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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
1726/1818

二百五七十六・その存在が剣術を覚える意味を、彼らは知らない

「のぴょ!」


 おお、のっぴょろ君も明鏡止水覚えたの!?

 確かに動きが早くなったけど。

 剣術上手くないからそこまで覚えた優位性はないよね?


 それからリエラは自分が覚えたスキルを惜しげもなく皆に教えて行く。

 動きを模倣することで、上手くいけばスキルを覚えられるようだ。

 スラッシュから始まり斬り方のスキル。


 披露されたのは十字斬、クロスラッシュ、V字斬、W斬り、X斬り、Z斬、二連撃。

 正直十字斬とX斬を最初に教えて、二つをほぼ同時に放つクロスラッシュに繋げていく、という感じに徐々に出来る事を増やしていく。


 魔物組も武器屋から二束三文の剣を買って訓練中。

 なんでゴールデンオカブは双剣にしたんだろ?

 まぁ様になってるからいいけども。意外としっくり来るな二刀流。

 ところで、その剣どうやって持ってるの?


 そのまま次の段階である剣舞は人を選ぶようで、踊りの上手いくねくねちゃん等はすぐに会得したのに対し、ガーランドさんたちは覚えられなかった。

 人にも向き不向きがあるらしい。

 使えるスキルも違ってるようだ。


 アッパースイングやスタンラッシュ、不沈撃、ストライクバスター等は殆どが覚えられたのに対し、雷電崩、ライジング・アッパーなどは雷魔法が使えないガーランドさんたちが覚えられなかった、意外とジャスティン君の習得が早かったな。


 幻影斬華は幻影魔法が使えなくても出来る剣術スキルだったようで、数人使えるメンバーが現れた。

 ステータスブーストや加速スキルはガーランドさんが一番に覚えちゃったな。

 アレの御蔭で気分筋肉5割り増しくらいに見えるようになったし。

 ふんぬっとか言いながらステータスギガブースト使ったガーランドさんの血管浮き出た姿はもう、肉体言語使いかと思ったくらいである。


 雷鳥瞬獄殺は斬星君がぎりぎり覚えられた。

 雷属性付与が可能じゃないと出来ないスキルだからなかなか、ねぇ。

 あ、でも双牙斬は結構覚え易かったみたい。

 角龍乱舞以降は、さすがに今の力量で覚えられるメンバーはいなかった。


 ただ、ゴールデンオカブが型崩れだけど出来てたのがちょっと異常だと思う。あいつ、意外と優秀なんだなぁ、野菜なのに。

 キャットハムターは今回出来なかったけど、剣術しっかりと観察してたし、猫相手ならできるんじゃないかな?

 まぁそれ以前にすでに過剰攻撃気味だけども。

 ほんと猫系生物相手には容赦ないし攻撃力がえげつないからなぁあのハムスター。

 ヒマワリの種カリカリしてる時は凄く可愛いのに。


 今のところ一番多くリエラのスキル習得したのが斬星君よりもゴールデンオカブっていうのがちょっとどうなんだろうって思うんだけど、優秀な味方が増えたって事でいっか。

 斬星君たちはリエラの訓練後、ジャスティン君やガーランドさん、くねくねちゃんなどから剣術の訓練を受けていき、本日はひたすら剣術訓練で終わってしまった。


 途中からはリエラ放置されちゃったから一人で訓練始めちゃったんだよね。

 放置されてるせいでちょっと話しかけづらくて。

 なんか半泣きになってた気がするのは気のせいだと思いたい。


 しかも集中したせいか新技作りだしてたし。あのミックス・スキルはチートだと思います。

 雷電崩の雷属性を氷とかに変えて氷冷崩とか、風属性の風流崩とか土塊崩とか作りだしてミックス・スキルで氷雷崩とか風雷崩とか、なんかもう派性スキルが多く出現し過ぎだった。

 リエラを放置すると知らない間に彼女のスキルが増えてしまうようだ。

 出来るだけ一緒にいよう、そう思う僕だった。


 いや、でもリエラが強くなることを考えるなら一人にした方がいいのでは?

 だめだめ、リエラを一人にすると際限なく自分追い詰めちゃうから。

 適度に僕みたいなトリックスター的な奴が近くにいてツッコミ役させてあげないとストレスで死んでしまうって。


 リエラにはうつ病が一番の大敵だしね。僕が絶対に守り切るぞ。

 追い詰め過ぎで癌になっちゃうくらいなんだ。放置なんて絶対にしてやるもんかっ。

 っていうか、ゴールデンオカブだけリエラの傍で彼女の新技ラーニングしてるのはなんで皆気付いてないんだろう?

 意外と僕じゃ無くてもチート存在というかバグキャラ育成機になってるんじゃないかな?


 ―― アレが特別だと思うにゃー ――


 お黙り駄女神。

 あんたが関わるとほんと収拾付かないくらいグダグダするから。っていうかのっぴょろ君のこと伝えた?


 ―― …… ―― 


 オイ!?


 ―― い、今伝えたわ。ちゃんと伝えたしっ。なんか文句あるっ!? ――


 なぜそこで逆切れ!?

 お前ほんとお約束忘れないよな!? 女神やる資格無いと思うんだ。大人しく一小市民になっといた方がいいんじゃないかな?


 ―― 嫌でござるっ! 拙者この地位から退かぬでござるぅっ ――


 害悪だ、害悪がいるよグーレイさん。こいつほんと何とかしてぇーっ。

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