第六話 ~クエスチョンタイム~
第六話投稿です!!また日付変更前に間に合わなかった><
今回は短いです。バイトあったんで正直繋ぎです。ご了承ください。
明日・・・いや、すでに今日だけれども、また短くなるかもしれませんが必ず投稿します。
てことで第六話お楽しみください。
「(な、なんで!?)」
シンクが感じた感情は驚愕ではなく困惑。
初めて会うはずの少女に対して懐かしいと感じている。そのことにシンクは困惑していた。
なぜだかはわからない。全くもって心当たりがない。にもかかわらず、彼女の目を見た瞬間心の底が温かくなるのを感じた。
「(そんなはずはない!)」
と、頭が否定する。傭兵として育てられてきた。だから懐かしいという感覚には無縁のはずである。なぜなら戦場では無駄なものであるから。
そのことに全く不満はない。むしろ感謝さえしている。たとえ思い出を置き去りにし、いろいろな感情を殺す術を身につけさせられたとしても。
だからこそおかしい。自分の感情がコントロールできない。そんな状況今までなかった。
だからこそシンクは困惑する。自分はどうしてしまったのかと。
だからこそ……
「よし!! 自己紹介だ」
「え!?」
「「え!?」じゃねぇだろうが、「え!?」じゃ! さっさと自己紹介しろつってんだよ」
ナツキに声をかけられッハと我に返る。どうやら思考が混乱していたのはそう長い間ではなかったらしい。クラス中の視線が自分に集まっているのを感じ居住まいを正す。
一度冷静になってしまえば割り切るのは簡単だ。そう訓練してきた。一度目をつむり思考を切り替える。
そう、あれは
「(ただの気のせいだ……)」
思考から雑念は消えた。目を開き再びクラス全体を視界に入れる。
「世渡 神紅です。このたび本学園の学園長から直々に声をかけていただき転入することになりました。
分からないことだらけですがどうぞよろしくお願いします」
そう言いって一礼する。
「って、おい!? それだけかよ。他になんかねーのかよ?」
「他にといわれても……」
「例えばよう……ほら、Cカップ以下は女として認めねえとか」
「それはあんただけだ変態教師!!」
「いや~照れるぜ~(ニタニタ)」
「(((この教師だめだ・・・)))」
転入早々シンクはクラスメイトと心を通わすことができたようである。
「ほんとにねぇのか? しゃあねぇ、それじゃ質問タイムだ。さあてめぇら、聞きたいことあるか?」
「はーい!! 彼女っているんですか?」
「いない」
「気になる人は?」
「いない」
「年収は?」
「……黙秘で」
「最高月収は?」
「黙秘で」
「今までの仕事の中で最高の報酬は?」
「黙秘で」
「ぶっちゃけ貯金いくら?」
「がめついなお前ら!! 金のことばかり聞くなよ!!」
たとえシンクでもこのクラスの雰囲気に飲み込まれかけているようだ。
教室の後ろの方に座る女の子が勢い立ち上がると、
「初体験はどんな感じでしたか? ……っきゃ///」
「きわどいな!? なんの初体験だ、なんの!?」
「なんのって……そりゃナ「先生は黙ってろ!!」」
もう収拾がつかなくなっている。そんななか、一人の少年が静かに立ち上がった。
「君のマニアがなんなのか僕は知りたいね」
一瞬にして空気が変わる。それもそのはず。誰もが最も知りたがっていることだ。
恐らく少年は収拾がつかなくなってしまったことを見かねて、あえてこの質問をしたのだろう。
「俺のマニアはべ「ちょっと待ちな」……」
シンクが自分の能力について語ろうとしだすとナツキがそこに割り込んだ。
「一方的にみんなに知られるってーのは、ちーとばかし不公平じゃねぇか? それによ、てめぇらは今まで会ってきたやつらに片っ端からマニアについて聞いてきたか?」
「いえ、それは……」
少年はナツキの言葉に返事を返せない。
「だったらこれからてめぇの目で見極めろ。世の中に出りゃいきなり知らねぇ能力者と渡りあわにゃならねぇんだ。今からでも訓練しとくにこしたこたねぇだろ」
こんななりでもやはり教師だ。締めるところは締めるし、結果的に最後には生徒のためになるよう行動する。いい先生にあたったのかもしれないとシンクは密かに思う。
「で、さっきの初体験の話だがよ……」
「黙れ!!(やっぱりこいつだめだ……)」
ということで第六話いかがだったでしょうか?
繋ぎ、まさに繋ぎの話です。ごめんなさい。
学園能力者バトルのはずなのに誰ひとりとして未だに能力を使ってない!?(実はシンクは使っていたけれども・・・)由々しき事態です。でももうしばらく学園の日常が続いてしまいます(飽きられる前に能力使わせないと・・・)。
毎度ならが最後まで読んでいただきありがとうございます。読者の皆様にはほんとに感謝です。感想などいただけましたらこの作品をより良いものにするために参考にさせていただきますのでよろしければ。
それでは次話でまたお会いしましょう。