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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
間幕 その王国やエルフの村で起こったことを僕は知らない
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AE(アナザーエピソード)その変態紳士の物語を僕は知らない2

 そいつの名は、ヘイオ・ロリコーンと言われている。

 もともとただのロリコーンだった彼に変化が起こったのは、おそらく緑の幼女に誘われるように襲いかかったことだろう。


 立ちはだかった強力な敵を打ち倒して行くほどに、自分の中に有る何かが膨れ上がるような気はしていた。

 やがて、ヘイオという二つ名を手に入れた彼に賞金がかかる。

 すると、人間たちの方から彼のために幼女が用意されるようになった。

 当然、幼女を前にした彼は一直線に近寄った。


 邪魔する相手もあのミイラのような生物程の強さはない。

 あの緑の幼女に抱き付くことはできなかったが、パティアと呼ばれる幼女に抱き付くことはなんなくできだ。

 始めは恥ずかしかったのだ。

 さすがに幼女に抱き付くのは恥ずかしすぎる。そう、思っていた。

 パティアを何度も見付け、抱き付く内に、彼の中にあったソレはどんどんと大きくなっていた。


 ある時、敵を全て倒し、怯えるパティアにいつものように抱き付いた。

 だが、その時、恥ずかしさはなかった。

 むしろもっと抱き付いていたいと、彼女をさらに抱き締める。すると、自分の中の何かが変わった気がした。


 思わずパティアに口付けた。

 といってもさすがに相手の唇は恥ずかし過ぎるので頬だ。

 悲鳴が上がった。それがなぜかゾクゾクと彼を刺激した。

 ああ、そうか。幼女は至高の存在ではない。手を出せば、こんなに簡単に届くんだ。

 そうして、彼は進化した。ロリコーンの邪悪なる進化、ワルコーンに。


 とはいえ、パティアが必死に放った手がヘイオの頬を張った御蔭で、彼は我に帰って慌てたように逃げ去ったが、パティアはまたも別の冒険者と共に現れた。

 まるで自分に抱き付かれるためにやってくるお姫様のようだ。


 ヘイオは膨れた自分の中に有る悪意がさらに膨れるのがわかった。

 そして、冒険者たちを撃退し、パティアに抱き付き頬にキスをして、お前は俺のモノだという証明のため、彼女のパンツを奪ってやった。


 それでも彼女は彼の前に現れた。

 毎回冒険者の数は違ったが、もはや乗り越える壁では無く、パティアに辿りつくための雑魚にしか思えなかった。

 圧倒的な蹂躙を行い。パティアに抱き付き、堪能した後はパンツを奪う。

 そろそろ、次の段階に行くのもありではないだろうか?

 そうだ。口付けを、本当の口付けをしよう。


 そう思っていたヘイオ・ワルコーンは、更なる進化を遂げようとしていた。

 だが、それを阻止せんと、彼の前に、奴らは現れた。

 その日は、いつものようにパティアの気配を感じてやってきたのだ。


 いつものように冒険者に守られたパティア。最近は完全に怯えた顔をするのがまたヘイオにとっては御褒美にすら思えてきている。

 そろそろ彼女も限界だろう。

 もしかしたらもう会えなくなるかもしれない。それは嫌だ。

 パティアは俺のモノだ。誰にも、そう、誰にももう渡す気はない。

 ならばどうするか?

 目の前に居る冒険者たちを蹂躙した後、お持ち帰りしよう。

 もう、パンツだけでは物足りないのだ。


 自分の家に連れ帰り、パティアと楽しく過ごすのだ。

 ああ、なんという素晴らしい考えか。

 これはもう、やるしかない。俺なら出来る、何しろあの人間共を駆逐して何度だってパティアに辿りついたのだから!


 だが、今回だけは違った。

 護衛冒険者を見た瞬間、昔の記憶が呼び起こされたのだ。

 それは、そう、緑の幼女に抱きつこうとした時だ。

 ヘイオを邪魔した奴がいた。


 横合いから攻撃して来て吹き飛ばされ、まるでこれは自分の幼女だとでもいうように、ヘイオから幼女を奪った男。ロリコーン紳士。

 そうか、また、貴様が阻むのか!?


「なんだなあああああああッ!!」


「フオォォォォォォォォッ!!」


 互いに一目会った時から気に食わなかった。

 高みから見下ろして来る威圧的な態度。紳士然としながらも自分と同じ穴の狢でしかない存在。

 他のロリコーンたちもよくロリコーン紳士には邪魔されるらしい。

 数年ほど幼女に触れず、観察するだけに留めれば、彼らに進化するロリコーンだが、ヘイオはそんな愚かな奴に負けた自分が許せなかったのだ。


「なんだなあぁぁぁぁぁぁぁッ!!」


 お前を倒し、パティアを貰う!


「フオオオオオオオオオオッ!!」


 私がいる限り、幼女に指一本触れさせませんぞ!


 二人の変態は互いに武器を手に取った。

 ヘイオはポスターを握り、ロリコーン紳士はステッキを掲げる。

 突破し手に入れるために闘う変態と、そんな悪漢から幼女を守り切ることを心情とする変態。

 今、二人の変態が交錯しようとしていた。


 その横で、ロリデッス神父は静かにロザリオを取り出し握り込む。

 神に祈りを捧げる姿はまんま神父。しかし、彼は何故か幼女に向けてソレを行っていた。

 怯えた顔のパティアに必死に祈りを捧げ始める神父。

 一緒に来ていたユイアとバルスとアニアが戦場を見てげんなりした顔をしたのは気のせいではないらしい。

 ヘイオ・ロリコーン

  種族:偽人 クラス:ワルコーン

  装備:アニメ柄プリントTシャツ、強化ポスター、レトロたん人形、パティアのぱんつ×8

  種族スキル:幼女確認:自分の生息域に侵入した幼女のみを認識します。

      突進:幼女を見付けると一心不乱に突撃する。

      至高の興奮:幼女に至るまでに存在する艱難苦難が高い程全ステータスを継続上昇。

      幼女への執念:視線の先に幼女がいる場合、何度倒されても立ち上がる。連続くいしばり発動。

      パンツ、頂きなんだな:幼女にパンツを強引に奪います。

      自分解放:衣服を脱ぎ去りありのままの姿を相手に見せる。

      鷹の眼:眼を鋭くして観察することで遠くの幼女も見逃しません。

      勝利のチッス:幼女の頬やおでこにチュッチュするスキル。相手の行動次第では唇を奪う事もある。

      お持ち帰りぃ:勝利した相手に幼女がいる場合自分の住処に連れ帰ります。連れ帰ると満足します。

 ドロップアイテム・レトロたん人形、光る棒、モエモエキュン、パティアのぱんつ×8

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