表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第四話 その島があった事実をもう誰も知らない
708/1818

その栄華の崩壊を彼は知りたくなかった

 上空より敵本陣確認!

 空軍カモメの一羽が嘶くと、アルセが椅子から立ち上がる。

 「おーっ」と叫んで全軍吶喊。とばかりにカモメの一羽に飛び乗った。

 なるほど、こいつ等に乗って一緒に降りるんだね。

 え? ルクルさん一緒に乗るの?


 僕はルクルに促されるまま空軍カモメの一匹に掴まり飛び立ってもらう。

 人二人分の重量がプラスされたカモメは、飛び立った瞬間慌てて羽をばたつかせる。

 とても驚いた顔でルクルを見る。

 多分だけど、え、この人むちゃくちゃ重くね? みたいに思ってると思う。

 見えないけど君に二人乗ってるからね。


「ら、ランドリッ――――クッ!!?」


 フィックサスくんの悲鳴が轟いた。

 どうした? と見れば、なんとペリルカーンに乗ったランドリックが悲鳴を上げながら魚人達の群れへと突っ込んでいくのが見えた。

 ……彼もなんやかんやでせわしないねぇ。

 ペリルカーンは地面に突き刺さるから乗るべきじゃない鳥だよ?


 案の定地面に突撃してしまったペリルカーン。

 ランドリックは直前で自分を切り離し、魚人に体当たりすることで落下の勢いを殺していた。

 しかし、そのまま魚人の群れの中へと消える。


「ら、ランドリッ――――クッ!!?」


 つくづくツイてない人だ。とりあえず拝んどこう。南無南無。


「パルティッ! 助けに来たよ!」


 ウミネッコに乗っていたリエラが地上に着くと同時にパルティの横に並ぶ。

 剣を引き抜きリフィを護衛しながらパルティと視線を交わし合った。

 パルティも懐から短刀を取り出し構える。


「武器は軒並み奪われたわ。今あるのはこの暗器だけなの」


「透明人間さん、武器はないですか?」


 僕とルクルが直ぐ横に降り立つのに気付いてリエラが聞いて来る。

 えーっと刀でよければ幾つかあるよ? 後はハンマーとか?

 パルティなら刀かな。

 ポシェットから刀を取り出しパルティに渡しておく。


「ありがと」


 刀を構えるパルティ、そして普通に剣を打ち付けるようにサハギンに斬りかかる。

 パルティ、それ刀! 剣じゃないよ!?

 全く切れない武器に驚くパルティ、慌てて別の刀を取り出し討ち漏らしたサハギンの首を刎ねる。


「な、なるほど、この剣、叩き切るんじゃなくてそういう斬り方なんですね」


 やり方を覚えたらしいパルティは、まだ拙いながらも刀を扱いだした。

 そう言えばパルティのスキルに剣術はあったけど刀術はなかったね。

 チグサの動きとか見てなかったのかね?


 他の面々もゾクゾク上陸を果たした。

 ネフティアはオルハリコンチェーンソウを手にして嬉々として血溜を作り出す。

 凄いな、生き生きとして見えるよ。


 のじゃ姫も着地と同時におじゃるでごじゃるのじゃーを連発。ガルーも呼び出し大軍団で戦闘開始。ギルマン達が右往左往する場所へと群れで突っ込んでいった。

 アメリスと共にやってきたにっちゃんとにっくんも大働きだ。アメリスを警護するにっくんが周囲に魔法弾を浮かべて漂わし、防壁兼攻撃として使いだす。


 にっちゃんがヤバ過ぎる。

 一応僕らを認識しながら突撃敢行してるんだけど、皆はともかく僕は認識されてないんだよ。お願いだから流れ弾だけはこっちこないでね?


 あ、ランドリックがデヌに救出された。よかった生きてた。

 さらにその周辺にフィックサスとミルクティが集まり円陣を組む。

 おお、ワンバーちゃんが巨大化した。

 ここぞとばかりに恨みを晴らすようにギルマンたちを攻撃していく。腐っても魔王、その実力は折り紙つきだった。


「小父様、せめて隣で戦わせてくださいまし」


「ふぉっ」


 伴侶は御免だが共闘は別にいいか。と軽く了承したロリコーン侯爵。その横にくっつかんばかりに隣接したハロイアがガトリングソードランチャーを構える。


「私と小父様の邪魔をする奴は全滅するがいいですわ! オーッホッホッホッホッホ」


 ズダダダダダダと連射される剣という名の弾丸。やっぱりあの武器凄い便利というか、絶対に仲間とかに向けちゃダメな奴だよ。

 ロリコーン侯爵もこれ、当らなくてよかった。みたいな顔で引いてるし。

 でもそんなことには気付かないハロイア。いろんな意味でイタい娘さんだ。


 そしてミーザルが酷過ぎる。

 無数のサハギンを相手取りうっきゃうっきゃと遊んでいる。

 一応蹴りも使っているので何体かのサハギンを倒しているが、相手への自己主張が優先され過ぎていてサハギン達が怒り狂っている。


「行けレックス。道は開いてやろう!」


 バサリと翻ったマントの隙間から、無数の魔法弾が飛び出す。ルグスの命中率皆無の連撃が放たれ驚くサハギン達が逃げまどう。

 その中を駆け抜けるレックス。一直線に向かうのはリフィたちではなくヲルディーナです。


「ヲルディーナッ!」


 近くに居たギルマンたちを切り裂き、囚われのヲルディーナを解放する。

 そんな光景を目の当たりにして、サハギンキングはただただ全身を震わせていた。


「なんだ……? なんだこれはっ!? なんなんだ貴様等はッ!!」


「おーっ!」


 魂から出た叫びに答えたのはアルセ。

 両手に不折れのネギを生成して、さぁこい! とばかりに二刀流で構えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