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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第三話 その不良系魔物の生態を彼らは知らない
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その武器をどうやって手に入れたのかを彼女らは知らない

 会議室に着いた僕たちは、コリータに促されてリエラの隣にアルセと共に腰掛ける。

 アルセを横に座らせようとすると自分から僕によじ登って来たので、僕にアルセが座る形になったけど、まぁいいか。とりあえず頭撫でとこう。


「おお、やはり透明人間さんはアルセイデスのお気に入りのようですね」


「そ、そうみたいですね。傍から見るとアルセが空中に座ってるようにしか見えないですけど」


 そうか、こうすると僕の存在が分かりやすくなるのか。ちょっと気を付けとこう。

 僕はそう思いながら、まずはカインの武器を取り出す。

 突然現れた武器と防具に、二人は苦笑いから一転、眼を点にしてその光景を見入っていた。


「な、何ですかこれ!?」


「スキル欄に新しくポシェットってでてたけど、これがその能力!? 凄いわ!!」


 ポシェットって新能力だったのか。

 ということは、魔物を倒したことでレベルアップして覚えたとかかな?

 一応パーティー認識されてたのだろうか?


「って、これ、もしかしてカインさんの武器!? 防具も、そっか、葉っぱ人間に捕まってたって言ってたし武器は別の場所に移されてたんですね。ソレを取り戻してきたから私からカインさんに返して欲しいと」


 アルセを使って頷いておく。

 そしてカインの武器防具を脇に避けさせて貰い、別の武器を取り出して行く。

 まずはバズ・オーク用の手甲。今彼がしてるのよりはちょっと良い素材で作られた手甲だ。


「これは、アダマンタイトの手甲ですね。よく見付けましたねこんなもの」


「もしかして、カインさんの武器を手に入れた時に近くにあったモノも持って来たんですか?」


 リエラの言葉にコクリとアルセを頷かせ、さらに取り出す。

 ネッテとユイア用の杖。エンリカ用の弓。

 強そうな鎧とバルス君用の剣を取り出す。

 そして黄金の短剣を取り出しリエラに渡してみた。


「凄い。豊穣の杖と烈攻の杖だわ。それにミスリルの弓。こっちの鎧はガイアアーマー!? 剣なんて魔剣ですよ。魔剣エルガド! なんですかこの剣。相手の血を吸う事で使用者を一定時間強化!? そっちの黄金の短剣はゴールドダガーだわ。倒した敵がお金を落とすようになるそうよ!」


 わざわざ鑑定で見た説明をいちいち教えてくれるコリータ。


「便利ですね鑑定って。私も覚えたいです」


「無理よ。コレ、ギフトだから。生まれた時に神様からの祝福として貰ったモノよ。といっても後天的に授かることもあるらしいから希望はあるかもだけど」


「そうですかぁ……鑑定とか便利だと思うんですけどねぇ。欲しいなぁ」


 ねぇ。と頭に乗った葛餅を見上げるリエラ。

 そういえばミミック・ジュエリーがいるの忘れてた。

 普通にリエラの頭の上に乗ってるから意識から外れてたよ。


「これ、多分他の人たちに渡せってことだよね。手甲はバズ・オークさんだし弓はエンリカさんかな? この杖は二つあるしネッテさんとユイアさんでいいのかな。この鎧と剣は? カインさん?」


 リエラの言葉に、僕はアルセで被りを振った。


「もしかして、バルスさん用ですか!?」


 コクリと頷く僕に、少し感心したように納得するリエラ。

 次の瞬間、花が咲いたような笑みを浮かべる。


「ありがとうございます透明人間さん。これ、大切に使わせていただきます」 


 そういえば女の子への初プレゼントになるのかな?

 リエラの顔が可愛くてちょっと照れてしまう僕。姿が見えなくてよかった。


「あの、他には? 他に手に入れたモノはないの!?」


 少し興奮気味にコリータが身を乗り出す。

 意味を理解していないアルセが首を捻って指を咥え出した。

 暇そうだねアルセ。でももうちょっと待ってね。


 僕は手に入れた自分用のクリスタル製の剣を取り出す。

 ソレを見たコリータが眼を見開いて興奮していた。ちょっと怖い。

 ついでにアルセ用に手に入れた書物を一つ。

 アルセに与えると首を捻ったが書物を開いて何か真剣に読みだした。

 文字、わかるのアルセ?


