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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第四話 その真なる王の出現を僕は知りたくなかった
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その彼女の指揮力を彼らは知らなかった

「ゴードンさん、オーゼキさん、唯野さんも手伝ってください! 突出は控えて! メイリャさんも、お願いします! モスリーンさんマクレイナさんも私の言葉を聞いてください!」


 必死に呼びかけるクルルカさん。

 確かに彼女の指示は結構的確だった。

 彼女の言葉通りに動くメンバーはそれなりに善戦しているんだけど、メイリャとモスリーンとマクレイナが勝手に行動しているせいで防衛の穴が出来てしまう。

 アンサーの全体攻撃の御蔭で突然ダメージを喰らったロリコーン紳士たちが隙を見せてくれるから今のところ問題はないんだけど、どうにも足並みが乱れてしまっている。


 なぜかと言えば自分たちが狙っていたセキトリを横から掻っ攫った彼女の言葉を意地でも聞こうとしないためだ。モスリーンとマクレイナは聞こえていないかのように完全無視である。

 随分とまぁ、溝が出来てるなぁ、もともとセキトリ君捨てたのお前らだろ。


 ローアとコータが共同で闘いハイネスがトドメを刺す。魔力回復薬がぶ飲みしまくってるぞ。ゲプゲプ言ってるけど大丈夫かいハイネス。そろそろ大魔法じゃなく初期魔法とか使って魔力消費押さえた方が良くね?

 余った敵をテッテが遠距離から近接攻撃。

 マクレイナとモスリーンが打ち漏らした敵を倒している。


 ルクルの皿が舞い、唯野さんとオーゼキの援護が入る。

 チグサとケトルは協力しながら大勢の敵を相手取り、討ち漏らしをゴードンが倒して行く。

 倒しても倒しても起き上がり強くなるロリコーン紳士たちはかなり面倒だ。


 バルスとユイアは今回余り活躍出来てないみたいだ。それでも一体一体確実に倒しており、レーニャにフォローされながらもなんとか闘えていた。

 ルグスがなぜか伯爵と共同で闘っているんだけど、指摘してやるべきだろうか? しかもにゃんだー探険隊が二人のフォローをするために紳士達に群がっている。

 全裸になった男に群がる猫軍団。軽く悪夢だ。


 アニアは今回かなりの活躍をしていた。

 首吊り魔法が物凄い役立ってるし惑わし攻撃の御蔭でアンサーたちもかなり安全に攻撃出来ている。

 さらに、入口側からロリコーン亜種と思われる肉塊を引きずって女拳帝様が御帰還遊ばされた。

 群がっていた紳士達を邪魔。とばかりに手に持った肉塊で弾き飛ばし、撃墜して仲間の元へと合流して来た。


 回復を受けたプリカやパイラ、ワンバーカイザー、ついでにデヌとGババァも復活し、皆がクルルカの指示の元無数に現れるロリコーン紳士たちを迎撃する。

 初めは数十程度のロリコーン紳士たちだったが、おそらく各地から集まってきているのだろう、どんどん数が増えていく。


 世界中のロリコーン紳士達が集まって来てるんじゃないかと思えるほどに後から後から増えて来るのが面倒だ。

 にしても、クルルカさん、結構指揮上手いな。

 的確な穴塞ぎが出来てて見てて安心できる。ただ、命令無視してる奴等のせいで多少苦戦してるけど。


 マクレイナとモスリーンはどうしようもないけど、メイリャさんだ。なんとか宥めないとどうしようもないぞ。

 彼女をどうにかするならリファイン隊長が必要になるだろう。

 彼女くらいしか手綱握れないんじゃないかなぁ。あ。女拳帝様が直で指示出しし始めた。途端に棒立ちになったメイリャが敬礼して「サー、YES、サー!」と叫ぶとクルルカの指示に従いだす。


 そしてリエラはと言えば、アカネと共に二人で皇帝を抑えにかかる。

 初めの方は何度も皇帝を倒していたリエラだけど、皇帝はついに覚醒状態のリエラに匹敵し始めている。

 実力を追い越すのはもうまもなくだろう。リエラもアカネも焦り始めている。

 あの皇帝、本当に際限なく強くなるな。最終的にはもう、バグらせるしか……


「もう、無理だわ。エロバグ、バグ弾用意して!」


 アカネさんもこれ以上強くなられるとマズいと気付いたらしく、最終兵器の用意を求める。

 僕がバグを溜めようとしたその刹那だった。

 颯爽と、僕らの前を横切る緑の少女。


 しょうがないな。といった顔でのじゃ姫たちの元へと向かうと、少女達を手招きする。

 何する気? と見守っていると、幼女たちを引き連れたアルセは倒れたままだったロリコーン侯爵の元へと辿り着いた。

 おーっと告げるアルセが、血だらけの侯爵の顔を持ち上げる。

 アルセの鳴き声は人には分からなかったが、人外であるのじゃ姫には理解できた。


「のじゃ」


 まずはのじゃ姫が、ロリコーン侯爵の頬に口付ける。

 逆の頬には、遅れてリーバ。口付けた瞬間エンリカさんが愕然とした顔をしていたが、周囲に屯うロリコーン紳士達を殴ることでストレスを発散させる。

 さらに続くようにミズイーリが、トパーズァがサフィーアが侯爵の頬に口付けていく。


 それだけじゃない。その場にいる幼女たち全てが、後を追うように侯爵の頬に口付ける。

 そして最後に、アルセが侯爵の真正面に来ると、彼の額に口付けた。

 あ、アルセェッ!? 何しちゃってんの!? ばっちぃ、ばっちぃよっ!!


 僕は慌ててアルセに走り寄ると、汚物から遠ざけ酒場でパクッておいたおしぼり取り出しアルセの口を拭いて行く。ダメだよアルセ、あんな汚物に近づいちゃ。もう、何がしたかったの。近づいちゃいけません。危ないんだからっ。


 そんな事を告げる僕の背後で、そいつは光り輝き始めた。

 驚き戸惑いながらも、自分に起きた事実に涙する。

 ロリコーン紳士の特性、対象の幼女からキスを受け取る事で上位個体へと昇華するというスキルが暴走する。


 数多くの幼女に認められ、最初に見つけた観測対象アルセからも認められた侯爵は、ついに魔王の座へとその身を昇華させたのだった。

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