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第五話 ~学園生活の始まり~

日付が変わる前に投稿できなかった><というわけで第五話です。

ビバ夏休み!!自分でも驚きのペースで投稿です。さあようやく物語が走り始めます。ファーストコンタクト、ボーイ・ミーツ・ガール。二人はどのようにかかわっていくのでしょうか?(作者にもわかりません!!)

それでは第五話、お楽しみください。

 シンクはナツキとともに教室に向かっていた。


「うちのクラスは……まあ、エリートと呼ばれてるだけあってくせの強い奴が多くてな。初めは戸惑うかもしれんがそこは割り切れ」


「またずいぶん無責任なこというんですね……」


「そこまで面倒みきれるかよ……っと、ここだ。まずは俺が行ってくるから、ちょっと待ってろ」


 そう言ってナツキはシンクを残して教室に入っていった。そこでシンクは「ふう」と息をつく。正直言えばかなり緊張している。だが、うだうだ考えていても仕方がない。

 割り切るのは得意だ。昔からいろいろと割り切ってきたのだから……。

 そして(おの)の過去へと思考が移りかけたとき、


「おい! 入れ!」


 と、中にいるナツキに声をかけられ思考を中断する。一瞬で覚悟を決めるともうすでに心に迷いはない。よどみない動作でドアを開き中へと足を踏み入れた。





 ガラガラ!!と勢いよくドアが開き、見慣れた担任の顔が現れた。


「よお、てめえら元気だったか? 誰かおっちんじまってねえだろうな?」


 相変わらずの担任の発言に呆れた表情を見せる生徒たち。その表情に満足したのか、ナツキは教卓まで歩を進め出席簿を放り投げる。


「え~と……よし、全員いるな。1限の間に宿題集めたか? おい、宮本!」


「全員でてま~す。職員室まで持ってったよ」


 特に特徴もない少年A(宮本)が返事をする。


「よろしい。諸君が真面目な学生で先生はうれしいぞ、うん。やはり弟子は師を見て成長するもんだな、俺に似て勤勉だねぇ~」


「((((説得力ねぇ~~~))))」


 個人の特徴が強すぎて(宮本を除く)なかなかまとまらないクラスが今、一致団結することに成功した。


「さて皆の衆、お待ちかねの転入生紹介だ。前もって言っておくとだな、こいつは国連から能力者傭兵のB級ライセンスを受けてる。いわばプロだなプロ、戦闘のな」





 能力者傭兵ライセンス――それは能力者が傭兵活動をするときに必要な国際資格である。能力者単体の能力だけでも街を壊滅させかねない。そのために国連は彼らを指揮下に置く必要があった。そのために作られたのがこの国際資格である。国連が活動を要請したとき、または企業や国家が依頼し国連が許可を出したときのみ傭兵活動を行う、いわば国連お抱えの傭兵部隊である。

 実際問題、国連が彼らを指揮下に置くまで世界各国の紛争地では能力者による一方的な戦闘が見られた。

 当初は国連が傭兵部隊を指揮することは問題視されたが、そのおかげで能力者の傍若無人な振る舞いは抑制され、紛争鎮圧もスムーズに行われたため世論は次第に国連のこの決断を支持するようになった。

 では、能力者部隊を正規に作ればいいのではという意見もあったが、そこは報酬の関係で実現することはできなかった。能力者を抱え込むには相応の代価が必要となる。

 その資金を捻出し続けるのなら少しでも貧困地域に食糧支援をした方がいいと考えられたため、能力者による正規部隊は実現しなかったのである。





 能力者傭兵ライセンスという単語に教室がざわめく。しかもB級であることが彼らの驚きを後押ししている。

 世界中にライセンスを持つ能力者は約5600人、ランクはSからDまで分けられ、Sは3人、Aは10人、Bは50人、Cは1500人、残りはDにカテゴライズされている。これを見ればB級がどれほどのものかお分かり頂けるだろう。実は絶対的強さだけではランクは決まらず、B級は国連にとって使いやすい能力者に与えられるものでもあるのだが……。


「おら、ガキども黙れ!! てなわけで実践経験者だ。こんなかにもいずれ傭兵になるやつがいるだろう。ま、参考にするんだな」


 と、何気に教師らしい(実際教師なのだが……)言葉で喧騒を鎮める。


「おい! 入れ!」


 ナツキが廊下に向かって叫ぶ。一瞬で静かになった教室。クラスメイト達の視線は一点に注がれる。

 教室のドアから長い黒髪を後ろで束ねた一人の少年が入ってきた。臆した様子もなく、本当に自然体だ。

 ナツキの隣まで行くと正面を向きクラスの生徒たちと向き合う。

 その瞬間、シンクは生徒たちの顔を見るために視線を教室に走らせる。見られた方はなんら特別な意味を見いだせないだろうが、シンクにとってこの行為は重要な意味を持つ。能力者傭兵だった育ての(・ ・ ・)親にいつも言われていたのだ。「相手は誰であれ警戒せよ」と。

 これはシンクの習慣であり、特別意識しているものではない。クラスメイト33名のうち最後の一人、窓際の少女に目線を向けたとき……その目が合った。





 リセから見たシンクの第一印象は’すごい奴’だった。自分だったら転入なんてビビってしまうだろうに、彼は気にした風もなく堂々としている。そんなことを考えながらリセはシンクのことを観察していた。

 ナツキの隣へ立ちこちらを向いた瞬間、目が合った。リセがシンクのことを観察していてシンクがリセの方を向けば目が合うのは当然のことだ。

 当然なのだが、シンクの表情は驚愕に(いろど)られている。まるであるはずのないものを見たような表情である。そんな表情をされたリセはというと、


「(え!? 何!? 私なんかした? え、なんか変? 寝癖……は毎朝確認してるわよ。あ、今朝のチョココロネのチョコがついて……いや、それはないわ! だってあの後鏡でチェックしたし……え!? もしかして!! 私フラグ立っちゃった? 転入生一目ぼれフラグ!? そ、そんな、いきなりはさすがに私も困るわよ。そんな……でも私…………………って、んなわけあるかぁぁぁぁぁ!!!!!)」


 絶賛パニック中であった。

第五話いかがだったでしょうか?相変わらずの主人公のセリフの少なさに自分で笑ってしまいました。次こそは、次こそは!!(フラグだな…)

読んでくださった読者様、ぜひとも、是非とも感想ください><自分では欠点というのは見つけにくいものなのでいろいろ指摘してくださるとうれしいです。毎度のことながら感想があると作者の筆が加速します。今回は達成されませんでしたが、一日二話投稿もあるかもしれません。よろしくお願いします。それでは次話でまたお会いしましょう。

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