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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第九部 第一話 その仲間たちの思いを背負い塔を昇ることになる事を僕は知らなかった
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その戻ってこない仲間たちを僕らは知りたくなかった

 起床しました。

 一応持ち回りで数時間ごとの交代で見張りを立てたのだけど、魔物達はまず寝ないので見張りは殆ど必要無かったかもしれない。

 ルクルとか普通に僕の隣で起きてて周囲警戒してたからね。


 ミーザルなんて眠る人の前で俺俺とかやってたし、僕が起きた後は起きそうな人の前で自己主張を繰り返し、お前起きた時一番最初に目にするの俺! みたいなことをやっていた。

 ミーザルのドアップとか、最悪過ぎる目覚めだね。

 あ、アルセが被害に!?


「うっきゃ――――っ!?」


 朝から変なもん見せんな。とばかりに怒りのドロップキックが炸裂。

 アルセ、ドロップキック上手くなったね。ホロリ。

 アルセも最近ホント寝るようになったけど、アレって本当に寝てるのかね?


「ああ、変な時間に寝たから身体がダルい」


「ミルクティさん、ソレ多分時間の問題じゃなくて床の問題だと思います。武器が背中に当ったりでちょっと寝づらかったなぁ」


 身体を鳴らしながら起き上がるミルクティと背中を押さえながら立ち上がるパルティ。

 皆身体の節々が痛いらしい。

 僕ですか? もう慣れたよ。伊達に毎日ベッド下で寝たりしてないからね。

 リエラ大丈夫だった? 一応回復魔弾いる?


 図鑑で容体を更新させてみるが、あまり芳しい状態じゃないみたいだ。

 苦痛で呻くリエラを背負い、僕もまた立ち上がる。

 パルティが心配そうに横目で見て来たけど、何かを言って来る事はなかった。

 皆に僕が居るのがバレないようにという配慮らしいんだけど、もう、別に気にする必要無いと思うよ。というか、もう皆うすうす気づいてるんじゃないの?


「変ね。階上に残ったメンバーが誰も下がってこない。もしかして通り過ぎた?」


「いや、それはねェはずだ。多分まだ皆闘ってンだろ」


 ミルクティが人数確認しながら呟くと、ギースが反論する。

 確かに、この広間は次の階層への通り道だから必ず通る場所だし、後は道半ばで倒れてる可能性だけど、なんやかやでおかしい成長してる皆だし、心配なアメリスとかもにっくんにっちゃんが付いてるから大丈夫だろ。


「待ってる時間は惜しいし、先を急ぎましょ。最優先目的はアルセが向おうとしてるこの先よ」


「だな。何が待っているかは知らんが、リエラまで連れて来ているんだ。治す当てでもあるのだろう」


 準備を整え、僕らは再び歩き出す。

 さぁ、冒険再開だ。

 起きぬけながらもさっさと45階へと辿りつく。


「うわっ、何だあれ……」


 思わずランドリックが呻く。

 ボスとして出現したのは二人の男。

 図鑑を見てみると『あふん像』、『うふん像』という名前の魔物だった。


 見た目はどこぞの超なお兄様に出て来そうなくらいに筋肉質でスキンヘッドでパンツ一丁の怪物で、なぜか白い歯を見せる笑みを浮かべて一人はサイドチェスト、もう一人はアレなんだっけ? あ、なんとかレックス。レップス? まぁいいや。とりあえずいろんな筋肉の見せ方をしながら僕らに存在を見せつけて来る。

 ちょっと黒めの筋肉がテカテカと光り輝く様子に、ギースがゴクリと唾を飲んだ。


「どうやら、俺ァここまでのようだな」


「ギースさん?」


「行きな。ここは俺の戦場だ!」


 ばっと手を部屋の出口に向けるギース。

 さっさと行け。と言う事らしい。

 今までのノリが効いているようで、皆、迷うことなくギースに従った。


「ギースさん、案内ありがとうございました!」


「おぅ、昨日伝えた場所がキャンプ候補地だ。パルティの嬢ちゃん、しっかりなぁ!」


 って、あの二体相手に一人とか流石に危険じゃないのか!? ねぇ、誰か残った方が……

 誰も気付いていないのか、負けるとすら思っていないのか、ギースを残して皆が下層へと向かってしまう。

 僕も、結局誰の足止めをしようとも思えなかった。

 なんとなくだけど、彼とはまた会いそうな気がするから。


 50階、ついに半分まで降りて来た。

 相変わらず侍系の偽人が多い。ただ妖怪系も結構いる。

 この辺りからはベテラン級のパーティーしかいないらしいんだけど、僕らだとまだまだ雑魚相手と闘ってる感じがします。

 というかデヌとチグサがいるだけで充分過ぎる戦力です。

 

 50階層に出現したのは烏帽子っていうのかな? ソレを被った神主さんみたいな偽人だ。

 札を裾から取り出すと、呪文を唱え……違う、アレ、陰陽師だ!?

 札が無数の妖怪系魔物となって出現する。

 かなりな数だ。


「チッ、面倒な」


「デヌ、あんたどれくらいできそう? 半分とか行ける?」


「舐めるなよミルクティ。俺一人でも充分なくらいだ」


「おーけー。皆、この階層は私とデヌでなんとかするわ、行きなさいパルティ!」


「は、はいっ」


 両手に魔銃を構えたミルクティに触発され、走り出すパルティ。

 ここでデヌとミルクティが抜けるのか。過剰戦力がかなり減ってきたな。

 というか、このまま5階層ごとの敵だと僕らの数の方が足らなくなって来てる気が……

 あふん像

  種族:有命武具 クラス:リビングスタチュー

 ・スキンヘッドでパンツ一丁の像。

  うふん像と連動しており片方が死にかけると合体する。

 ドロップアイテム・木彫りのあふん像・数珠・男のローション


 うふん像

  種族:有命武具 クラス:リビングスタチュー

 ・スキンヘッドでパンツ一丁の像。

  あふん像と連動しており片方が死にかけると合体する。

 ドロップアイテム・木彫りのうふん像・数珠・男のローション


 湿混合神像

  種族:有命武具 クラス:リビングスタチュー

 ・スキンヘッドでパンツ一丁の像。

  あふん像とうふん像が抱き付き合い融合した姿。全体的に湿っている。

 ドロップアイテム・木彫りの湿混合神像・独鈷杵・漢のローション


 土御門清明

  種族:偽人 クラス:陰陽師

 ・札から式神を作り出す偽人。

  下手な軍隊より強力な妖怪軍団を使役する魔物。

 ドロップアイテム・お札・八角鏡・烏帽子

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