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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第二話 その森の守護者の賭博好きを僕らは知りたくなかった
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そのイカサマ師のイカサマを破る術を僕らは知らない

「リエラさん、私したいです! お兄ちゃんには負けられません!」


 テッテがリエラに申請、選手交代のようです。


「じゃあ二回目始めましょうか」


 再び山を作り麻雀開始。二局目開始、なのだけど、やっぱり積んでるなこいつ。

 レーシーの牌を見た瞬間、あ、コレ勝てないんじゃね? と思った。何しろ……


「さぁ始めるです!」


「ぜってーロンさせてやんぜ!」


「お二人さん、やる気のとこ悪いんだけど……ツモ。天和テンホーよ」


「「は?」」


 うん、まぁ、そう言う事です。先程のような役満みたいな手ではないけれど、ちゃんと十四牌揃ってる。つまり、始める前から全て揃っているため既に勝負が付いているということだ。これを天和といって役満と同じ48000。しかもツモなので三人で分けた16000づつ。つまり、三人揃って箱点だ。


「あら、あなたも天和なのね」


 と、アカネがにやりとしながら自分の牌を倒して行く。


「天和、でいいのかしら」


「いえ、あの……天和は親の特権なんだけど……というか、なんで14枚持ってるの?」


 ルール、アカネさん良く分かってないから……

 レーシーが困った顔でうーんと唸る。

 親であるレーシー以外は親が牌を捨てたあとに山から一牌引いた時に14牌になるので、どう見てもチョンボ案件です。アカネさん、あんたもズルしたね。わっかりやすいズルを。


「まぁいいわ。細かいルールは分からないだろうし。同時ロンも同時ツモも見逃してあげる。カンも好きなだけしていいわよ。どうせちょっと森の住人になるのが遅れるだけだし。というか、それチョンボよ。罰則ありなんだけど。まぁ、今回は見逃してあげる」


 ふふんっと上から目線のレーシー。アカネがドヤ顔で倒した牌が本来はダメだったと知ってちょっと耳まで赤くなってる。折角だから激写しとこう。

 アカネさん、絶対積み込みか何かしたよね。天和に対抗したかったんだろうけど、子は最初13枚しか持てないんだよ。


「し、知らなかったし……」


「子の場合は親が捨て牌を切った後に上がる地和かしら。天和は出来ないって聞いたわ」


「ま、まぁ、その辺りはローカルルール適用でいいんじゃ……ない?」


「いや、だから14枚じゃないから上がれないのよ子は」


 アカネさんが動揺している。こうして見るとアカネも可愛らしいよなぁ。

 あ、ちょっとアカネさん、その恥ずかしそうな顔のまま睨まないで、キュンってしちゃうから。

 にしても、これでアカネはレーシーが見逃す形でぎりぎり回避できたけど、コータとテッテは敗北したわけか。

 リエラの代わりにテッテが倒れたとも言える。


「ふっふっふ。これで女の子が森の住人になったわね。さぁいらっしゃいテッテちゃん。お姉さんが新しい世界を見せてあ・げ・る」


「ひぃぃっ!? だ、誰か助けてくださいっ!」


「だ、大丈夫です。レーシーさん。確かに彼女は森の住人になったかもしれませんが直ぐに取り戻せるかもしれませんよね!」


「むぅ。まぁいいわ。全員住人にした後でお楽しみと行きましょう。ふふ。腕が鳴るわ」


 このレーシーヤバいな。

 よく見て積み込みの証拠掴まないと全員倒されかねないぞ。

 だが、彼女は知らない。このパーティーには僕がいる。絶対にアルセたちを森の住人になんてさせないからな。あと胸揉んでいいですか!


「さぁ、次は誰が森に来てくれるのかしら?」


「次、私が」


「やり方は覚えました。僕が引導を渡してやりましょう」


 レティシャとハイネスが参戦。アカネさんはちょっと考えたいとのことで一度退席。代わりにモスリーンが入った。

 結果は? 一応二連続天和をする気はないようで、今回は普通の……普通の九連宝灯チューレンポートーですね。


 当然ながら一巡でツモアガリ。三人揃って潰された。

 本当にヤバいんじゃないかコレ?


「アカネさん、行けそう?」


「難しいわね。サイコロが妙な動きをしてるのは分かるんだけど理由が分からない。さっき調べたけど問題も無いし、積み込みはプロの領域ね。なんとか見てたけどまるで手品みたいだわ。私じゃ無理ね。あいつに賭けるしかないでしょ」


 アカネさんから熱い信頼を感じます。

 しっかし、今のところ出来るのは……サイコロは普通のだしなぁ。積み込みは結構分かって来たけどなかなか視線が外れないからこっちが細工するのが難しいんだよね。


「行くわ」


「ローアさん?」


「そろそろ積み込みを潰して行かないと全滅するもの。本気で潰しにかかるわよ」


「おーっ!」


 って、アルセが普通にレーシーの対面の席に座ったし!?


「リエラ。悪いんだけど先にどうぞ。私はもう少しだけ調べるわ」


「わ、わかりました。後、よろしくお願いします!」


「ええ。それと唯野さん、悪いんだけどリエラの手、見てあげてくれる。一応、可能性があるかもだし」


「は、はいっ」


 リエラの手牌を唯野さんが見てくれるらしい。なので僕とアカネはしっかりとレーシーを見る。

 アルセが出るんだ。ここで失敗など出来るはずもない。

 必ず暴いてやる。それでもしもの場合は……


 山を積んでいる時だった。

 不意にローアが手を動かし、レーシーの腕を取る。

 ぱらり、レーシーの手から牌が二つ零れた。


「私の居る場で、積み込みはさせないわよ」


「あ、あら……仕方無いわね。私は積み込まないでおくわ。私は……ね」


 仕方無いなぁ。といいながら積み込みを諦めるレーシー。でも、なんか変だな。

 本当に彼女は積み込みを行わなかったようでローアも以降は指摘するのを止めた。そして……


「リーチ」


 カツン、と牌が横向きに捨てられる。

 またも九連宝灯の役満をしょっぱなから残り一つまで揃えていたレーシーがニヤリと笑みを浮かべて中を捨て去る。萬子の9面待ちになった。誰がどうやっても自分の勝ちに揺るぎ無し。リーチのレーシーが嗤った。

ツモ

 山から牌を引いて自力でアガリを迎えること。また牌を引くこと自体も牌をツモるという。

ロン

 相手が捨てた牌でアガリを迎えること。リーチをした相手にロンされると、相手に振り込んだと言うらしい。


九連宝灯

 一萬一萬一萬二萬三萬四萬五萬六萬七萬八萬九萬九萬九萬 + 萬子のどれか一つ。


緑一色

 索子の一、五、七、九以外と発だけで構成された牌役。一、五、七、九は表示の一部に赤い場所があるので緑のみとは認識されないそうです。

例:二索二索二索三索三索三索四索四索四索六索六索六索八索八索

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