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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第三話 その洞窟が取り持った仲を彼らは知りたくなかった
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その脱退者がでたことを僕らは知りたくなかった

「……ってことがあったんですよねー」


 BABA-BA洞窟攻略から数日後、僕はアルセとアメリス邸でくつろいでいた。

 一緒にいるのはソファに座ってお菓子に手を伸ばしながらガールズトークをしているリエラとパルティ、そしてミルクティ。

 今日も暇だったらしくパルティが遊びに来たのである。


 ミルクティにBABA-BA洞窟の顛末を話しているパルティ。

 そういえばあの日からあいつの様子が少しおかしかったな。夜中あいつの部屋からうめき声やら絶叫やら聞こえるらしくて、ミルクティが心配してた。


「あら。皆楽しそうね」


 にっちゃんを抱えたアメリスが部屋に入ってきてミルクティの横に座った。


「何のお話ですの?」


「この前BABA-BA洞窟に行った話ですよ」


「ああ。そう言えばこの前聞いたわね。アルセがピヨピヨシューズを手に入れたとか。最初の日はあの靴履いたまま屋敷に上がってメイド長のお怒りが飛んでたわよ」


 そう、アルセったら気に入ったようでそのままぴよぴよと屋敷内を闊歩したんだよね。汚れた外靴で絨毯踏むなってメイド長が珍しくキレて怒って来たんだよ。それでもアルセはかたくなにこれを履きたいの! と反論してたので、結局は屋敷入る前に靴底を磨くことで双方鉾を納めました。


 結果的には、今もアルセは靴履いたままです。歩くたびにぴよぴよ鳴るのが余程気に入ったんだろう。

 まぁ、メイドさんたちからも可愛い可愛い言われてるからいいんだけどさ。

 ついでに僕だけは知っている。メイド長がアルセの姿を見てほっこりしていることに。


「しっかし、結局仲直りのお宝は意味無くて、ライカさんとの仲は良好になったと」


「そうなんですよ。良かったですよね」


「そりゃそうだけど……最近カップル多いわよね」


 そういえば、カイン達の結婚からこっち結構な頻度でカップル成立してるよね、レックスとヲルディーナとか、クライアさんとフィックサスくんとか、キキルさんとファラムもでいいのかね?

 ワンバーちゃんはプリカとパイラにモテモテ? だしなぁ。

 最近アキオくん引き連れてるネフティアは付き合ってると言えるんだろうか?

 あと、あの侯爵がハロイアさんとなんかいい雰囲気なんだよな。一体何があったんだろう?

 ……リア充は氏ネばいいんだ。


「ところであんたたちには居ないの? 彼氏」


「「へぅっ!?」」


 ミルクティの言葉にリエラとパルティが同時に驚く。

 互いに視線を交錯させて、何故か恥ずかしそうにどうしよっか? みたいな顔をしています。


「わ、私達はその、ねぇ?」


「ら、ライバル同士、とだけ……」


「お、なになに、もしかして二人揃って同じ誰かが気になってるとか? これはお姉さん捨て置けないわね~」


「そ、そんなことよりミルクティさんはどうなんですか!」


「そうですそうですっ、やっぱりデヌさんですか!?」


 慌てたように二人が話をすり替える。


「わ、私? そうねぇ。デヌがどうしても付き合いたいっていうなら、別に付き合ってもいいんだけどねぇ。私ってほら、放っといても声が掛かっちゃうから。恋多き女は男に不自由しないの。向こうから声が掛かるんだから。一人になんて構ってられないわ」


 ふっと髪を掻きあげるミルクティさん。それ、あの35億とかいうネタ振りですか?


「ん? なんだお前らだけか?」


 噂をすればなんとやら、デヌさんが部屋に入ってきて見回し、人数を確認して困ったように言う。


「あら、デヌじゃない。なに? 私達だけだけど用事?」


「ああ。全員に告げようかと思っていたんだが、まぁいい。リーダー各のリエラやミルクティがいるなら伝えても問題は無いだろう。急で悪いが俺はアルセ姫護衛騎士団を抜けようと思う」


 本当に急だなっ!? 一体どうした!?


「ちょ、いきなりどうしたのよ!? ここで最強と言われているアルセを倒すとか言ってなかった?」


「うむ。それがその、な。もっと大切なモノに気付いたと言うか」


 顔を赤らめ頭を掻くデヌさん。これはまさか、恋しちゃったんですか!? 告白タイムですか!?

 ミルクティも何かを察したようで、ごくりと生唾飲み込み自分の容姿を整え始める。


「そ、その、大事なモノ……って?」


 もじもじしながら聞く姿は恋する乙女そのもの。というか、どう見ても男をとっかえひっかえしてる様子は見られません。


「うむ。紹介しよう、入ってくれ」


 と、促したデヌ。扉が開き一人の生物が現れる。

 全員、その人物を見て自然目と口が大きく開かれる。

 想定外のそいつは、恥ずかしそうにしながらデヌの隣に並んでデヌの肩に頭を乗せ、デヌも彼女の肩を抱き寄せた。


「結婚して故郷に帰ることにした。妻になる……Gババァだ」


 原爆が、落とされた。

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