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baby自転車 4
偶然、とは思いたくない。縁がある、ということなのだと考えたい。鷹井高校の校門の前辺りで自転車のスピードを緩め、敷地内を覗き込もうとしていた時に声をかけてくれたのは井坂くんだった。井坂くんと他に2人。1人はミッシェルガン・エレファントの好きな柿沼くんだった。
「こんにちは」
わたしは、にこっ、と笑って挨拶した。愛想笑いではない。本当に嬉しかったのだ。来てよかった。
柿沼くんが突然こんなことを言った。
「井坂、ごめん。俺ちょっと買い物あるから先帰るな」
そしてもう1人に「ほら」と言って目配せしている。
「白峰さん、それじゃあまたね。井坂とエレカシの話してやってね。こいつ、エレカシ仲間に飢えてるから」
井坂くんとわたしの2人がその場に残された。
数秒、十数秒、と時間が過ぎる。焦る。何か言わなくては。せっかく会うことができたのだから。焦り続けているわたしを見て先に口を開いてくれたのは井坂くんだった。
「いつもここ通ってるの?帰り道どっち?」
「向こうの方」
わたしが指さすと今度は井坂くんがにこっとする。
「同じ方向だね。途中まで一緒に帰らない?」
わたしは、「はい」と頷いた。




