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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第二話 その女に起こった悲劇を僕らは知りたくなかった
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その意味のわからない変化を僕等は知りたくなかった

「えーっととりあえず、バグるに関しては自己責任です。どんな変化が起こるかわからないのです。もしかしたら今より弱くなるかも?」


「え? 弱くなるの!?」


 驚くバルスに自信無げに頷くテッテ。


「それでも、今の自分からはかけ離れた力を手に入れられるです。どうします? 受けますか? 現状を脱却するなら、今しかないですよ」


 どっかの詐欺商法のように告げるテッテに顎に手をやり考えるアンサーと完全に怯えた様子のバルス。

 でも、とバルスは自身を見つめるようにして、告げる。


「今の僕じゃユイアのお荷物だ。敵と闘う度に怯えて、守られて。このままじゃダメなんだ。だからっ! テッテちゃん、お願いします」


「そうですね。私も、お願いします」


「あ、はい。えーっと、そう言う訳で、よろしく?」


 アルセと僕向けて苦笑いを向けるテッテ。そこで丸投げしちゃうわけ?

 いや、まぁいいんだけどさ。

 どうするアルセ?

 あ、その顔どうでもいいやって顔だね。とりあえず形だけ祈っとくよって顔で祈りだした。投げやり感満載です。

 大丈夫かな?


 本人達がやってくれって言ってるし、テッテがそこまで致命的バグを叩きだしていなかった事もあり、僕も遠慮なくバグを打ちだす。

 ほい、完了。これで満足ですか?


 アルセが終わったのを察して魔物図鑑を引っ張りだす。

 だからアルセさん、それ僕のポシェットだよ。一体いつから私物化しちゃってるの?

 というか、この前からポシェット内部に変なのが結構入り込んでるんだけど、これアルセが入れたんじゃないよね。食べかけの団子とか、アルセがこの前ネフティアにプレゼントしてたチェーンソウとか。なんでポシェットに入ってるのかな? ねぇアルセ、一体僕のポシェットに何したの?


  バルス・ロードナイト

 種族:超ニンゲン クラス:アホ毛バスター

  超ニンゲン:ニンゲン族だったナニか。怒り心頭で頭が金色になるとかならないとか。

  アホ毛バスター:アホ毛を狩ることに特化した職業

 装備:魔剣エルガド、ジャイアアーマー

 スキル:

  スラッシュ:横一線に薙ぐスキル。

  アホ毛スラッシュ:×字にアホ毛を切り裂くスキル。双剣用スキルだが片手剣でも行える。多少威力が落ちる。

  アホ毛斬:Vの字にアホ毛を切り裂くスキル。

  飛び一突き:飛び込みながら相手の急所に一撃を与える。クリティカル率+補正。

  アホ毛狩り:アホ毛を持つ存在に特攻。攻撃力十倍。

  アホ毛狩り(拡):アホ毛を持つ存在に特攻。攻撃力十倍。

 常時スキル:

  奇跡の百打:攻撃時100%の確率で攻撃力三倍

  肉体強化Lv5

  剣術Lv7

  毒耐性・眉

  対アホ毛特化:アホ毛を持つ相手が敵対者に居た時に限り全能力極大増加。

  拡大解釈:広い意味で解釈することでスキルの効果範囲を高める。

 種族スキル:

  努力家:経験値が1・5倍になる

  恐怖彗石:恐怖系攻撃に耐性が無いため直ぐ強硬状態に陥る。

  貰い癖:恐怖状態のバッドステータスに陥ると一定確率で貰います


 何だ対アホ毛特化って……本当にアホ毛の相手に特化したスキルになっちゃったな。バグってるのは確かだし、致命的なバグは出てないね。恐怖したら硬くなるみたいだし、何かを貰うらしい。意味が分からないスキル沢山です。


  アンサー=ドゥア=コイントス

 種族:液体 クラス:解答戦士

  液体:液体です

  解答戦士:答えを返す職業

 装備:ショーソトード、レーザーアーマー、ウッディサンクレッヨ

 スキル:

  スラッシュ:横一線に薙ぐスキル。

  クロスラッシュ:×字に切り裂くスキル。双剣用スキルだが片手剣でも行える。多少威力が落ちる。

  幻ストラッシュ:真空破を生み出した気がする攻撃。

  V字斬:Vの字に相手を切り裂くスキル。

  ハードヒット:強烈一撃を与える。クリティカル率+補正。

  口から蟹光線:口から蟹型ビームがでます。

 常時スキル:

  全体攻撃:敵性勢力にチームがある場合、攻撃した相手と同じダメージをチーム全体に与える。

  肉体強化Lv21

  剣術Lv17

  にΘ△Θこ):※※※Ёア※※※†ル※※※仝セ※※※

 種族スキル:

  光の王子:眩しい位に光り輝きます。

  液状化:人型から液状化します。


 バグったぁぁぁ――――っ!?

 アンサー王がいろんな意味でバグってた件。ヤッちまった感がハンパないです。

 装備がおかしいっ。

 剣術の下のスキルとか全く読めないしっ。かろうじで読めるのはア・ル・セの文字……アルセ!? これ何の偶然!?

 種族液体の解答戦士ってどんな存在だよっ!?


「た、大変だ――――っ! コボルトが、コボルト共が攻めて来たぞ――――っ!!」


 村人が大声で叫ぶ声が聞こえた。

 バグを検証する暇すらなかった。

 魔物図鑑を見て硬直するバルスとアンサーをテッテが急かし、皆に合流する。

 哀れな二人はバグった事を嘆く暇すら無く戦場へと投入されたのでした。

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