「す、凄い。コレこの辺りでは扱われてないクリスタルソードですよ! 威力は高いけど壊れやすいと評判の金持ちにのみ許された見栄えのみの剣!」


「へぇ、凄いですね。というか、アルセ用に絵本手に入れたんですね。じゃあ後で読んであげますね」


 リエラがクスリと笑った。真剣に読むアルセが余程面白かったらしい。

 ついでにもう一つ見つけた剣を取り出す。あの金の刀身に幾つもの宝石がちりばめられた柄の剣である。

 当然、コリータの表情が激変した。


「って、そ、その剣は!! ご、ご、ごぅじゃすそーど!? 数年前森に入ったいけすかない貴族が手にしていた斬ることに向かない見栄えばかりの剣じゃないですか! どこで、何処で見つけたんですか!?」


 興奮気味のコリータが剣に触る前に、僕はクリスタルソードとごぅじゃすそーどをポシェットにしまう。

 金貨は見せる必要はないだろうから、最後はこれかな。

 と、アンブロシアを取り出した。


「ちょ、これって!?」


「あ、アンブロシア!?」


 どうやら僕は、ついつい調子に乗って爆弾を放り込んでしまったようだ。

 入手アイテム説明欄


 アダマンタイトの手甲

  アダマンタイト鋼で創られた名匠の一品。

  アダマンタイトとは空から降ってきた隕鉄というものらしい。

  鉄や銀、ミスリル等よりも強いがダマスカス鋼には劣る。


 豊穣の杖

  持っているだけで疲労回復効果がある回復特化の杖。

  魔法威力が高まるため攻撃魔法使いにも重宝される。

  その分金額が眼を剥くほどに高い。まさに豊穣な存在にのみ入手可能な杖。


 烈攻の杖

  魔力上昇値はそこまで高くないが、その木で出来たフォルムからは考え付かない打撃力を誇る。棍にも区別される魔法杖。

  その打撃力に魅入られ撲殺魔術師と呼ばれる魔法使いが多く居る程。


 ミスリルの弓

  魔法銀製の弓。強化魔法や属性魔法を上乗せしやすく、上手く重ねれば多重属性の魔法を纏った矢を放つこともできる。


 ガイアアーマー

  大地の鎧とも呼ばれるHP回復効果を持つ鎧。

  耐久力も高いので見つけた人は幸運だとも言われている高位ダンジョンの宝箱に偶に存在する鎧。


 魔剣エルガド

  相手の血を吸う事で使用者を一定時間強化という能力が付加された剣。

  その使用者が剣を振う度に強化される姿から魔剣の一つに数えられているが精神を乗っ取られるなどのマイナス能力はない。むしろ名剣。


 ゴールドダガー

  本来、魔物がお金を持っていることはないのだが、このナイフを使えば倒した敵がお金を落とすようになる。

  どこからお金が生成されているかは解明されてない。骨の一部ではないかというのが俗説。


 クリスタルソード

  クリスタル製の剣。クリスタル系武器はどれも強力なものが多い。

  しかし、耐久性はなく、相手に叩きつけた瞬間大ダメージと引き換えに砕け散る一撃必殺の剣。

  その一撃はアルセイデスの蔦すら切り裂くと言われているが、一点ものなので余程のモノ好きか金を持て余した道楽者くらいしか使い手が居ない。

  昔無数のクリスタルソードを買い込み一撃ごとの使い捨てで魔王と戦ったとされる水晶勇者がいたとされる。


 ごぅじゃすそーど

  金色の刀身に宝石をちりばめたごぅじゃすな一品。

  血で金がくすまないように刃は存在しない。

  まさに見栄えのためにのみ創られた剣。成り金系の屋敷にはほぼ確実に飾られる剣で一種のステータス。


 水晶勇者の絵本

  アルセ用に貰ってきた絵本。

  どうも水晶できた剣を大量に買い込み一撃一撃で剣を消費しながら闘った勇者が魔王を倒すまでの王道ストーリーを絵本風にしたものらしい。

  財政難で彼の母国が滅んだようだ。

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