならあるが、最終的にパーティが少なくなるにつれて真っ向勝負をしなくてはならなくなるとなるとやはりE組では勝つのは厳しいだろう。
「王の冠はアリスさんがいいね」
「うん、なんかしっくりくるかも」
「そうかしら?まぁ、それもそのはず私は正真正銘王の器ですから」
正直に言うと、アリスさんではない人が王をやったらホモビッチがどんな顔をするか怖かったからだが…言う必要はないよね?王は王である照明に冠を被ることが強制され、この冠は相当な衝撃を置耐えられた時にのみ破壊される。また、所持者が負けを認めた時も同様に冠は崩れ落ちる。
『今から各パーティに、同じエリアで戦いあうパーティ名、そのパーティの王の名前の資料を配布する。』
ピロン♪と言う音が冠から鳴り響く。{資料が届きました。}冠から光のレーザーが空中に放たれ文字を映し出す。
「どうだろ?あんまり強くないと嬉しいんだけど?」
『この対戦表はランダムで配置されている、どんな悪い対戦表でも運営に意図はない。』
なんだこれ、最初に書くことじゃねーだろ、これじゃあ、まるで対戦表が悪いみたいじゃないか!
結果から言うと私たちの班が送り込まれたこの第二エリアは最悪の対戦相手だった。
Aクラス
『タイガーズ』★佐々木 大河(入試成績1位)
『アーク』★進藤 真(4位)
『アイアンメイデン』★桂木 明日香(12位)
Bクラス
『桜木チーム』★桜木 さくら(43位)
『白幡チーム』★白幡 白羽(49位)
『高木チーム』★高木 香(51位)
Cクラス
『具だくさんチーム』★田村 浩二(101位)
『装甲チーム』★大塩 エル(111位)
Dクラス
『太郎チーム』★進研 太郎(121位)
『王酸チーム』★栗原 栗(125位)
Eクラス
『桐谷チーム』★桐谷 勝也(162位)
『忍者チーム』★黒森 黒(172位)
『非戦闘員パーティ』★シャルロット・アリス(推薦)
ここは、死のグループだな、まず、Aクラスが上位の組しか出ていないこと。それに、他のクラスも強者揃い、E組としては勝ち目の薄いエリア。ってか無くね?
それでも私は、スカラーシップを取るためにはこの予選を通過する必要がある。
この学校では、パーティ戦での順位によって、スカラーシップが取れるか取れないかが決まる。そしてスカラーシップを取るには、まず、予選を突破し本選通過しなければならない。
『全パーティー位置についたか?』
『これより第53回1年全パーティによるパーティテストを開始する。』
うおおおおお、おなかいてぇー