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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第二部 第一話 それが偶然の一致だと彼らは知らない
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それが魔物だと彼女は知らなかった

 よく巷で言われるリーゼントはポンパドールと呼ぶらしいです。リーゼントは後頭部の方をらしい。知らんかった……orz

 主人公はリーゼントと勘違いしてますのでそのままリーゼント表記してます。ついでにスキル表示のリーゼントも仕様です。この世界を創った神様も感違いしてます。

 平原はクーフの御蔭で今のところ大した問題はなかった。

 クーフの乱闘を見ていた個体だろうか、狼モドキたちは僕たちを遠巻きにしながらも近寄ろうとはしない。

 むしろどんどん増えていくのに警戒度はむしろ上がっていて五十匹いるのに攻撃を仕掛けて勝てるかどうか判断に迷ってるようにも見受けられる。


 近づいて来てもクーフが一睨みするだけで慌てて距離を取ろうとするので狼モドキたちは僕たちを攻撃することなく平原を抜けるなんてことも可能かもしれなかったりする。

 うん、多分もう少し増えたら突撃してくるだろうな。


 と、警戒しながら歩いていたんだけど、前方に狼モドキの群れ発見。

 その数約30匹はいる。

 それが何かを中心にして円状に広がっていた。


「いけないっ! 人がいます!」


 初めに認識したのはリエラだった。

 遠めに見た狼モドキ達の中心に確かに人影が見える。

 ……いやいやいや! アレ、おかしいから。絶対この世界の人間じゃないから!!


 狼モドキの中心に居たのは、黒い学生服、いやボンタンっていうのかな? 昭和ぐらいの少年たちが来ていたとされる裾の長いガクランを羽織り、惜しげも無く晒した肉体にサラシを巻いて、ズボンの裾がダボついたものを着ている男だった。

 なんと髪型がリーゼントです。

 天然記念物と化してしまった程に希少価値の高いリーゼントでございます。


 そんな彼はズボンのポケットに両手を突っ込み威嚇する狼モドキ達相手にメンチを切って……いやまぁようするに睨みつけていた。

 もしかして……異世界からやってきたところだとか?

 うわ、うわぁ。どうしよう。僕と同じ状況の人初めてあったかも!

 でも不良みたいだし恐いな。近づくのやだなぁ。そして僕はやっぱり気付かないんだろうな。


「助けなきゃっ!」


 僕がそんなことを思っている間に、慌ててアルセソードを引き抜くリエラ。

 遠めに確認したネッテが慌ててリエラのポニーテールをひっつかむ。

 「待ってリエラ」と引きとめたのは良かったが、元気よく前に進もうとしていたリエラは首を引っ張られる形で……いまグキッて音しませんでした?


「いたた……何するんですかネッテさん」


 恨みがましく首をさするリエラ、首が折れてないようでよかった。


「あれ、人じゃないわ」


「へ?」


「ああ。アレは人に見えるが魔物だ。言葉を話す知識も知恵もないから魔人にもカテゴライズされない魔物、ツッパリだ」


 魔物ツッパリッ!!!?

 まさかの人外でしたか!?

 いやいやいや、どう見てもただの不良だよね?


「オルァッ!!」


 驚く僕をそっちのけで、ツッパリが威嚇とも取れる怒声を響かせた。

 その声量に思わず仰け反る狼モドキたち。

 が、即座に相手は一人だと襲いかかる数匹の狼モドキ。


 魔物同士の闘いとか、実は初めて見るんじゃないだろうか?

 飛びかかる狼モドキを、ツッパリは握り込んだ拳で「オルァ!」と殴り殺し、蹴りで「ドルァ!」と蹴り殺し、一撃一撃で一匹ずつ確実に潰して行く。


 拳の引き際に噛みつき攻撃を放った狼モドキ。

 ツッパリは慌てることなくそいつにメンチを切る。その瞬間、睨みつけた目から謎のレーザーが!?

 め、メン○ビームは実在したのか!?


「オラァ!」


 何度も気合いの入った声が響き渡る。

 その闘いはまさに不良の闘いと呼べる熱いものだった。

 羽織っただけのガクランが動く度に揺れるのがまたなんとも格好良い。

 僕も男なだけにああいう風に強くなれたらと憧れはある。

 まぁ、実際はひょろひょろのもやしっ子でオタク入った草食男子だけどね。

 憧れるくらいは、いいよね?


 そうこうしているうちに殆どの狼モドキを狩り終えた。

 残った狼モドキたちは自分たちでは敵わない相手だと悟り、尻尾巻いて逃げ出してしまった。

 遠巻きに見ていた狼モドキたちもいつの間にか消えている。


 どうやらツッパリの強さに恐れを成したようだ。

 またたく間に居なくなってしまったので平原が凄く見やすくなっている。

 遠くまで見えるよ。お、あんなところにキリンっぽいのが見える。


 邪魔者を排除したツッパリは、直ぐに僕らに気付いた。

 まぁ狼モドキが居なくなれば必然的に僕らに眼が行くのは当然なんだけど。

 ツッパリは僕らを見つめると同時に威嚇するようにメンチを切りだした。


 先程の闘いを見せられた面々は生唾を飲み込んで各々武器に手を掛ける。

 が、そこで動きだすアルセ様。

 ちょっとアルセ――――っ!?


 笑顔でとことこ近づいて行ったアルセは、ツッパリの目の前へとやって来る。

 メンチが、ビームが飛ぶよアルセ! イイ子だからこっち帰って来なさいっ。

 慌てて僕は駆け寄った。


 メンチを切るツッパリ対いつもにこにこスマイルアルセ。

 互いにしばし見つめ合う。

 血走った目で顔を寄せてくるツッパリ。

 恐い。あんな顔で迫られたら絶対に顔を逸らす自信があるよ僕は。

 ツッパリ

  種族:偽人 クラス:ツッパリ

 ・ガクランのような服をマントのように着こなす。実は皮の一部らしい。

 鍛え上げられた肉体にサラシの様な物を巻いてダボついたズボンを穿いているポンパドール頭の魔物。

 オラァとかドルァとか叫ぶが、これは魔物の鳴き声のようなものらしい。

 スキルの咆哮を喰らうと状態異常・恐怖になるらしい。

 敵対するなら10人程のベテランパーティーを組まなければ人間は勝てないとされている。女性体にレディースが存在するらしい。

 

  種族スキル:威嚇

        メンチ怪光線

        爆熱アパカ

        咆哮

        唸れ俺のリーゼント


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