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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第三話 そのダンジョンで起きた悲劇を僕は知らない
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その生存者たちを僕は知りたくなかった

 マリナを助けてしまった僕はアルセと共に安全な場所を確保しようとしていた。

 といっても周囲見回しても敵だらけなので逃れようのない状況なのでした。

 パルティと復活したレーニャが協力してマリナーマリナを駆逐している。

 クルー・ク・ルーたちが野放しなのはカレーライス投げ祭り開催中なのと、彼女等に対してはレーニャが攻撃を渋るからでもある。


 アルセがこちらに視線を向けて来る。

 私も参加した方が良い? そんな視線に、ちょっと考える。

 頭を撫でてみると、物凄い笑顔頂きました。


 アルセは僕に撫でられると、楽しげに種を地面に植えて行く……って、それはアルセギンッ!?

 無数のカレーが乱れ舞う戦場に、新たな混乱の種が今……放たれた。

 アルセギンたちが楽しげに駆け抜けて行き、顔面にカレーライスを投げられ破裂する。


 うん、まぁ、あっちの方はクルー・ク・ルーにお任せで。

 折角だからあのストーカー化したクルー・ク・ルーも区別付けとこうかな? やっぱり、ルーという名前が一番か? ク・ルー? クルクル? クルク……ルーク、ルクル。うん、じゃあルクルで。


 あ、光った。あんなど真ん中居るし。

 あれじゃあもう他のクルー・ク・ルーに負けちゃうんじゃ……って、マリナーマリナが参戦しだした!?

 一体がクルー・ク・ルーの群れにドロップキックかますと、他のマリナーマリナたちまでそちらに攻撃を開始した。


 なんかもう、意味不明の地獄絵図です。

 さらに縦横無尽に駆け回るアルセギンがドロップキック受けて破裂したり、時間経過で破裂したり、密集地帯で破裂したり破裂したり破裂したりした。


 目を抑えて悶えるクルー・ク・ルーとマリナーマリナの群れ。

 そしてついに道が出来た。ボスキャラへの道を、パルティが一人駆け抜ける。

 御せん漁船のタラップに辿りつくと、内部へと侵入しようとし始めた。


 あれ、これって外から攻撃して倒すとかじゃなくて内部を攻略する城攻めタイプ?

 慌ててアルセを引き連れ後を追う。

 こっちはレーニャに任せるとしよう。


 あるいみ死山血河な状態を放置して、僕らは船内へと歩を進めた。

 先に着いていたパルティは、左は銀サハギンという魔物と闘っていた。

 実力はほぼ拮抗しているようだ。

 といっても向こうは三又の槍、というか、銛? を武器にしている左側だけ銀色の魚人。

 頭が魚で人の胴体を持つ魔物である。


 やはりナイフと銛ではリーチに差があり過ぎるようで、これが二人の実力を拮抗に持ちこんでいる要因だ。

 つまり、実質的には雑魚の部類でパルティなら充分対処出来る存在だってことだ。

 といっても、このままだと先に進めないので、僕はアルセをその場に残して戦場を遠回り。

 左は銀サハギンの真後ろから足払いを仕掛けてみると、面白いくらいに左は銀サハギンが倒れ出した。

 倒れた相手から武器を奪い、馬乗りになるとナイフで喉を掻き切る。


 なんだろう、こう、殺伐としてるのにパルティが馬乗りってだけで……萌えるのは。

 パルティさん綺麗です。

 月下に佇む暗殺者パルティエディア。それはそれでアリだと思います。


「えっと、見えないけど、そこにいるんですよね? ありがとうございます」


 気にしないで、とばかりにアルセの首で返答する。

 アルセも気にしてないので遠慮なく僕のメッセンジャー役をして貰った。

 左は銀サハギンを倒すと周囲に静寂が満ちる。


 船内は居住区といったところだろうか? 今居る廊下から部屋が幾つか見える。

 どうやらこの一つ一つにクルー・ク・ルーたちが存在していたのだろう。

 今は誰もいないはずだ。

 と思いつつもついつい船室を覗いてみる。

 うん、なんか凄い簡素な部屋だ。

 というか、本当にただの待機場所らしくベッドすら見当たらなかった。


「心臓部を破壊するのが良さそうなんですが、場所は分かりませんか?」


 御せん漁船が船だというのなら、動力室は一番下の貨物室の上ぐらいだろう。

 ここからだと二階ほど降りた場所になる。

 僕らは敵に注意しながら階段探して徘徊し始める。


 所々左は銀サハギンが出現したが、パルティが全て倒していた。

 まぁ、僕が背後から手伝いはしたけどね。

 お、動力室発見。


 よしここを破壊して御せん漁船を倒……

 突如船体が揺れた。

 物凄い衝撃にパルティが僕の胸へと飛び込んで来る。

 きゃっと抱き付いて来たのがまた、可愛いの。


 しかし、何が……と思った次の瞬間、御せん漁船が横倒しになった。

 さらに僕の真横に壁を貫き現れるマリナーマリナ。というか、多分マリナ。

 彼女はドロップキック体勢で御せん漁船の動力部にそのまま体当たり、一撃必殺とばかりに動力炉を破壊してしまった。


 そして、姿が消滅していく御せん漁船。

 どうやらダンジョンボスは倒すと消滅する仕組みらしい。初めて知りました。

 え? マリナ? 他のマリナーマリナやクルー・ク・ルーは一緒に消えたのにルクルとマリナだけは普通に生き残って部屋に突っ立ってるんですが、なぜに?


 左は銀サハギン

  種族:魚人 クラス:サハギン

 ・左側が銀で出来たサハギン。銛を持ち攻撃してくるが動きは遅い。

  大したスキルも能力もないので雑魚の部類に入る魔物。海の中や漁船系魔物内部でよく見かける。

 ドロップアイテム・銀塊、三又銛、彼女(人魚)の写真、ぬるぬるな液体


 ルクル

・青い髪のロングストレートで強気な眉毛と勝気な瞳を持つセーラー少女。

 右手に皿を持ち、大盛りカレーを乗せている。

 種族:偽人 クラス:海兵マリナー

  偽人:人と似ているが魔物として存在している意思疎通不可能な魔物たち。ただし、ニンゲンたちが知らないだけで彼らにも意思はあるらしい。

  海兵:海上戦において通常よりもステータス強化がされるクラス。

 二つ名:ストーカー

  ストーカー:対象人物をただ只管に追って行く。痴情の縺れに発展しやすい。

 装備:大盛りカレーライス、海兵服

 スキル:

  投擲:手にしたカレーを投擲する。目潰し効果有り。

  怒りのカレーアイアンクロー:ゼロ距離でカレーをぶつけ、皿を割り砕き相手の顔面を地面に叩き付ける三連撃。盲目、悶絶効果付加。

  フリスビーディッシュ:皿を投擲して相手を切り裂く。

  恋する少女の魂

 常時スキル:

  ツンデレ

  肉体強化Lv3

  体術Lv4

  料理Lv14

 種族スキル:

  カレーの王女様:カレー系魔物に好かれやすい。

  海上強化:海上での闘いに+補正。水属性の戦場でも有効。

  バグソナー:世界の不具合を感じ取る事が出来る能力。

  ドロップアイテム・カレールー、皿、海兵服

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