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その彼の名を誰も知らない  作者: 龍華ぷろじぇくと
最終話 その彼の名を誰も知らない
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EX・その探す必要がなかった女性を僕は知りたくなかった

 コルッカへとやってきた。

 ようやくこの招待状渡す旅も終わりが近い。

 ここ以外だとデヌたちとバルスたちの村に向かうことになるんだけど、それ以外はもうコルッカで出会えることだろう。


「あ、旦那様、まさか見付けられるとは思わなかったわ」


 ……なんでさっ!?

 アメリス別邸に向かったら三つ指ついて出迎えて来たのはブラックアニスさんだった。

 いや、見付けたら結婚するとか言ってたらしいけども、なんですぐ見つかるここにいらっしゃったの!?


「あーあー、見付かっちゃったわ。これで私も結婚ね」


 絶対見付かる気まんまんだったよね!?

 隠れる気ゼロだったよね?

 おい、そこのエテ公、笑ってんじゃないよっ!?


「吾輩はサルである。エテ公ではない」


「喋れるようになったからって調子乗るなよミーザルッ。っていうかなんでイエイエ康までいるんだよ!?」


「イェーイ」


 勝負が着くまでここに居るって? お前らの勝負内容よくわからな過ぎるだろ。自己主張の星ってなんだよ!? 絶対勝負付かないだろっ。

 ちなみに、別邸に住んでいたのはブラックアニスと吾輩はサルである、イエイエ康、ルグス、アネッタ、にゃんだー探検隊たちである。


 葛餅やパルティはまだ学校らしいけど、一応ここで寝泊まりしてるはずなので夕方過ぎには戻って来るだろう。

 ハロイアたちはまだ学生寮なのかな?

 でも卒業してたら何処居るかわからないぞ。

 その辺りどうなのリエラ?


「ハロイアさんなら教師してますよ?」


 M・A・Z・I・D・Eッ!?

 想定外過ぎてちょっと言語がおかしくなったよ。

 え? 嘘でしょ? ハロイアが、教師!?


「まぁまぁ、落ち付いてください。とりあえず今日はゆっくりしましょう。ここしばらくせわしなく移動しましたし、今日くらいはベッドでゆっくりしましょうよ」


「ロディったら、もぅ、疲れたのは分かるけど旦那様の目の前でそれはどうかと思うわ」


 ロディアは鎧をぽーんと脱ぐと、ソファーにダイビングしてふにゃーっと寝てしまう。

 可愛らしくはあるんだけど、女の子としては確かにはしたないよね。

 僕は気にしないよ?

 まぁ、ソファーにこの人数が座れなくなった訳だけど、皆絨毯に座ってるから問題ないし。


「あー、でも、冒険終わった後にアメリスさんの家に戻ると、なんかこう、自宅に帰ってきた安心感はありますよね。確かに疲れましたし、今日はもうお休みにしましょうか」


「おーし、久々の家だし、おやつ探して来る」


 テッテだけは元気である。

 メイドさんたちは僕らも一応アメリスの知り合い、というか僕は夫になるのか。だからちゃんとお願いも聞いてくれるし、求めていることを考えて既に風呂を沸かしに向かったりしてくれている。

 これはもう、今日は外出せずに家でゆっくりするしかなさそうだなぁ。

 まぁ、出る予定も無いし、急いで招待状渡す必要もないから焦る必要も無いか。


 んじゃー、ゆっくり致しますか。

 リエラと二人、ソファに腰掛ける。

 はふぅっと息を吐くと、アーデがとことこやってきて両手を上げて持ち上げろ宣言。

 アーデ御所望は僕の太ももの上のようで、彼女を座らせると、顔を上げて真上になった僕の顔ににへぇーと笑みを浮かべてきた。


 なんていうか、アルセにしか見えなくなってくるな。いや、でも、アルセはもう神様になってる訳だし、アーデはアルセの端末体。アルセの木から生まれた訳で……僕にとっての孫!?

 あ、あれ? いつの間にか僕はお爺ちゃんになっていたのかな? アルセの子供? あれ? あれれ?


「お?」


「あ、いや、なんでもないよ、なんでも」


 止めておこう。なんか複雑すぎてこれについて考えると恐ろしい事実に辿りついて悶絶しそうだから止めておこう。

 下手したらアーデは母さんの義理の曾孫に……お母さんが怒り狂いそうだな。うん、やっぱり追求しない方が良さそうだ。


「お疲れ様でした」


「うん。でも、いろんな場所行けたから楽しかったよ」


「はい。なんだか皆で冒険した時を思い出してなんだかすごく、楽しかったです」


 最初に冒険したメンバーとは様変わりしてしまったけど、皆元気でやっていた。

 これからはいつでも会えるんだ。

 僕もこの世界で暮らすのだから。

 リエラ達と一緒にまた、冒険できるんだ。

 まだ知らない国だって行けるし、まだ知らないダンジョンにだって行ける。


 マーキス君っていう七欲の一人、色欲の人が各地のダンジョンで性的にヤバい場所をピックアップしてアルセ姫護衛騎士団に教えてくれているらしいので、危険地帯には行かなければ問題はない。

 この近くだとサファリ洞窟だし、マイネフランなら聖樹の森の深部にあるワルセデスの森。他にも触手地帯の場所だったり、エッチな魔物が大量に存在するダンジョンだったり、この世界にも危険地帯はまだ結構ある。

 だからそういう場所には近づかないようにして、僕は皆とこの世界の綺麗な場所とか回ってみようかなって思うんだよ。

 楽しみだなぁ。

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