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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
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二百四十一・その暴露があったことを、彼女達は知らない

「実はね、透明だけど、仲間がいるんだ」


「な、ナンダッテェー!?」


 と、いうようなこともなく、半ば分かり切ってた御蔭ですんなり紹介された僕とリエラ。

 名前を告げたグーレイさんだったけど、やっぱりバグのせいで僕らの名前は伝わらなかった。

 なので、今まで通り、僕をバグ君。リエラをバグさんになったのである。


 これで、誰憚ることなく過ごせるねリエラ。

 え? 今まで通りだから全然変わらない? まぁそうなんだけども。

 それより、アーデの保護者って言われた時に怪訝な顔してた斬星君が剣取り出してまさかと見つめてたけど、気付いたかな?


 でも最後の武器はアーデが渡したから僕が選んだ訳じゃないよ?

 アーデ用に買ったつもりだったし。

 でも、プラズマバスタードソードよりもアズセ式十変化ガンブレードの練習良くしてるよね? 僕が選んだのはどうして使ってくれないのかな? ロマン武器、使ってほしいなぁ。


「ようやくニャークリアが優越感に浸ってた理由がわかったな」


「まぁ予想はしてたけどね。バグってる人が近くにいて。周囲をバグらせてた訳だ。敵に対して使ったのなら別にいいんだけど、なんで味方までバグらせるのかしら?」


「本人ワザとじゃないと言ってたよ? バグ弾を撃つとなぜか射線に仲間が入ってくるんだそうだ」


「グーレイさんソレ絶対おかしいでしょ」


 いや、おかしくないよ。ほんとに敵狙ってるのになぜか避けられた先に味方がいたり、突然割り込んで来て勝手に当たったりするんだって!


「と、言ってるよ。ちなみにそういった事故被害者は尾道さんやラウールさんだね」


「ら、ラウールもバグってんのかよ!?」


「あー、ギオちゃん戦のあとでなんかおかしいと思ったら……ま、いっか。日常生活に支障はないし」


 お気楽か!?


「にゃはは、皆バグってるってもそこまで悪い結果になってないから問題はないにゃ」


「んで? ニャークリアは何してんだ?」


「ダーリンに甘えてるにゃー、うにゃーんゴロゴロ」


 え? 僕いつの間にダーリン扱いに? あ、リエラさん、あの、違……


『とても仲がよろしいですね、バ・グ・さ・ぁん?』


「にゃはは、ジョーダンにゃ」


 痛い、脇腹やめて!? 冗談だって、ほら、冗談だって言ってるよリエラ。膨れっ面可愛いよー、だから、あ、だめ、そこ突いちゃらめぇっ。


『もう、もう、ニャークリアさんは積極的過ぎますっ。でもあの毛ざわりは私も好きなのでもふもふするのは大歓迎です』


 ちょっとリエラさん!? 既に認めちゃってないですか?


『今更妻の一人や二人増えたところで気にしませんよ。何百人いると思ってるんですか』


 そんなにいる事に驚きだよ。

 Gババァとかタリアン系は含めないでって言ったじゃん!?

 あとアルセイデス系は多過ぎるので数に入れちゃダメでしょ!?


「しかし、バグ君もモテるねぇ。姿見えないのに」


「ん? そのバグ君ってのはモテるのか?」


「向こうの世界に数千人の妻候補がいるよ」


「多過ぎだろ!? 何やったらそんなに女出来んだよ! 師匠と呼ばせてくれ!!」


 ジャスティンさんの方が経験値は多そうですよ? 師匠はそちらに返上します。


「どっちも相手を師匠呼びしてる場合はどうしたらいいんだろうね?」


「知るか」


「いやいやガーランドさん。俺の方が師匠じゃおかしいっしょ?」


「お前の方が経験豊富なんだとよ。向こうは純情なんだろうぜ。よかったな師匠」


「いやいや、なんで俺が師匠になるんすか!?」


「ほれ、恋する乙女が待ってんぜ?」


「ぎゃあぁぁぁ!? Gババァ!!?」


 ジャスティンさんが宿の部屋から飛び出していった。

 うん、Gババァ追ってったけど光速じゃなかったから遊びで追ってるだけらしい。

 いい遊び相手ができてよかったね。


「しかし、なんつーか、グーレイの周りはおかしなのばっか集まんだな」


「いやいや、私というよりはバグ君の回りだね。基本私が下界に降りたのも彼の関係だからね」


「神を下界に居りさせる男ってか。バグさんよ、あんた意外とすげーんだな?」


 それ、褒められてんの?


「まぁ、バグ君達は今まで通り過ごすから、そこまで気にすることは無いよ。今まで通りでいいのさ。それよりガーランドさん、この先の進路なんだけど……」


「ああ。まず間違いなく、ここから魔王復活教団本部に向かうにゃメロンの実家である魔王カイゼルヒゲオヤージ領を通ることになる」


「殺しに掛かってくる、んだっけ。先が思いやられるなぁ」


「バグさんだっけか? そいつの実力はかなりのもんだろ? だったら十分勝機はある。この面子で向っても問題はねーだろ」


「とりあえず、可能ならメロンさんのわだかまりは解いておきたいね。無理かもしれないからできるならの範囲でね」


「できるならな、ま、今まで通りにいっときゃその内解決すんだろ? お前さんらならよ」


 いかん、ガーランドさんたちがお気楽思考に染まってる。現実は非情だってこと忘れてない? 大丈夫?

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