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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第五部 第一話 その貴族の悪意を奴は知らない
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その悪女な性質を、僕以外知らない

「ルルリカこわ~い」


 ぶりっ娘が物凄くウザいです。

 いや、彼女の対象になっているランス王子は彼女の行為にメロメロなご様子ですが、あざと過ぎて皆引いているというか……

 凄い悪女に嵌ってるなぁ王子様。


「はぁ。まぁいいわ。ランスロット様、あまりのめり込まないよう気を付けてください。自国や他国の目もありますから」


「あ、ああ。肝に銘じておこう」


 ネッテの声音に青い顔で答えるランス。

 ああ、あんなの見せられても許しちゃうんだ。ネッテは甘いなぁ。

 まぁ、これが乙女系ゲームでいえば悪役令嬢と主人公の出会いの場面って奴でしょう。


 ネッテが王女で主人公系キャラが悪女なのが微妙だけど。

 そんなネッテが去って行くと、思わず息を吐くランス王子。

 ルルリカは軽く舌打ちして後ろ姿のネッテに向けて中指を立てている。

 もちろん、皆に見えないように隠しているけど、近づいておいた僕には丸見えでした。


 アルセ達が動かないのを見て、彼女をよく観察することにしたのです。図鑑登録っと。

 すると、もはやこいつヤバいとしかいいようがない情報が。

 魔物図鑑に載った彼女は既に冒険者のクラスになっている。

 罠回避と探索、索敵技術を覚えているらしいんだけど、二つ名に傾国の悪女なるモノが載っております。


 どうやら別の場所で一つ国を潰してからこちらにおいでのご様子です。

 ランスさん気付いてーっ!

 そんなランスは全く気付くことなくルルリカの頭を優しく撫でている。ケッ。やっぱリア充爆死してしまえ。


 あまり見ていたくない取り合わせだったのでルルリカとランスは放置して、僕はアルセのもとへ戻る。

 アルセ、可愛いのはいいことだけど、ルルリカみたいになっちゃダメだよ。アレは悪い例だ。

 頭を撫でてやると、意味が分からずこてんと首を傾げるアルセ。

 頭上の蕾まで首を傾げるようにしていた。


 ござるたちが帰っていき、アルセ達が代わりに座席に座っていく。

 ニンゲン二人に魔物が三人。凄い状況だ。あ、ネフティアは人間に入れて大丈夫かな? だったらニンゲン三人になるんだけど。


「あ、アルセたちここにいたの? 探したよ、もう」


 やって来たのは三人の女性。一人はリエラ。開いていたアルセの横にぱっと座った。

 むにっと彼女のお尻が僕の太股に……

 そこで気付いたらしいリエラが顔を真っ赤にして一度腰を上げる。ぴゃっと小さな悲鳴がもれたけど、誰も気付いてなかった。よかったねリエラ。


 ムッとした顔で僕を睨む。

 いや、だってアルセの横に座ってただけなんだよ? そこに座って来るとか思わないじゃん?

 皆に分からないようにぺしぺしと僕を叩いて脇に退かすと、アルセの横に座ってきた。

 酷い。僕は邪魔者ですか!? でも、役得でした。ありがとうございますっ。


 なぜか顔の赤いリエラに気付き首を捻りながらもながらも新顔の女性二人も横失礼しますと椅子を持ってくる。

 もう一人はあの貴族の横に居た女性だ。黒髪の綺麗な人なんだけど、なんだろうね。見なれた顔です。

 純和風というべきか。外国風な顔じゃないのでこの世界の人たちからはちょっと浮いて見える。


 そしてもう一人、こちらは未見の女性だ。

 顔つきはぼぉっとした様子でぼさぼさ頭。

 黒いマフラーのようなもので首元を隠している。

 服装は忍者といわれてもしっくり来る。学生服の上に忍者服着てる感じかな?


「リエラさん、そちらの方々は?」


「あ、私と今パーティー組んでくれているチグサさんとケトルさん。もう一人の男の人は、ほら、さっきの戦術学で負けちゃった代表の、今は一人で食事したいからって追い出されちゃって」


「ご一緒、よろしいですか? チグサ・オギシマといいます。こちらは……」


「ケトル・フィグナート。フィグナート帝国第四王女。第三皇子の兄、ジーンと来た」


 と、歩み出たケトルが椅子から立ち上がったアメリスと握手する。

 え? そんな挨拶で大丈夫?


「初めまして、王女様にお目見えすることが出来まして光栄でございますわ。アメリス=フィラデルフィラル。マイネフラン、伯爵令嬢でございますの」


 握手を終えたアメリスはその場でうやうやしく礼をする。

 スカートを両手で摘んでの貴族ッぽい挨拶だった。


「あ、えっと……パルティエディア・フリューグリスと言います。王女様相手に名乗るのは、ちょっと緊張して……すいません」


「大丈夫。学園規則に従い貴賎ない。様もいらない。ケトルでいい」


 ようするに態度については気にしないらしい。


「でも、兄の前ではなれなれしくすると危険。気を付けて」


「はい。それは必ず」


 四人席だったけど椅子だけ持って来て増やした状態なのでちょっと手狭です。

 しかし、普通に流したけどチグサ・オギシマ……荻島千草? まさか、異世界人だったり?

 もしもそうなら、この世界来て初の同じ異世界人との邂逅ですか!!?

 僕はそっと、アルセに持たせた魔物図鑑に登録してみた。


  チグサ・オギシマ

 種族:人間 クラス:剣道小町

 装備:学生服、名刀葛斬、シルバーメイル、白銀の小手、シルバーグリープ、異世界のセーラー服、異世界のブレザー、剣道着、竹刀

 スキル:

  集中:精神を統一して命中率などを増加させる。会心の一撃がでやすくなる。

  乙女の咆哮:気合いを入れる事で相手の威嚇を跳ね退ける。攻撃力増大。

  スラッシュ:横一文字に切り裂く剣技。

  居合斬:一度鞘に刀を戻しての一撃。カウンターで喰らえば即死属性付加。

  面:上段から振り下ろす一撃。

  胴:わき腹を襲う加速の一撃。

  小手:武器を持つ相手の腕を斬りつける一撃。武装解除効果を持つ。

  突き:点の一撃を放つ最速の一撃。カウンター効果を持つ。

  喉突き:禁忌とされる一撃。決まれば即死効果。

  気合い溜め:気合いを入れて次回攻撃力を二倍にする。

 常時スキル:

  擦り足:裸足状態の時、移動音がしない。また一足飛びに相手の懐に入れるようになる。

  肉体強化Lv3

  剣術Lv5

  全状態異常耐性・微:全ての状態異常に対しわずかながら抵抗を持つ。

 種族スキル:

  喧嘩上等:一対一状態の時、全能力に+補正。

  危機予測:身に迫る危機に関して虫の知らせが来る。

  先読みLv3:相手の動きの先を読み取る能力。予測行動に+補正。

  フィグナートの勇者:フィグナート帝国に期待される勇者。


 異世界人、キタ――――――――――ッ!!

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