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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第九部 第一話 その仲間たちの思いを背負い塔を昇ることになる事を僕は知らなかった
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その残った戦力を僕らは知りたくなかった

 なるほど、原始時代か。

 出現する魔物の種類が変化した。

 魔物の姿は恐竜のような魔物が多くなり、凶悪そうな面の動物系魔物が出現し出した。


 サーベルタイガーの亜種と思われるビームの牙を持つ虎とか、狭い通路を飛翔して来るプテラの首領ドン、あるいは親と子の身体がくっついているタンデムゾウなどなど。

 特にタンデムゾウは危険だ。ダンジョンの通路を目いっぱい塞ぐ巨体で突進して来るので逃げ場がないのだ。


 基本レックスの精霊剣で撃破できるからいいのだけど、レックスが居ないと詰むぞこの辺りの魔物。

 ヲルディーナとパルティは完全にレックスのフォローに回っていて、アニアとミーザルが遊撃。アルセがアタッカーだ。

 ネギを両手におーっと闘っているんだか遊んでいるんだか。とりあえず、ブラックレックスに乗って遊ぶのはやめなさい。


 肉食恐竜の背中できゃっきゃと遊ぶアルセを止める術がありません。

 誰か止めてっ。そのままブリザードライノスに突撃かましてるよ! というかあれってもしかしてテイム済み? 同士討ちというかブラックレックスがライノス喰ってるよ!?

 が、ブリザードライノスもやられてばかりではないと反撃。恐竜同士? の大決戦が始まる。


「今のうちだ! 皆こっち」


 レックスが先頭を走り僕らを誘導する。

 なんとか四階層を駆け抜け、85階層へと辿りつく。

 ボス部屋に入り込んだ僕らを待っていたのは……毛皮を身に付けただけの人間の群れだった。


 名称、ネアンデール。

 原人の群れは僕らを見付けてうっほうっほと鳴き声のようなもので威嚇する。

 自分の胸を叩く面々も数人いる。


「これは……」


 レックスが苦い顔で剣を構える。

 が、その前に颯爽飛びだす一匹の猿。

 ミーザルは相手の威嚇に返すように自分を指し示す。


 ふざけんな貴様等! 強いのはお前らじゃない。この俺だ。俺俺俺俺、俺を見ろ! 俺の名を言ってみろ! ほらご一緒に、M・E・Z・A・R・U! そう、この俺だ! お前らが威嚇してるの俺! お前らが注目してるの俺! 全部俺! 俺インザワールド! 俺ルックネアンデール! 貴様等に俺のなんたるかを教えてやるゼェ!!


 と、自己主張しながら突っ込んでいくミーザル。

 ネアンデールのリーダーだろうか、人波を割るように現れた彼がミーザルを見下ろすように前に出て胸を張る。

 ウガァっと胸を叩き自己主張。負けじとミーザルも自分を指しながら近づいて行く。


「パルティ、レックス、ヲルディーナ。ここは私らに任せて先にいけぃ」


「アニア?」


「80階層から90階層まではタンデムゾウだっけ、アレが出るはずよ。レックスがいなかったら多分私達は辿りつけない。なら、誰が残るべきかは分かるでしょ。行って、幸い戦闘にならないかもしれないし、ミーザルが相棒ってのはちょっとアレだけど、アニアちゃんに任せなさい」


「アニア……ごめん。お願いっ」


 少し考え、でもレックスの火力が無ければ100階まで辿りつくのが難しいことは理解しているのだろう。パルティはアニアに頼んで走り出す。

 レックスとヲルディーナも頷き合って次の階層へ。

 アニア、ミーザル……死ぬんじゃないぞ。っと、なんかちょっと感化されたような台詞だねこれ。


 ほら、アルセ行くよ。

 僕はアルセを連れて扉をくぐる。

 ドアが閉まる瞬間、ネアンデールがミーザルへと殺到していくのが見えたきがした。


 86階層からも魔物は同じ種類だ。少し新キャラっぽいのがプラスされているが、パキケファロサウルスみたいなのとかくらいかな。ほら、あの頭が禿げあがった頭突き特化型の恐竜とか、剣が背中に生えた四足歩行の恐竜とか。

