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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
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二百五七十五・その魔物が何故参加したのかを、彼らは知らない

 なんかよくわからないけど、リエラに剣術習いたいってことでいろんな人が集まった。

 斬星君にカリオン君、ガーランドさんとジャスティン。ラウールさんギオちゃんも?

 くねくねちゃんやキャットハムター、ゴールデンオカブまで参戦である。


「うにゃー。なんか楽しそうだにゃー」


 あれ? ニャークリアさんは参加しないの?


「おやおや、バグの子がお前さんは参加しないのか聞いとるよ?」


「ん? にゃはー、剣より短剣が使いやすいからにゃー、参考程度にはなるかなぁって見学に来ただけにゃー」


 成る程、でも、それだったらリエラの明鏡止水は覚えといた方がいいんじゃない? アレは普通に前衛なら覚えて損は無いスキルだし。会得は難しいし、僕も見たのは二人だけしかないけど。


「そういえばそんなスキル使っとったのぅ、儂も使えるじゃろか?」


 Gババァも? そういえばその可能性もあるのか?

 でもGババァって既に光速移動できるよね、覚えても意味があるかどうか……いや、このバグキャラなら強化もあり得るのかも?

 まぁせっかくだから二人も参加しときなよ。


「そうだねぇ、見学しとくのもなんだし、ニャークリアや、一緒に参加せんか?」


「え? んー、まぁいっか。じゃあお願いしよっかにゃー」


 これで、ここに居ないエストネアさんとメロンさん、カッパーちゃん、ブロンズちゃん、そしてアーデとパッキーの二人は僕の隣で応援役である。

 楽しそうに二人で踊ってます。

 ブロンズちゃんは僕やリエラに気付いてないのでグーレイさんの剣術指南だと思ってるようだ。まぁ修正はしないでおこう。スパイさんだし。


「あー、それではバグさんの剣術指南を始めます。まず、剣術の基礎から」


 これはよく漫画とかでも出てくる人体の急所とその斬り方である。基本は九つ、ソレを一気に突き刺す技が漫画にあって、僕もよく練習したのを覚えている。結局出来なかったけど。

 今のリエラなら出来るんじゃないかな?


「魔物相手だとどうしてもこれを無視しなきゃなんねーが、そういやこの基本、俺も師匠から習ったな」


「斬星には丁度いいかもしれないっすね」


 多分斬星君も漫画読んで知ってるよたぶん。


「それで、剣術に関してなんだが、彼女は基本スキルを使うだけなのでそこまで気にはしてないらしい。それよりも必要な能力があって、それが相手の観察だそうだ」


「観察?」


 リエラは皆のためにと周囲をしっかりと観察してたからなぁ。その癖で敵対者の動きも観察する癖が付いてるんだ。御蔭で初見の相手でもしばらく観察すれば慣れて対処しやすくなるらしい。

 超人の域に入ってるリエラが徐々に自分の動きに慣れてくる、敵対者にとっては軽く悪夢だろうね。


 しかも今のリエラは見えないし、明鏡止水に涅槃寂静と二段階の能力増幅まで使って来る。

 正直相手したい存在とは思えないよね。しかも下手なことすると戦闘中に覚醒しちゃうし。

 リエラって結構主人公属性なんだよね。自分が追い詰められることで強くなるっていう。

 基本自分で自分を追いこんでるけど。


「さて、そこで皆にはもしもの時に役立つスキルを覚えて貰おうと思う。バグさんの得意スキルでね。彼女は自分を極限まで追い込んだことで発動したスキルだ。名を『明鏡止水』という」


 リエラとカインが発動させた状況をグーレイさんが告げる。

 必ずしも自分を追い込む必要は無く、必要なのは無我の境地。

 ゾーンに入った瞬間、何となく自分で理解出来るそうだ。


 皆、思考錯誤しながら精神統一し始める。

 大丈夫かGババァ、男漁りに神経割き過ぎて集中できないんじゃ……ありゃ?


「ほほぅ、コレかの? 一人の男にフォーカスするのと大差ないのぅ」


 なるほど、普段から集中する術を持つGババァはむしろ適性者だったか。

 その後も、くねくねちゃんやニャークリアさんなど、集中力が高いメンバーが徐々に明鏡止水の頂きへと辿りつく。

 ちょっと大盤振る舞いな気がしなくもないぞ、なんかゴールデンオカブとかキャットハムターまで覚醒してるし。

 多分こいつ等は対象物を指定して集中することで覚醒させたんだろう。

 猫殺す猫殺すとかオカブ奪うオカブ奪うとか。


「意外とできねぇもんだな。ニャークリアが出来てんのに……」


「にゃはは気の多いガーランドやジャスティンにはできないかもしれないにゃー」


「く、悔しい、つっても集中ってどうすんだよニャークリア、今の集中力じゃ駄目なのか? なぁ斬星く……」


「で、出来た……これ、ですよねグーレイさん!?」


 おお、斬星君出来ちゃったのか。


「ん? ちょっと待って……うん、鑑定にちゃんと出てるよ、明鏡止水習得だ。あとは修練あるのみ。バグさんはさらに高みの涅槃寂静を持ってるから、もっと鍛えていってくれ」


「ま、まだ先があるんだ……そっかスキル一つ覚えるだけでも、かなり手が広がる……」


 斬星君がなんか考え始めたぞ?

 これは、成長期に突入しちゃうかも。

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