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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
1753/1818

三百三・その少女が敵対する理由を、彼らは知らない

「なんなの!? リックマンも役立たずだったじゃん!? 態度だけ強そうで張り子のトラだった癖にっ」


「つい先日まではな! だが、まるでおあつらえ向きじゃないか、私達に必要な能力がモンスターパレード直前で手に入るんだ。まさに神の導きだよっ!」


 でたらめに振るわれる長槍の連撃を、リックマンは避ける事もせず全て受けきる。


「いくらでも来るがいいシシリリア! 我が肉体、貫けるものならば貫いてみせよっ!!」


「クソ硬いんだよ、攻撃受けて喜んでんじゃないわよ、この変態野郎がぁっ!!」


 渾身の一撃。

 しかしリックマンの肉体を破壊するには至らない。

 そも、破壊不能オブジェと化した彼には武器等通じないのだ。


「どうだねシシリリア! これなら……」


「はは、ぜんっぜん駄目ね! リックマンが邪魔なら、こうすればいいのよ!」


 巨大エイから飛び降りるシシリリアさん、その瞬間、制御を離れた魔物が咆哮する。

 びりびりと震える大気に全身が硬直する。


「なんっ」


「私は騎乗の英雄。騎乗する相手は……人間だって含まれんのよっ」


 どさり、驚くリックマンさんに肩車されるように飛び乗ったシシリリアさん。

 すると、リックマンさんが動きだし、背後のピピロさんへと向き直る。


「こ、これは、身体が勝手に!?」


「私の騎乗物にされた気分はどうっ? ほら、ピピロ、まずはあんたから、死になさいよっ」


 長槍からトライデントに持ち替えたシシリリアさんがピピロさんへと突きを放つ。

 棺の盾はしばらく使用できないと、別の盾に持ち替え、ぎりぎり防御。

 しかしその盾をやすやす貫き粉砕するトライデント。

 驚くピピロさんの眼前に迫る三つの穂先に、焦るピピロさんの首根っこを、彼は掴んで後ろに投げ捨てた。


「残念だが盾じゃ、こいつは無理だ! おい、誰でもいいからGババァかユーデリア連れてこい、それまではなんとかやってみる!」


「や……矢田アァァァァッ!!」


 激昂したように迫るシシリリアさん。

 よっぽど矢田に怒りを覚えているらしい。

 が、これを迎撃するように横合いから割り込む一人の男。


「無茶ですよ、矢田さん。貴方には突出した能力もバグもないでしょう。ピピロさんの代わりは私がやります」


「クソ眼鏡ッ!? ざけんなっ! 俺がテメェに庇われるほど弱くはねぇぞ!?」


 尾道さんが白い何かを手に持って、ソレが槍を阻んでいた。

 手で持てる程度の丸い石のような小さなソレは、僕らが初めて見るスキルだ。

 しかし、尾道さんのスキルとしてずっと死蔵されていたスキル。

 そう、隕餅いんぺい

 何言ってるか僕も良く分かってないんだけど、隕石より硬い餅を作りだす能力らしい。

 防壁として使えるようだ。


「は、はぁ? 影の薄いオジサンじゃない!? そういえばあんたもまだ生きてたんだね」


「ええ。御蔭さまで。シシリリアさん、申し訳ありませんが矢田を倒したいのならばまず、私を倒してくださいな」


「煩いっ、二人纏めて死ねェッ」


 しかし、対人戦こそが尾道さんの専売特許。

 幽霊の歩法が全ての攻撃をすぅっと避ける。

 防御されることもなくなり、避け続けられ始めたシシリリアさんが焦りだす。


 偶に貫波を放ったり、徹残考で体当たりしたりするので、シシリリアさんも尾道さんを放置出来なくなったようだ。

 さらに、彼に乗り換えようとすればリックマンと敵対することになり、また究極硬度との闘いが。今のままなら高速回避能力のせいで……ん?

 あれ? 気のせいかな? なんか、シシリリアさんの速度、落ちてない?


名前:シリシリア=A=ラットノイド

称号:机上の英雄、維新の使者

レベル:夢幻

 スキル:

  超加速:赤き風となって疾走する。

  穏速突破:穏やかな速度を越えて疾走する。

  蛙耕速突破:蛙が畑を耕す速さで疾走する。

  ステータス配ブースト:ステータスを一時的に味方に配ります。

  木城技Lv999:木城に関する技術。

  髪之手綱:何かに騎乗している時、操縦技術が通常の給吸鳩倍になる。

  気丈制限解除:気丈に関する制限が解除、どれ程格上の存在でも気丈に振る舞える。

  アイテムソックス:入手したアイテムを補完することができる。個人用。上限1000個

  異世貝言語理解:世界を越えて言語が統一され、り貝できるようになる。

  騎乗清聴率999倍:機上熟練度の清聴率が999倍。

  吶感:騎乗時、騎乗物を使った体当たりを行たつもりになる。

  変態行動:騎乗時、騎乗物と同種族存在を変態として扱える。

  蝉武器使用可:騎乗時に限りあらゆる蝉を使いこなせる。

  パスターチャージ:騎乗時、騎乗物を使った超強力なパスタを作れる。

  騎乗嗜好同化:騎乗時、騎乗物の趣味を自分の趣味にする。  

  着縄の英雄Lv999:着縄時全能力UP、騎乗時動作短縮、騎乗技習得率増加

  異神の役躰:異世界の神により無理矢理付けられた役割。守る間は籠を、破れば神の役を割り振られる。

  パンテステリアの勇豪契約:世界パンテステリアの勇者を行う契約。代わりに異神πΞΦёヶ缺の神格を得る。

 アイテムボックス内部:

  シシリリアの下着、シシリリアのスポブラ、倉、鐙、手綱、パラベラム、バグ(感染中)


 ……なんでバグッてんの?

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