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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
第六話 その結婚式にでた食事の素材を僕らは知る気はない
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そのタマネギの酷さを、彼らは知らない

 翌日、僕らはアニアを先頭に妖精郷を後にしていた。

 あの後コテージに戻ったら妖精さん達が暇そうに眠っていた。

 どうやらやることが無くてそのまま寝てしまったようだ。


 帰ってきたら部屋に妖精軍団。

 確かに悪戯みたいなもんだったけど、まだ可愛いものだった。

 なぜか脳内写真が激写してたけど。


 で、エロフと豚の御家族は離れでいちゃつき合い、カインたちは男所帯で別れ、僕はアルセと女性陣に囲まれながら眠りました。

 認識されてないから隅の方で……ね。


 リエラさんにばれないようにするのが大変でした。

 やっぱりテントで覗きをしたのがいろいろと不味かったようで、僕を探してコテージ中を探査してたし。

 一所にいるとリエラに発見されて追い出されかねなかったので逃げまくってました。

 寝る時はそんなリエラのベッドの下で寝たけどね。

 灯台下暗し、リエラさんは僕の存在に気付くことなく寝入ってました。


 次の日はアルセに起こして貰いリエラを起こしたんだけど……やっぱりリエラは放っとくとずっと寝とくみたいだね。

 お母さん後五分とか、プリカと声が被ってネッテに笑われていた。

 ちなみにプリカさんはネッテが起こしました。


 で、場面は再び妖精郷から出た森に移ります。

 この森に存在するロウ・タリアンの居る場所へと向かっているところである。

 嫌な予感するなぁ。

 多分アレなんだろうな。

 予感外れてほしいけど、お約束なんだろうね。


「ブヒ」


 バズ・オークの言葉で全員が警戒態勢に入る。

 気付いてないのはアニアとプリカだけだ。

 二人とも戦闘には向いてないらしい。というかプリカ、魔物アンテナだかなんだか便利機能もってなかったっけ? つくづく残念な娘さんだ。


 現れたのはタマネギンだ。

 また来たよタマネギン。

 しかもカインたちは初遭遇らしく一斉に動き出す。

 敵の数も六体もいるのでカイン、クーフ、辰真、リエラが突撃してしまった。

 エンリカは走ろうとしたバズ・オークを慌てて引き留め、プリカとアニアがあーあ。といった顔をしている。


 やはりエルフ族も妖精族もあの魔物にはいい思い出が無いらしい。

 体験済みのネフティアが向おうとすらしなかったのでネッテも気になったようだ。

 魔法を唱えることなく、エンリカに尋ねていた。

 そして、説明があるより先に悲鳴が上がる。


 カインたち四人が一斉に悲鳴を上げていた。

 切り裂かれたタマネギン達が鼬の最後っ屁の如く汁を飛び散らせ息絶える。

 ああ、被害が、悪臭被害が広がっていく。


「ぎゃあああああああああああああ、目がああああああああああああっ!?」


 カインとリエラがのたうち回る。

 クーフは背が高いせいか免れたらしい。いや、ミイラだからかな?

 辰真は拳で叩き倒しただけだったので飛び散り被害は免れたものの、周囲のタマネギンが散らした汁に驚き仰け反っていた。

 タマネギ臭だけは確実にガクランにかかってたけど。


 そして死んだタマネギン達に歩み寄るネフティアさん。

 無言で蹴り。蹴り蹴り蹴り。

 だから、死体相手に酷いことしちゃダメですネフティアさん。

 それくらい怒り心頭なのは分かるけど……


「タマネギンは斬ると目に来る汁を飛ばしてくるんです。アレが強烈で、エルフからは嫌われてる魔物ですね。煮たり焼いたりすると美味しいんですけどね」


「そ、そうなんだ……でも、もうちょっと早く言ってあげてね」


「確か、向こうにタイダルネクツァのドロップアイテムがあったはずだから、そこで洗ったら?」


 アニアが先導する。

 タイダルネクツァのいた泉ってドロップアイテム扱いなのか。あれ持ち運べたりしないだろ。アイテムじゃないじゃん。


 アニアに連れられ僕らは泉にやって来る。

 この森には何体かタイダルネクツァがいるので泉はそこかしこにあるのだとか。

 なんとも変な生態の魔物だねタイダルネクツァ。


 泉で全身を洗ったカインたち。

 一息ついてから再び移動を開始する。

 そしてついに奴が姿を露わした。


「居た! アレだよロウ・タリアン!」


 僕は見た。アニアの指差すその先を。

 ああ……やっぱり。

 そこにいたのは大阪でよく見かけそうな豹柄の服のおばちゃんだった。

 あの国民的永遠に子供たちが小学生アニメ、サ○エさんに似た髪型で、肉食獣を思わせる獰猛な目をしている。


 買い物籠をぶら下げ、野菜を買い込んだようなその姿、でっぷりふくよかに育った三段腹、オーガに匹敵する程の両手足。厚ぼったい唇はあまりにひどい。

 うん、買い物帰りのおばちゃんです。偽人ロウ・タリアンの登場だった。


「え? アレが?」


「人間? いえ、あんな人間居るとは思えないわね。偽人?」


「むぅ……遠い記憶で見たことがあるぞ? 何故だ」


 カイン、ネッテ、クーフが呆然と呟く。

 ああ、最悪だ。やっぱり奴だった。

 僕の数世代前に流行ったあの流行語。オバタリアン。その代表格ともいえる悪夢がそこにいた。

 ロウ・タリアン

 ・これでも下位個体に類する化け物。

  タリアン種に属し、上位存在にタリアン、ミドル・タリアン、ハイ・タリアン、魔王種にオーバー・タリアンが存在する。

  自分より年下に対して巨大な力を有する女性型魔物。

  その姿は余りにも醜悪で、サ○エさんカットの髪型と豹柄の服は彼女たちのトレンドマーク。

  撃退した男性体にキスをして逃がす習性がある。

  種族:偽人 クラス:タリアン

  装備:バスケット、血塗れ大根、鋼の人参、タマネギンの種子、悪魔の男爵芋、不折の白ネギ、銭手裏剣

  種族スキル:

      威嚇・激

      咆哮・激

      突撃バーゲンセール:攻撃力三倍。突進の一撃。

      邪魔だよそこどきな:巨体を武器に体当たり。

      勝利のディープキス:倒した相手が男性だった場合、相手の唇を奪う。

      悪夢再び:戦闘中に限り、一度死んでも完全復活する。

      対男性優位:男性の混じったパーティーに対して優位になる。ステータスが増加。

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