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【詩集】射してくる夜明けの光

【詩】「嘘を食べるサメ」「小鳥を飼ってみたい」

作者: につき

「嘘を食べるサメ」


やっと帰って来た

あの小さなサメを連れて


サメは餌を食べる

餌はわたしの嘘


サメはちっとも大きくならない

サメは嘘を食べて少し悲しそうだ


サメはわたしと眠る

サメは夢を見ないだろう

ただ眠るのだ


冷たいサメ肌に手を触れると

今日の疲れが蘇る


明日の朝

サメはついてくるだろう

そしてまた冷たい川の中で

待つだろう


ごめんよ

いつも連れて帰ってやれなくて


くだらない嘘が

溜まったらまた帰ろう




「小鳥を飼いたい」


鳥を飼ったことはない


燕と雀を保護したことはある

そう言う意味ではなくて


ふわふわの温かい小鳥と

共に生きたことはない


美しい瑠璃色の羽

耳をくすぐる囀り

水浴びの可愛らしさ


しかしなにより猫がいるから

逞しい背中の黒猫がいるから


当分その夢はおあずけだ

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― 新着の感想 ―
[一言] 嘘を食べても悲しそう、連れて帰ってもらえなくても寂しそうなサメが、じんと切なく心に残りました。 嘘だけではない、どこか心の深いところでつながっているのかなと思います。でもそれを自覚してしまっ…
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