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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
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百九十一・その対戦相手がバグっていたことを、彼は知らない

「ふぇっふぇっふぇ、どっちが強いのかのぅ」


 なんの脈絡もなく割り入ったGババァの言葉に激しく反応する矢田。

 尾道さんとピピロさんが呆れてるじゃないか。

 シシリリアさんよ、こいつこんなに乗せやすくていいのかね?


「丁度いいじゃない。アンタ尾道さんと闘ってみなさいよ。負けたら笑ってやるわ」


「ざけろ、こんなクソジジイに負けるわけねーだろ? ピピロもよぉ、そう思うだろォ」


「ど、どの口で親しげに言って来てるんですか! ぼ、僕は奴隷にしようとしたこと、まだ忘れてませんからっ」


「チッ、ンな昔の事いちいち覚えてんじゃねーよ。おいクソジジイ、ボコボコにしてやるから表出ろや」


「私としても、自分の力を試したいですからね……お相手しましょう」


「うわぉ。私が煽っといて何だけど、ホントにいいの尾道さん?」


「ええ。シシリリアさんもしっかりと見ておいてください」


 そう言って尾道さんと矢田が外へと向かっていく。

 付いて行くと、丁度庭が広かったのでここで対戦するようだ。

 あ、そういえば最近尾道さんのステータス見てなかったな。折角だし見とこう。


名前:尾道克己

称号:漢の花道・回避之王・呪人の生みの親

レベル:83

 スキル:

  隠者:身を隠す者。ただひたすらに隠れる。出不精ともいう。

  望星:元の世界を懐かしみます。

  渇望:自身を嘆き悲しみ力を望みます。

  禍福流○:禍○じて福とな○

  交渉術Lv裸Oh:交渉になると人が変わります。欲しければ、奪えばいいのだぁ!

  重量制限解除:素手に関する重量制限が解除、どれ程重くともそれが素手ならば扱える。

  アイテムボックス:入手したアイテムを補完することができる。個人用。上限RoHas個

  異世界言語理解:世界を越えて言語が統一され、鯉蚊射できるようになる。

  禿成長率10倍:禿熟練度の成長率が10倍。

  毒吸収:毒攻撃をHPの回復に換算。

  麻痺吸収:麻痺攻撃をMPの回復に換算。

  精神移譲吸収:清心異常攻撃をOPの開腹に寛さん。

  幽霊の歩法:すぅーっと近寄りすぅーっと消える。それ、歩法?

  自身神成鍛治親治:らぽЫ〒ΛΘぉξrAっぽすSoすMお⊂⌒~⊃。Д。)⊃-~

  バーコードφアタァ:髪型をスキャンすることでステータスが変化。

  賢者の眼鏡:(´-`)。o(デキちゃった……)

  徹残考:徹夜で居残る思考回路の体当たり。

  抗暈Lv100:めまいに抗う抵抗値100%

  デス旗会費:会費を請求し、滞納した者を即死させる。

  測視界避:見ているぞ!

  隕餅:その餅は隕石よりも硬かった……

  臭激:その口は深淵よりもなお淀んでいた……

  欺葬:おまえはもう死んだ……ことにしておく。

  貫波:その光線は全てを貫く!

  安殺:その安全を、ぶっ殺す!

 アイテムボックス内部:

  ネクタイ、愛之結晶、長寿神、幸福神、ブラック企業の仏道精神、ノヴァルディアの意思×1


 で、ででで、デキちゃってた!? 何が!?


「オラ、行くぞクソがッ!!」


「貫波」


 突撃した矢田。

 拳を握り、おそらくアタックブーストとかその類で威力を激増させたようで、一撃必殺を顔面に叩き込もうとしたらしい。

 が、尾道さんは動くことなく、ただ掌を彼に向け、一言呟いただけだった。

 いつものように光の奔流が迸り、矢田を飲み込んで背後の壁をブチ抜く。

 あそこ、修理費誰が出すんだろう?


「がはぁ!?」


 おお、生きてた。

 全身火傷みたいな状況ながら、生還していた矢田が後ろへと倒れる。

 もはや一撃喰らわせるとかの状況ではなく即死一歩手前だったようだ。


「これ、威力高いですね……」


 さすがにここまでダメージを叩きだすとは思っていなかったらしい尾道さんが戦々恐々掌を降ろす。


「い、一撃?」


「よ、予想以上の威力でしたね」


「ふぇっふぇっふぇ。倒れた男は私が介抱しようかね」


 うわぁー、リエラさん、アレどうしよう?


『さすがに可哀想な気がしますね。ちょっと止めて来ます』


 ヤバそうならGババァを止めてくれるようだ。

 Gババァはリエラにお任せしちゃおう。


「尾道さん凄いですね、なんです今の?」


「よくわかりませんが、気付いたら覚えてたんです」


 僕が覚えやすい看破を覚えさせたんだよ。なんで攻撃スキルになっちゃうかな。

 ま、まぁ意外と多用するスキルになってるから送ったかいがあったけども。


「さて、では私達も戻りましょうか」


「そうですね」


「あー、その、私はちょっと外出てくるね?」


「え? どうしたんですシシリリアさん」


「いや、その、なんとなく戻りたくないというか、私自身も良くわかんないんだけど」


「そうなんですか? でしたら温泉街案内しますよ?」


「いいの? じゃあお願いしようかな」


 ピピロさんはシシリリアさんと遊びに行くようだ。

 このまま尾道さんと戻ってもアレだし、ついてこっと。

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