 幸いなことにブロントとかの超巨大恐竜は居なかったのでなんとか90階層に辿りつけた。


「来たな90階層」


「行きましょう。あと10階層。リエラさんを必ず救いましょ」


 扉を開き、ボス部屋へ。

 そこに居たのは……ロリコーン? あ、いや違う。ロリコーンにしてはスリムだし、メガネ掛けて長髪の痩せた男が一人、僕らを見付けて立ち上がる。


 名前は……オタ信さん。

 オタ? ってもしかしてオタクってこと? 確かに容姿はそんな感じだけど……

 オタ信さんは懐から何かを取り出す。

 剣かなにかかと思ったら、ただのアイドルの人形でした。

 まるで宝具か何かのように大事そうに掲げると、ふぉーっと叫ぶ。次の瞬間、彼の周囲に出現する鎧武者の軍勢。ただしその顔はオタ信さんに似ている。図鑑で見るとオタの軍勢と名称があった。


「団体戦か!?」


「ここで団体!?」


 歯ぎしりするレックスに絶望感に叫ぶパルティ。

 レックスはそっとヲルディーナと視線を交わし合う。

 二人だけに分かる合図で頷くと、パルティに向き直った。


「どうやら、俺達はここまでだ。後は頼むよパルティ」


「え?」


「ルクルさん、アルセとパルティを連れて先に行きなさい。ここは私とレックスで充分よ」


 ヲルディーナに言われ、戸惑いながらもルクルがパルティを掴む。

 僕もアルセを連れて次の階層へ。

 ついに最後の戦力とも呼べるレックスまで居なくなってしまった。


「ごめんヲルディーナ」


「謝らないで。一緒に行こうと誘ってくれた貴方について行くと決めたのは私だもの。二人の絆、こいつ等に見せてやりましょ」


「そうだな。リエラが戻ってくるまでに、殲滅させてやる。やるよヲルディーナ!」


 扉が閉まる。

 ここから先はたった五人のパーティーだ。

 リエラは動けないから実質四人。それなりに冒険したから強くはなってるパルティと、魔物のルクル、そして未知数の実力を持つアルセ、最後に僕。


 あと10階層。僕らは無事に辿りつけるんだろうか……

 ビームルタイガー

  種族:魔虎 クラス:マジックタイガー

 ・牙の部分がビームでできたサーベルタイガー。

  口を閉じると自分の口元を焼き切るため捕食の時以外は口が開いたままになっている。

 ドロップアイテム・虎肉・ビームファング・ビームソード


 プテラの首領どん

  種族:魔竜 クラス:飛竜

 ・プテラノドンたちのドン。

  どんな狭いところでもぶつかることなく飛翔できる。

 ドロップアイテム・竜肉・竜牙・首領の証・葉巻


 タンデムゾウ

  種族:魔象 クラス:マジックエレファ

 ・子供を守るために自分の身体に融合させて隣合うように生活する魔象。

  仲間同士でも連絡を取り合うグループ単位での生活をしている。

 ドロップアイテム・象肉・象牙・無償の親子愛


 ブラックレックス

  種族:魔竜 クラス:Dレクス

 ・黒いDレックス。レックス君とは全く関係ない肉食竜の一種。

 ドロップアイテム・竜肉・竜牙・竜毛・レックスのタマゴ


 ブリザードライノス

  種族:魔犀 クラス:マジックライノス

 ・サイとトリケラトプスを足して2で割ったような容姿の魔物。

  氷結魔法を操るが変温動物なので寒さに弱い。

 ドロップアイテム・竜肉・竜角・コ・ルの魔法書


 ネアンデール

  種族:偽人 クラス:原人

 ・主に氷原地帯に生息している偽人。マンモスなどを集団で狩って生活している。

  ウッホと鳴くが仲間内では会話が成立しているらしい。

 ドロップアイテム・毛皮の服・石斧・黒曜石の槍、翡翠のナイフ


 カミナリパッキー

  種族:魔竜 クラス:草食竜

 ・頭突きに特化した魔竜。その頭突きはにっちゃう・つう゛ぁいの突進すらも止めると言われている。

  突撃の時野球のボールで盆栽を壊されたおっさんのようにコラーと叫んで突撃して来る。

 ドロップアイテム・竜肉・竜牙・ヒヒイロの頭蓋骨


 オタ信さん

  種族:偽人 クラス:殿

 ・オタク趣味の信さん。終りのバカ殿とも呼ばれている。

 ドロップアイテム・アイドル人形・アイドルポスター・パティアたんTシャツ・サイリウム

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