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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第四話 その教国で起こった壊滅と奇跡とバグを彼らは知りたくなかった
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その神の部屋の使用用途を僕らは知らない

 神の間へと侵入する。

 うわぁ……

 もはや絶句するしかないなこれ。


 そこは神聖な神殿。などとは全く違った、SF系UFO内部くらいの意味不明な空間でした。

 なんかゴテゴテした光が室内を満たしていて、部屋の中まぶし過ぎます。いや、これは入口に設置されてる照明か? 中は普通の照明が付いてる。それも現代風のカバー付き照明だ。あのLEDだったけ、室内にはソレが付いてる。入口から外に向けてだけなんか物凄い強い光が設置されてるけど。第一種接近遭遇って感じで部屋に入るのすら躊躇ったよ。


 内部は宇宙船ですか? といった近未来型の室内で、床は黒い材質の大型タイルで出来ている。窓は床面から天井まで見える開放感溢れるマジックミラー。

 外からは普通の外装に見えるようだ。変に凝り過ぎてる。

 テーブルは設置式というか床から生えて部屋の一部として存在しており、椅子もまた変わった形だ。四次元にでも放り込んだかのような捻ってある背もたれは座り心地悪そうだ。


「な、なんですかここ、なんか未知の領域過ぎて怖い……」


 リエラさんの感想は的を射ていると思う。

 僕も恐いわ。この世界にSF式世界観挿入した神様の思考回路が恐いわ。

 うわ、電子レンジ有るし、こっちは冷蔵庫か? アレはテレビかな。とりあえずリモコンが見当たらないのでテレビの電源を押してみる。


 突然映りだしたテレビに驚いた面々が一斉注目。

 そのテレビの先には、暗い部屋に椅子が一脚。照明が灯り、椅子が照らされる。

 そして画面端から現れるグレイが一匹。

 彼は椅子に座り右足を左に組んでふんぞり返ると、何故か手に持っていたハツカネズミを可愛がり始めた。


『やぁ、諸君。この映像を見ているということは異世界の存在がこの部屋に入っているということだ。猊下君と共に来ているのかどうかはわからないが、とりあえず聞いてくれたまえ』


 あー、猊下一緒に連れて来ておいた方が良かったかな?


『私は君たちがグーレイ神と呼ぶ存在だ。この世界を作った存在でもある。まずは猊下と成った君にこの部屋の説明を行おう……』


 そこからしばらく、部屋についての説明が開始される。電子レンジの使い方やら冷蔵庫の使い方などなど、猊下だけの特権らしい。猊下と異世界人だけが出入りできるようにしているそうで、他の人員がこの部屋に入るには彼らと同行してこなければならないらしい。


『最後に、この部分に有る電話なのだけどね』


 部屋の見取り図を描いたフリップボードを受け取り……お、フリップボード出したのパルティだ。今一瞬だけ映ったぞ。


『これは電話といって私と直接話が出来る神の声を聞く直通電話なのさ。何か質問や困ったことがあればこちらを使ってくれたまえ。歴代猊下への対話を行おう』


 おお、神様太っ腹。何とお悩み相談室みたいなことするらしい。

 でもさ、神様、一つ忘れてないかな? 僕ら異世界の人なら電源付けられるけどさ、このテレビの電源、猊下だけだったらまず気付かないと思うよ。

 というか神の部屋ってことで恐れ多くて近づかない可能性だってあるんだけど。


『あ、ちなみに、時々降臨してシャワーとか使ってるから入る時はノックを頼むよ』


 最悪だな。

 神に質問したくて部屋に入ったら神様が身体拭きながらシャワールームから出て来て鉢合わせか。

 あの神の事だ。鉢合わせした途端身体に撒いたバスタオルをはらりと落として見ちゃイヤーン。とか言うんだぜきっと。そして慌てる猊下を見て笑いやがるんだ。


「神の間とか書いてあったけど実質猊下用の部屋ってことでいいのかな?」


「あの猊下ちゃんが使うにはちょっと高度過ぎる気もするけど、神も使うとなると下手な人は呼べなくなるわよね。凄いわね。まるでアルセ教に対抗したみたいに……」


 ああ、なるほど。アルセ教を認めた以上、自分のとこの信者が離れないように自分も売り出し始めた訳か。気軽に声が聞けるようにしたのはそのためらしい。

 結局結構この世界に干渉始めてるよね神様。実は僕らと会いまくってるせいでちょっとバグった?


 テレビはビデオ再生が終わると勝手に電源が落ちるようだ。おそらく歴代猊下用に作った説明書みたいなものなのだろう。後で猊下に教えてあげようねアル……ちょぉっ、それ電話っ!?

 アルセは何のためらいも無く電話を取る。

 当然、直通の神様に電話が掛かった。


『はいはい、何かねアルセ君』


「お? お~っ」


 なるほど、本当に通じるか調べたかったんだね。相手の声を聞いて感心した声を出すアルセ。

 何か楽しそうに「おっおっおー」と歌いだした。

 神様、無言で電話切っちゃダメだよ?


 ブツッという音共に声が聞こえなくなったようで、ツーツーと音を発し始めた受話器を手にしたまま首を捻るアルセ。

 初めて使ったんだもんね。わかんないよね? それね、通話が切れたって音なんだよ?


 誰も出ない電話を調べ始めるアルセは可愛いので放置しておいてっと、冷蔵庫を調べているアカネとミルクティは早速中に入っていた缶ビール見つけて歓声を上げている。

 プリカとパイラも冷蔵庫に入っていたぷっちん系なプリンを見付けて国宝でも発見したような顔で丁寧に持ち上げ、顔突き合わせて魅入っていた。リフィもそれに参加している。

 チグサとケトルはシャワールームをリエラとアメリスとメリエと共に見ているらしい。

 アキオとミーザルは遅れて来たのでテレビを最初から見ているようだ。ミーザルさん、それ録画だから自己主張しても意味ないよ?

 現代知識がある人がいると説明も受けられていいよね。

 あ、ルクルさん、折角だからそのカレー電子レンジで温めてみない?

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